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Twin Me  作者: ぼなぺてぃーと
第1章 「1年生編 僕の世界と、夢のセカイ」
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19/19

19話 「秘めたる想い」

「お腹いっぱいだよ。たまにはこういうのも良いね」




いやはや…非常に豪華な3時のおやつだった。


それに、僕にしては珍しく充実した1日を過ごしたような気がして、満足感に浸っている。

その分疲れちゃったけどね。



「あ、あのお店寄っていい~?」


帰り道、雑貨屋さんに寄っていくことになった。

いかにも綾寧が好きそうな小物がたくさん陳列されている。女子ってこういうの好きだよなあ。

店内に入ると、ハンカチとかキーホルダーとかの小物が綺麗に並べられていた。



「わー、可愛い!全部欲しくなっちゃうなー」



あれこれ手に取りながら「可愛い!」、と連呼している。

どれもほぼ同じように見えるけど…、店員さんもいるし大人しくしとこう。


「これとか、似合うんじゃない?」


綾寧は基本ポニーテールで、シュシュを付けている。

個人的に彼女のイメージカラーは黄色だと思っていたから、それっぽいのをおすすめしてみた。


「ほんと…?えへへ、買っちゃおうかな」


えーセンスない!とか言われると思っていたけど、思いのほか好評。

どこか嬉しそうに、それを手に取って吟味している。

結局買うことにしたらしく、会計を済ませて店を後にした。


「そこそこいいお値段だったけど、後悔はしてない!」


持ち帰り用のドーナツと雑貨屋の紙袋を両手に持って、高らかに宣言している。


「片方持つよ」


ドーナツの方を持ってあげると、意外にずっしりしていた。


これ、何個入りのやつだ?

彼女の家は、両親と姉の4人家族のはずだけど…、明らかにそれ以上入っている重さだ。

絶対、半分くらいは自分用のやつだろ。


「ありがと!頼りになるねぇ~、さっすが晴太!」


そう言って貰えるのは素直に嬉しい。

でも、こんなの誰だってやるようなことだから…もっと精進しないとだな。


「ていうか、だいぶ豪遊してないか?」


今日だけで5千円は使っているはず。

高校生にとってその金額はとても大きいものだ。

夏休み期間中、他にも遊びに行ったし、お財布事情は大丈夫なのかな。


「あはは…、痛いところを突かれちゃった。バイトでもしよっかなー?」


バイトか…。

そういえば、高校生になったしもうできるのか。


やるとしたら、飲食店とかスーパーとかになるのかな。

最近は時給も上がってるみたいだし、アリかもしれない。


「良いんじゃない?クラスでもいるよ、バイトしてる子」


もちろん給料が一番の目的だけど、社会を学ぶという側面もある。

高校を出て、何の経験もなしにいきなり就職するのはさすがに負担が大きいだろうし。



「でもね、あたし見ちゃったんだ…。東京って、最低賃金1280円らしいよ!ここより200円くらい高いって、なんかズルくない!?」


「え、そんなに違うんだ。物知りだね」


やはり、首都は強し…。その分物価とかも高いんだろうけど、それにしたって差がありすぎないか。


「お姉ちゃんがね、東京の大学に行きたいらしいんだ。」


綾寧のお姉ちゃん…千秋さんは、僕たちの3つ上の代だ。


あんまり話したことはないけど、家に遊びに行ったときはたまに挨拶をする。

綾寧とは対照的に、クールな長女って感じの人だ。中身は似てないけど、姉妹仲は良いらしい。


「あたしも頭良かったらなー」


頭が良い悪い以前に、勉強をしようとしていないだけな気がするけど…。

本人なりに、真剣に悩んでいるみたいだ。



「大学に行きたいの?お嫁さんになるんじゃなかったっけ。」


「~~!あれは冗談に決まってるでしょ!」


その時、前の方から家族連れが歩いてきて、僕たちとすれ違う。

赤ちゃんをベビーカーに乗せていて、いかにも幸せそうな雰囲気が漂っている。


その様子を見ると、僕もいつかは…こんな風になれるのかなって漠然と考えてしまった。

まだまだ先の話だろうけど、家庭を持つことの幸せって、どんなものなんだろう。


「結婚、かぁ…。まだ想像もつかないや。」


「うちはね、お父さんからめっちゃアタックして付き合い始めたのが馴れ初めだったらしいよ!」


異性にアプローチして仲良くなるなんて、そんな勇気はどこから出てくるのかな…。

成功する保証なんてどこにもないのに、みんな乗り越えて相手を見つけてる。


「僕には勇気も自信もないし…もしかしたら、ずっと一人かもね(笑)」


言ってて自分が情けなく感じるけど、もう慣れっこだ。

その先に待ってる幸せがどれだけ大きいものだったとしても、一歩踏み出すのは怖いから。



「もうちょっと自信持ったらいいのにー。一人くらい、晴太のことが好きな人…いるかもしれないんだよ…?」






………





ちっちゃいときから、ずっと一緒だった。



毎日会って、いっぱい話して、たくさんの時間を過ごしてきた、最高の幼なじみ!


もちろん、鏡花も恭介も翔も…みんな大好き。


でもね、いつの間にか…。


あたしの心は、晴太を意識してたんだ。


きっかけとか、そういうのはなくて。



一つ一つは、小さな魅力かもだけど。

あたしにとっては、誰よりも輝いて見えるの!


たまにウザいときもあるけど…


そんな晴太が、すき。

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