表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恐怖のギロチン回避! 皇太子との婚約は妹に譲ります〜 え? 私のことはお気になさらずに  作者: にのまえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/75

54話

 荷物を馬車の後ろに摘み、獣人のアオの耳と尻尾を隠すお揃いのローブと、楽な服装でカサンドラ達は馬車に乗り込んだ。2時間ずつの休みと、昼食を取るチルリの街まで4時間はかかる。


 少し大きめの場所を借りたので、ゆったり出来るだろう。


「アオ君、シュシュ、クッションをたくさん準備したから、着くまで眠っていいからね」

 

「ドラお嬢様、ありがとうございます」

「じゃ、オレは寝てるな」


 アオ君はクッションを頭と背にひき、目をつむる。シュシュは恋愛物の本を読み始め、カサンドラは楽な姿勢で目を瞑った。


 カサンドラは目を瞑っても眠ることが出来ず、頭の中で思考だけが渦巻く。カサンドラの人生は一度終わり、大聖女マリアンヌ様の慈悲で時間が巻き戻っている。まえ妹への恨みに沈んだカサンドラと、今のカサンドラは全く違う道を歩んでいるのだ。


 カサンドラを大切にしてくれる、素敵な家族も出来た。他に欲しいものなんてない、静かに暮らしていたい。早く、一刻も早く何事もなく舞踏会が終わって欲しいと願っている。


(婚約発表後、妹がアサルト皇太子殿下と結婚をしたら、両親に頼んで屋敷はいただいて、公爵家から籍を抜いて欲しいと頼もう)


 そうすれば煩わしいことら解放されるし、愛してくれない両親はもういらない。




 カサンドラ達を乗せた馬車は何事もなく、昼食を取る予定のチリルの街へと着いた。


 チリルの馬車置き場に着き。


「ドラお嬢様、どこか店に入りますか? それとも何か買ってきますか?」


「そうね、この街はラザニアが有名だったわね。ラザニアとパンを買ってきて馬車で食べましょう。それとシュシュ、御者に昼食代を渡してきてくださる? あと、ここでの休憩は1時間半とも伝えて」


「かしこまりました、お嬢様」


 シュシュは御者のところに向かい、カサンドラは屋敷を出発してから一度も目を覚まさず、ぐっすり眠るアオを見た。


 もしかしたらアオ君は獣人。人間の国に向かうからと、緊張して眠れていないのかもしれない。と考えたカサンドラはアオを起こさず、シュシュと2人で街に出て昼食を買うことにした。


「ドラお嬢様、御者に伝えてきました」

 

「ありがとう、シュシュ。私達もお昼を買いに向かいましょう!」


 馬車を降りようとしたカサンドラの手を、物音で目を覚ましたアオが掴む。カサンドラはアオ君に負担をかけないよう伝えた。


「アオ君、街でお昼を買ってきますわ。すぐ戻るので、馬車で待っていてくださる?」


「ん? 街? チリルの地に着いたのか……オレもいく」


 アオはサッサと耳と尻尾を消して、お揃いのローブを頭からスッポリ被り。先に馬車を降りると、カサンドラに手を差し伸べた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ