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1.異世界生活1日目

 花の月 炎の日 天気:晴れ

 俺の名前は葉加藤(はかとう)久太(きゅうた)

 

 年齢は20歳。


 ある日、バイクを運転したら事故って死んでしまった。


 目が覚めると 女神を名乗る女の人に俺は転生すると言われた。


 特別なスキルを与えるので異世界で魔王を倒してほしいと言われたので俺は丁重にお断りした。


 断るとびっくりされた。


 他の人は結構ノリノリで受け入れてくれるらしいが、俺はそうではなかったのでびっくりしたそうだ。


 俺はこの先も生きて働いていくということを考えただけで嫌になり、さっさと休ませてほしいと女神さまに言った。


 すると女神様は涙目になって土下座して俺に転生して魔王軍と戦ってほしいと懇願してきた。


 仮にも神様と名乗る人がそれでいいのか。


 俺はとりあえず、事情だけ聴くことにした。


 何でも女神さまの異世界では人材不足が起きている様子で、その理由が出生率の低さらしい。


 少子高齢化もそうだが、戦争で人類軍が大敗した結果、男手が少ないらしい。


 男女どちらも数を減らしているそうだが、男女比で言うと男1:女9と圧倒的に女性余りの男性不足が起きたそうだ。


 偏りすぎじゃね? 何やってるの人類は。


 戦争に負けたこともそうだが、サキュパスによる男性への精力搾取が活発に行われた結果、魔王軍に寝返った人材も多いとのこと。


 NTRじゃん。


「滅ぶべくして滅ぶのではないですか?」と俺が言ったら、涙目になって「そんなこと言わないでください!!」と言われてしまった。


 もしこのまま異世界が魔王軍に完全に支配されると、女神である彼女は減給どころか左遷、最悪解雇されるらしい。

 

 女神って雇われでなるものなのか?


 疑問が頭をよぎるが、聞けばまた面倒な話が長引くだけな気がしたので、ここは黙っておいた。


 仕方がないと涙目の女神に(ほだ)され、俺は転生することを受け入れることにした。


 魔王と戦ってほしいと言われたが、自分には荷が重いので、転生したら極力戦わない方向で行こうと決意を固くする。


 特別なスキルを授けると言われたが、能力が無駄に高いと魔王軍に狙われやすいと聞き、俺は特別なスキルをもらうこともないまま、転生することになった。(転生者が活躍せずにやられた原因って授けられたスキルじゃね? 人類軍の大敗をちゃんと分析してるのかなこの女神)


 グッバイ、女神様。もう二度と会いたくないね(この人情緒不安定すぎて話すの(だる)かった)


 そうして転生すると、ギルドと呼ばれる仕事の斡旋をしてくれる場所に俺はいた。(ハローワークじゃん)


 冒険者という職業と身分を与えられ軽くレクチャーを受ける。


 いざ仕事を探そうと掲示板を見た。


 給料が低くても安全で楽な仕事をしようと俺は素材採集のクエストを受けることにした。


 その結果、1500ガルドの稼ぎを得た。


 この世界の物価からすると一食分の食事で3000ガルドかかるらしい。


 …………。


 少なっ!? 4時間かけてこれかよ!?


 割りに合わなすぎる。


 これじゃあ宿代(最安1日15000ガルド)にも遠く及ばず、食うにも食っていけん。


 もっと稼げる仕事を探さねばならない。


 ギルドの掲示板以外に仕事ってないのか?


 俺は街を散策することにした。


 俺がいる街は始まりの街チャレンジタウンと呼ばれるそうだ。


 何故英語……?


 というか普通に日本語で話してたけどギルドの人たちにも通じるぞ。どういう理屈なのだろうか?


 …………まあいいか。


 わざわざ新しい言葉を覚える必要がないし、便利なうえに理由を考えても意味がない。


 気にしないことにして俺はギルドの外に出た。


 街を歩いていると、浮浪者向けの配給が行われていた。


 ラッキー!! 飯に在りつける!!


 俺は浮浪者に混ざって飯を恵んでもらい、腹を満たした。


 やるじゃないか人類。


 飯を食べていると一緒に配給に並んだ浮浪者の人たちと話しかけられた。


 彼らに話を聞くと、人類軍と魔王軍の戦いは苛烈を極めているらしく、ここチャレンジタウンは女神マリアンの加護が強く、戦いから逃れてきた人たちの逃げ場となっているそうだ。


 あの人女神マリアンって名前だったのか。(まあどうでもいいか)


 チャレンジタウンの周辺も女神の加護の影響で魔王軍は攻めてこないそうだ。


 だから素材回収の場所にモンスターが一匹もいなかったわけか。


 俺は一人納得して浮浪者たちの話を聞く。


 戦争に巻き込まれた一般市民が多い中、俺と同じ転生者も何人かいた。


 彼ら曰く、最初は人類軍優勢で戦っていたらしいが、魔王城目前のところで強いスキル持ちの転生者たちが魔王軍に寝返ったらしい。


 絶対サキュパスじゃん。


 精力搾取で寝返ったってあの女神も言ってたし、これのことか。(寝返るほど気持ちいいってことか、精力搾取は)


 その影響が大きく、今も情勢を覆せないほどの力を持っているらしい。


 寝返らずに最後まで人類軍として戦った人たちもいたが、まもなく瓦解。


 この異世界の大半を魔王軍が占拠する事態に陥ったそうだ。


 ここからどうすれば人類軍を勝利に導けるのかと今も人類軍の要である王様が頭を抱えていると教えてくれた。


 NTRされたなら、NTRし返せばいいのではと思ったが、そんな簡単な話ではなさそうだった。


 因みに浮浪者になった人たちの持つスキルを聞いたら、凄い人が多かった。以下箇条書きで紹介したい。


瞬間移動(テレポート):どこからでも瞬時に任意の街に移動できるらしい。ただし行ったことのある街限定で街以外への場所へは行けないそうだ。(十分凄くね? このスキルだから逃げ延びたそうだ)


消える潜伏(ハイドカバー):任意で自分を含む対象のあらゆる気配を消す。見えない布のようなものを被せるイメージらしい。被せられた対象は見えないのはもちろん、匂いや音もしないため安全に移動できるそうだ。(このスキルも逃げるのに最適だ)


高速移動(ハイスピード):名前通り、高速で移動できるらしい。神経の電気信号を早めるらしく、多用すると寿命が縮むらしい。(これも逃げるのに特化したスキルだ)


 他にもあったが、どれも逃走に使えるスキルが多かった。


 敗残兵ということでここまで逃げ延びたことに納得するスキル持ちが多かった。


 これだけ凄いスキル持ちが多いなら、何故ここで浮浪者などと物乞いをしているのか聞いてみたら、「他の街では強い女性陣が幅を利かせていて肩身が狭い」とのこと。


 真っ当な女性も多いが、一部の強いスキル持ちの女性陣によるマウント合戦が活発化し、各町でボス猿化しているそうだ。


 それだけではなく、男でも強いスキル持ちの奴らが街を占拠して好き勝手しているそうだ。


 治安悪すぎない!?


 そういう危険から逃れてチャレンジタウンに流れ着いた人たちも多いらしい。


 この街だけは他の街と違って独立した存在だそうだ。


 あとは国王様の治める街だが、国王様も魔王軍との戦いで消耗した人類軍を立て直すために奔走し、統治している各街の管理まで手が届いていないという話だった。


 とんでもない世界だな。


 そして最後に耳を疑うような話を聞いてしまった。


 転生者で女神様から強力なスキルを持った人間は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 スキルを与えると()()()()()()()()()()()()()()()()()


 そのため尖った能力持ちが主戦力だった人類軍は一度体制を崩されるとドミノ方式でバタバタとやられていったそうだ。


 スキルを授けるとき、「ごめんねテヘペロ」と女神に言われたらしい。


 …………。


 あのクソ女神ぃいいいいいいいいっ!!


 人類の衰退は、おめえが原因じゃねぇええええかぁああああああああっ!!


 俺は空に向かって大声で叫ぶのであった。




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