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百合小説【第67話】ナンパ対策マニュアル

言葉二つ返事の軽いノリで予定が決まる。あれほど賑わってた空間の中でカラオケとなると、どれくらい響くのか定かでは無い。

「何歌うんですか」

「なーいしょ、はいあーん」

「あっつ」

昨日食べたたこ焼きのネギポン酢を2人で買って外のベンチで食べている。都内にあるにもかかわらず校舎は広々として、芝生と並木が一望できる。射的で取った食品類と一緒に食べながら、パンフレットを見てゆっくり確認する。

「何食べてんの?」

嘉陽田さん似たような金髪をした見知らぬ男が話しかける。

「あーこれ?そこの屋台で売ってて」

「どこどこ?案内してよ」

大学の人間だろうか、国際の人間でこんな人は見た事がなく、やたらとシトラスのような爽やかな香水が鼻についた。

「ちょうど良かった、これ良かったら貰ってくれない?ちょうどシフトの時間でさぁ」

「へーその服メイドカフェ?」

「え、シフトあるの?じゃあ俺らも行こっかなぁ〜」

断ることも出来なかったため金髪の男子たちと共に、私たちはメイドカジノのある大教室へ向かった。

「13番様で〜す」

その言葉が入ると、飲食店の呼び出しボタンのような音がなり、前後からただならぬ何かが足音と共に近づいてきた。

「いらっしゃい、ささ中へ」

「え?」

頭いっこ違うこの金髪男子達のさらに頭一つ違う男子たちが前後二方向で取り囲み私たちはその間をくぐった。

「私たち別にシフトがあるんで、ごめんねぇ」

「いらっしゃいませ?」

「い、、、いや、だだだ大丈夫です」

「そんなこと言わずに、」

その後彼らがどうなったのかは私たちは何も知らない。


「いやぁああゆうマニュアルあるの大事だよねぇ」

「本来断ったりとか、そういうのするもんじゃないんですか?」

「実際本当にパニックになった時って、断るなんて出来ないからさ、支持に従うフリしてああやって策を打っとくのは大事だよ。」

何かあった場合に備えて隠語を作っておこうと、アパレル定員をしている体育学系の生徒が提案した。こうして役に立っているのが目に見えると人との繋がりは大切だと気付かされる。

「それはそうとしてたこ焼き食べよ」

「熱さもちょうど良くていい頃かもですね。」


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