デビュタント 始まり
今回は短いです。それに一気に年月が経ちます。
後、帝国ではなくて王国です。
統一してなくてごめんなさい。
「足取りは羽のように軽やかに、そして優雅に……そう!そうです!大変お上手ですわ!」
興奮して鼻息を荒くするダンスの講師にセリーナは苦笑した。
時は流れて、セリーナは十四歳になった。
十四歳を迎えた女子には、デビュタントがあるのだ。
デビュタントは王宮で催され、これによって女子は正式に社交界にデビューした事になるのだ。
そして、今セリーナはデビュタントに向けてのダンスを練習していた。
「流石、セリーナ嬢は何をやっても上手く出来ますわね。」
その言葉にセリーナは再び苦笑した。
前世では男だった為、女側で踊るというのはどうあっても慣れない。
「先生の教え方が上手いからですわ。」
にっこり笑顔でそう言うセリーナに講師は目がハートになった。
日々過ごしてきて気付いたのだが、どうやらセリーナの笑顔にはかなりの破壊力があるらしい。
「セリーナ嬢なら、必ず良縁に恵まれる事でしょう。」
そう鼻息を荒くして言う講師にセリーナは曖昧に微笑んだ。
そんな事はどうでもいいのだ。
デビュタントには憎いあの元王太子……現国王も、親友だと思っていたのに裏切られた……近衛騎士団の隊長も現れるのだ。
セリーナは誰にも見られないように昏い昏い笑みを浮かべた。
お前たちの罪が永遠に消えないと言うことを思い知らせてやる。
デビュタント当日。
セリーナが身につけていたのは純白のドレスだった。
背中と胸元がかなり開いてるデザインのものだ。
それを身につけたセリーナは己の神秘的な美貌と相まって天使のようにも見える。
だが、天使にしては色気が出過ぎだ。
「セリィ、本当に美しいよ!」
アレクシスの言葉にセリーナは微笑んだ。
アレクシスもセリーナの親だけあって、とても麗しい。
「では、父様……参りましょう。」
そして、セリーナはアレクシスと共に馬車に乗り込み、王宮に向かった。
次回も読んでくれると嬉しいです。




