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少女・浄見(しょうじょ・きよみ)  作者: RiePnyoNaro
浄見の物語(恋愛・ミステリー)
468/505

EP468:伊予の物語「沐猴の木通(もくこうのあけび)」 追記

「沐猴の木通(もくこうのあけび)のストーリーは『その6』で完結しており、以下は付け足しです。

R18?でしょうか?

性的表現が不愉快と感じられる方もいらっしゃるかと存じます。

ご不快な場合は、『無視』して読み飛ばしていただけますと幸いです。

 影男さんの手が衣越しに、下腹部の敏感な部分に到達し、(もも)の間に手を差し込む。


(もも)を少し開き、手を動きやすくすると、感触を味わうように手が(もも)()いまわり、ときどき指に力が入る。


(もも)の付け根に指を這わせ、敏感な部分を手で包むように触れると、指で刺激し始めた。


「・・っあっ・・っあっ・・っあっ・・っんっ・・!」


そこから突き上げる官能の快感に、思わず声が漏れる。


指の動きに合わせて、腰が動くのを抑えられない。


衣越しにも、敏感な部分が潤んでいるのが分かる。


『私、今、影男さんに快感をゆだねてる!

兄さまじゃなくても、大丈夫かも!』


考えた瞬間、官能の興奮への躊躇(ためら)いが生じた。


激しさを増す、指の動きや影男さんの息遣(いきづか)いを感じて、興奮が高まり駆け上がる・・・・ことはなく、妙に冷静になり、魂が体から抜け出して、上から自分たちを見下ろしているような感覚にとらわれた。


敏感な部分からの、快感が(にぶ)くなり、何も感じなくなり、ついには乾いて、痛みを感じるようになった。


痛くて耐えられなくなる前に止めなきゃ!!


焦って、影男さんの腕を掴み、動きを止め


「ありがとう!気持ちよかった!もう充分よ!」


明るく言うと、影男さんがハッ!と息をのみ、


「・・・・やっぱり、左大臣にはかないませんか?

私ではあなたを満足させることはできませんか?」


張り詰めた表情で小さく呟いた。


ギクッ!


として、焦って、


「そっそんなことないっ!!充分だって!ね?

あっ!じゃあ、私も触っていい?」


影男さんの下腹部に手を伸ばし、そこかな?という場所に触れると、


ギュッ!


手首を掴み、そこへ導いて、私の手の上に手を重ねて


「ゆっくり動かして下さい」


(ささや)く。


おそるおそる、影男さんの手の動きに合わせてゆっくりと動かしていると、影男さんの息が荒くなり、(うめ)くようにあえいだ。


「・・・・っううっ・・!」


ハァッ!


大きくため息をつくと、私の手をそこから避け、


「ありがとう。よかったです。」


何となく気まずい雰囲気のまま、影男さんに背を向け、眠りについた。


『最終点まで上り詰める』ことができなくても、影男さんを失いたくなかった。


『性的な行為をして気持ちよくなるから、影男さんと一緒にいたい』わけじゃなかった。


大事な男性(ひと)であることには変わりがない。


『性的な行為が無くても、影男さんを好き』って伝えても、傷つかない?


『男性としては求めてない』って言ったらショックかな?


『友人として、そばにいて』


なんて、ワガママ?


言えば、私の元を去ってしまう?


どうして、影男さんとは、途中で冷めてしまうの?


自分の感覚すら、思い通りにならないことが歯痒(はがゆ)い。


『感じたフリ』で、影男さんを引き留められるなら、そうしても構わない。


人間的に尊敬できる、素敵な人なのに、好きなのに、完全に身をゆだねられないのが、寂しい。


夢中になれないのが、悔しい。


なぜなの?


どんなときに、感じる?


自分の心に問いかける。


あの人のことが思い浮かんだ。


白くて長い指に、しなやかに動く手に、裸体に、しぐさに、愛撫に、どうしようもなく、心がかき乱される。


唇に、指に、肌に、温もりに、汗に、唾液に・・・・


どうしようもなく、誘惑される。


(あらが)いようのない、官能に、とらわれる。


理性で(こば)もうとしても、体が、勝手に反応し、求めて、せがんでいる。


なぜ、自分の感情なのに、自分の体なのに、思い通りにならないの?


悩み、(もだ)え、考え疲れて、やがて知らぬ間に、深い眠りに落ちていた。


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