表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恐怖のギロチン回避! 皇太子との婚約は妹に譲ります〜 え? 私のことはお気になさらずに  作者: にのまえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/75

30話

 ルリアお祖母様が言っていた通り、楽しいことが起きた。


 庭のスルールの低木にフワフワで真っ白、蜂蜜色のフワフワな髪の、小さな女の子がいたのだ。カサンドラはとなりのアオ君の手をつかみ、見てみてと興奮する。

 

「アオ君、小さな女の子よ! ルリアお祖母様が言っていた楽しいことって、この事でしたのね。可愛いわ」


「お、おぉ、ドラ、ドラ、オレも見えてるから……そ、そんなに手を引っ張るなって!」


 アオ君の話を聞かないカサンドラは手を離して、今度は肩を持ちブンブン揺らした。いくら、やめろと言っても聞かないカサンドラと、やられ放題のアオ君。そんな二人に可愛らしいクスクスと笑う声が、どこからか聞こえてきた。


「あら、笑い声?」

「聞こえるな」


 スルールの低木の周りにいた小さな女の子は、カサンドラ達の存在に気付き、周りをクルクル飛んでいた。


「ウフフ、人間さん、獣人さん、こんばんは。あたち、スルールの実が欲しいの」


「え、スルールの実? ……今日、スルールの種を植えたばかりなの。明日にならないと実らないわ」

 

「明日? そっか、明日になったら実を付けるのか、楽しみに待つよ。そうだ、あたちの名前はキリリというの。これから、このスルールの木に住むから、よろしくね」


 キリリと名乗った女の子は、スルールの低木を住処にするといった。こんなに可愛い子が、ここに住んでくれるのは嬉しい。


 カサンドラとアオ君は、女の子に会釈を返した。


「キリリちゃん、私はカサンドラ。こちらこそ、よろしくね」

 

「オレはアオ、よろしくな」


「うん、カサンドラとアオよろしくね〜」


 


 次の日。カサンドラは新しい家族が増えたと、朝食のときにシュシュと、ルリアお祖母様に報告した。

 

 その報告にシュシュはシュンと肩を落として「ドラお嬢様、なぜ、私を起こさなかったのですか」と、シュシュは頬を膨らませて怒っていたけど。


 庭にいる女の子をみた途端、頬を赤らめ「可愛い」「ここに住むのですか?」と、怒っていたことすら忘れて、小さな女の子に見入っていた。


「ねぇ、シュシュあの子って物語に出てくる、妖精さんに似ていない?」


「あ、本当です! 挿絵とか物語に書かれる容姿が、どことなく似ています」


 そんなカサンドラとシュシュに、お祖母様はウンウン頷き。


「そうだよ、あれが妖精さ。よくお聞き、カサンドラ、シュシュ、タヌっころ。スルールにの実に惹かれた妖精が住むと、その家は安泰するという言い伝えがある。スルールの種は誰もが簡単に見つけられるものじゃない、この木と妖精を大切にしなさい」


 ――まぁ誰も、簡単に見つけられない⁉︎


「はい、大切な私の家族ですもの」

「大切にします!」

「守らないとな」


 みんなで、可愛い妖精を見つめた。

 


「ねぇ、シュシュ、とても素敵なことね。二人でよく話していた、物語の中にしか出てこないと思っていた……妖精さんに私達は会えたわ」


「はい、ドラお嬢様。私も会えました」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ