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少女・浄見(しょうじょ・きよみ)  作者: RiePnyoNaro
浄見の事件譚(推理・ミステリー・恋愛)
364/505

EP364:伊予の事件簿「推拿の伎倆(すいなのぎりょう)」 その5

R18?でしょうか?

性的表現が不愉快と感じられる方もいらっしゃるかと存じます。


ご不快な場合は、『無視』して読み飛ばしていただけますと幸いです。


幼いころ、火鉢の炭を触ろうとして叱られたとき以来のきつい口調に、ビックリして縮こまって震えながら


「ごっ、ごめんなさいっ!殿方に、何て失礼なことをっ!!に、兄さまを侮辱しようと思ったワケじゃなく!力が入りやすいから、でも、女子(おなご)のすることじゃないわよねっ!!わかってます。こんなにはしたないことはもう二度としませんっ!!」


(うつむ)いて、涙が出そうなぐらい反省して、衣の膝を握りしめて申し訳なさでいっぱいになって委縮してた。


バカだなぁ!!私って!


親しい関係になったからって、相手は大納言様っ!!


十二も年上の人格も見識も優れた立派な大人のしかも一の大臣の公卿さまっ!!


若い小娘にまたがられて不快じゃないわけないっっ!!

侮蔑されたって考えるよね?フツー?


私ったらなんてことをっ!!


恥ずかしいし、情けないっ!!


できる事なら時間を巻き戻したいっ!!


後悔と嫌われたかも?という心配で、胸が苦しい。

ズキズキする。


(うつむ)いて固まりながら震えてると、


硬い、低い声で


影男(かげお)が浄見にこんなことした?それとも、浄見が影男(かげお)にした?」


ウウンと首を横に振り


「誰も、こんなことはしてません。私が勝手にやりました。ごめんなさい」


「ふ~~~ん。じゃあ、お仕置き。

来て、ここに座って」


顔を上げ兄さまを見ると、足をのばして座り、両脚を広げ裾をめくって、(あらわ)にした腿を指さした。


ん?

素肌の腿?に座るの?


小袖の下は素肌だけど・・・・。

大丈夫?

そっか、またがるだけなら大丈夫かも。


腿の上にまたがり膝立ちで見つめると、真剣なまなざしで


「上に座って」


はぁ?

だから素肌というか、その、ホラ、下腹部というか、大事な部分というか、そこが直接つくけど?

その、潤んだりすると、出るものがでるし・・・。


急に恥ずかしくなって、ためらいながら


「座るの?・・・・あの、腿が汚れるかも」


上気した顔に、目だけが燃え上がるように煌めき、口の端をゆがめ、意地悪そうに笑い


「じゃ、汚して」


冗談なのか本気なのか分からない目つきで見つめる。


ドキドキが止まらなくなり、全身が脈打つ。


敏感な部分がジンジンと痺れ、熱くなった。

兄さまの肌に触れる前に、すでに潤み、官能の蜜が滲み出た。


筋肉が形よく盛り上がった、大理石のような艶やかな腿に、その部分が触れると想像するだけで、美しい美術品を穢すような、誰かに知られれば(とが)められるような、禁じられた行為のような気がした。


兄さまが腰ひもを持って引き下ろし、無理やり腿の上に座らせた。

敏感な部分に、張りのある肌が吸い付く。


どうしようっ!!


焦るのと、生温かい腿の感触が伝わって、ドキッとするのとでオロオロしてると、


「浄見が気持ちよくなるように動いて」


かすれ声で囁く。


ためらいながら、ゆっくりと少し腰を前後に動かすと、そこから出た液体が腿を濡らした。


恥ずかしくなって


「もういいでしょ?」


「まだだめ」


兄さまが私の腰ひもをほどき、胸元をはだけ、とがった先端を指ではじくと、下腹部から全身に突き抜けるような快感があった。


官能の刺激に身悶えながら、夢中で速さを増しながら動いていると、下腹部が緊張し弛緩する、快感の波に襲われた。


「っんやっ・・・だめっ・・・もうっ」


ふと我に返り、果てそうになるのが怖くなって動きをとめた。


兄さまの腿から腰をあげ、衣を着つけて横に座った。


兄さまも衣の乱れを直し、胡坐をかいて座り、


「やめなくていいのに」


手を伸ばし、頬に触り、唇を親指でなぞる。


恥ずかしすぎて、話題をそらそうと


董林杏(とうりんきょう)がなぜ暴漢に襲われたかって兄さま知ってる?なぜ忠平(ただひら)様が助けたのかも、疑問だし。」


董林杏(とうりんきょう)に会った?」


ウンと頷く。


「私は昨日チラッと見かけただけだが、原因がわかったよ。

分からなかった?よく思い出してみて。

それと、施術中に揉めた事実、民間からの採用、患者のほぼ十割が男だという事を踏まえると?」


眉を上げ面白そうに見つめる。


へっ?

それでわかること?


ええっと・・・・

確か、色白で美男子(イケメン)、細い体、細い首だったような・・・。

細い首?

あっ!喉ぼとけがなかった!

ということは


董林杏(とうりんきょう)女子(おなご)なのっ!!?じゃあ、施術中のゴタゴタってもしかして!揉み方がどうとか?」


兄さまが硬い表情になりウンと頷き


「そう。おそらく、董林杏(とうりんきょう)女子(おなご)だと気づいた男たちが美人なのに乗じて、性的な部分の按摩を要求したんだろう。

それを断った董林杏(とうりんきょう)に、恥を暴露されることを怖れ、恨んでか、または、単純に要求を断られた腹いせか、痛い目にあわせようとしたんだろう。

放っておけば強姦されたかもしれない。四郎が割って入ってくれてよかった。

全くっ!立派な官人たちのならず者のような振舞(ふるまい)にはあきれ果てる。

董林杏(とうりんきょう)に事情聴取して犯人を突き止め次第、厳重注意する。もし強姦事件になっていれば解雇だ。」


そっかぁ~~~!

男装して男社会の中で身につけた技術でバリバリ働く!?

スゴイっ!!

憧れるっ!!


顔も美人だし、体型(スタイル)もいいし、そりゃあ変な妄想する男もいっぱいいるわよね!

按摩治療なのに、体に触れられただけで親しい関係だと勘違いして舞い上がったのね?


ったくっ!!

これだからっ!自制心のない男は嫌いっ!!

なぜ男ってそうなのっ!!


他人事なのにプンプン怒ってる私に気づいたのか兄さまが、()れるように


「浄見、今度は私が凝りをほぐしてやる。さぁ、仰向けになって寝て!」


はぁ?

うつ伏せじゃなく、仰向け?


ドキドキしながらも、兄さまの推拿(すいな)(手技)の魔力の誘惑に勝てない私は、


大人しく仰向けになり、


目眩(めくるめ)く甘美な官能の世界に、導かれるまままに酔いしれた。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

マッサージされるより、血行を良くするには筋トレ、ストレッチ派です!

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