3話
りんなの衝撃の発言の後しばらく沈黙が続き、時計の秒針の音が大きくなる。
こむぎの瞬きの回数が明らかに多い。
パチパチパチパチ....
静寂をこむぎが割る
「うん。戻ろうか。」
りんなは顔を赤くしていつもであればガン見するこむぎの目を見られず
目を合わせられない
りんながもじもじしながら言う
「そうだよ...奴隷の子可哀想だよ...///」
部屋を移動すると1人の少女が背中を丸くして地面とアップップーしてそうなくらい力が入ってない少女がいる
葵がやる気スイッチを切り替える
「おい貴様達。早く並びたまえ。」
低い声が響く
こむぎはヨロヨロとしながら並ぶ
アップップー少女も力なく立つ
葵が言う
「貴様らには今日からこの館のメイドとして働いてもらう。」
足音を大きくさせながらこむぎ→りんな→アップーへと順番にガンつけている。ちなみににらめっこをしているわけではない
葵が部屋の隅へと移動すると小学校の給食の配膳机みたいなキャスター(車輪)が付いた机の上にフリフリのメイド服がバランス良く畳んである。
葵が言う
「ではこれを着て**佐藤ミク**所へ行け。彼女は恐らく庭の手入れをしているから...そこの赤リボン。それと下向いてる女。行ってこい」
メイド服へ着替え、きちんとした靴を履く。
こむぎがアップップーの肩を持つ
「とりあえず行こう...」
部屋を出て廊下を歩いていると
アップップーが喋る
「私...優華...倉持優華」
こむぎが言う
「そうなの?いい名前じゃん。私は野々宮湖麦。一緒に頑張ろう。」
こむぎとゆうかはメイド服を持って庭に行く
無駄に装飾を凝った廊下に2人の少女の軽い足音だけが響く
ゆうかが言う
「よくそんな元気でいられるね。」
こむぎが自分の頭を撫でながら言う
「そういうふうに遠目にされると困るなぁ...」
こむぎとゆうかが歩いていると庭に繋がる小さい扉が見えた。
2人は無意識に扉へ向かう
ゆうかが扉を開けようとするとどうやら何かに引っ掛かり硬く、なかなか開く気配がない。
ゆうかが言う
「ねぇ。なんか開かないんだけど。」
こむぎがドアノブに触れながら言う
「どれどれ...」
こむぎが扉を開けようとしたところ力が入り過ぎてしまい扉を破壊する
バキッッッッ!!!
アッッッッッッッッッッッッッッッ
ゆうかが言う
「うん。なんか今のは見なかったことにしちゃおっか。」
こむぎが言う
「うん。そうしちゃおっか。」
2人は破壊した扉の屍を越えていった
綺麗に整えられた植物たちの間を通ってゆくと周りの植物たちと同じように整えられた綺麗な髪の毛がなびく。
2人はその髪に釘付けになった。わけではないが
ひょこりと1人メイドがクソデカバサミを持って何かに怯えたようにこちらを見つめる
ゆうかが緊張で少しどもりながら言う
「私達...新しい...メイド...です...えーと...佐藤さんですよね...?」
佐藤ミクが何故か見つめている状態から1ミリも動かず言う
「そ...そうです...けど」
ゆうかが言う
「あ...葵さんから佐藤さんに会えとの指示で...」
ミクが言う
「葵さん...そういえば...新しいメイド来るって言ってたわね...」
ミクが言う
「分かったわ...なら...」
上着の内ポケットから紙をだす。館の地図だ。
地図の更衣室の場所を指さす
「ここが更衣室だから、着替えてきてね...」
二人は更衣室へと冒険を始める
2人は更衣室に入り、ミクが植物たちのお世話をしているとメイド服を着た2人が出てくる。冒険終了。
こむぎが頬を赤らめながら言う
「こ...///これ...///恥ずかしいよぉ...///」
気のせいかな?どこからかりんなの声がする
「きゃー♡こむぎちゃん可愛い♡」
メイド服を着たりんなと異様にキリッとしている葵がいた。
その瞳は遠くを見つめている。あるいは未来かもしれない。そんなわけないだろ
こむぎが目のやり場に困り、目を泳がせながら言う
「りんなぁ...///その...///スカートぉ...短いよ...///」
りんながこむぎに身を擦り寄せながら言う
「えー♡こむぎちゃんのスカートが長いだけだよぉ♡」
ミクが葵に目を意識しながら言う
「それじゃあ私が指示をすれば良いのですね?」
葵がさばさばとした回答をする
「あぁ。そうだな。」
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そうしてしばらくメイドとしての仕事をしているうちにこむぎとゆうかはミクとの関係を深めていった。
庭の手入れ。部屋の掃除。夜ご飯の支度や、ちょっとした資料の整理、それと...サボり。
今まで葵と2人で働いていたミクにとっては新人の後輩は親しくするには充分すぎた。
まるで
《《お嬢様の言葉》》を忘れることが出来る程に。
日が落ちて、月が綺麗に見える頃
こむぎとゆうかはミクに呼び出される。
葵がメイド室に入ってきて言う
「こむぎ。ゆうか。」
メイド室の中にしたこむぎとゆうかが振り返る
「ミクからの呼び出しだ。
おそらく庭園内のカーデンパビリオン辺りだろう。」
こう言われ2人はパジャマのまま庭園へ足を運ぶ




