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百合小説【第29話】抜け駆けは二股の始まり②

主な登場人物一覧

【影井】黒髪ミディアムボブ低身長紫目巨乳

本作主人公、理系学系1年(1年留年)。陰キャで大手VTuber事務所所属。一人称は私。

【嘉陽田】金髪ロング高身長赤目。

本作ヒロイン、国際学系1年。陽キャで白石杏里として芸能界で活躍している。

【西条】青髪ツインテ小柄女子。

国際学系1年。頭がキレるセクハラ大魔王。

【伏田】身長198cm褐色男子。

国際学系1年。男子陸上強化指定選手に選定。


「影井さんってどこ志望なの?」

「国立科学大…です」

「あーこの間合併したよねぇあそこか!リケジョとは珍しいものだねぇなぜに?」

なぜに…と言われても…研究もそうだし…好きなことて例えると…

「図形が好きでね!特にペンローズ・タイルって言うのが好きなんだけど、数学者ロジャー・ペンローズによって人が発見した平面を繰り返しのないパターンでタイル状に埋め尽くすことができる幾何学的な図形でね、この特徴的なタイルの配置方法は、従来の周期的な繰り返しパターンとは異なって」


「ストップストップ!だいたいわかった。図形が好きなんだな…?」


「うん…ごめんなさい…つい…」


早口にするつもりはなかったのだけれど、どうしても早口になってしまう。性にあわないと思い下を向くとここぞとばかりに西条さんが飛びついてきた。


「うぉーーーーおっPヴア」


隙あらばセクハラをするこのジジィを何とかできないのだろうかと、嘉陽田さんがその顔を鷲掴みにして、西条さんを引き剥がし私の正面にたった。

「また出たな〜早口!論点ズレないようにね。」

「うん」


カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ


「や、やぁ…」


舐め回すようなカメラワークで写真を撮ってくる捕まえるには早すぎる。嘉陽田さんが西条さんの首根っこを掴みこちらに手繰り寄せた。


「2人じゃなくて3人っしょ」


嘉陽田さんのデコられたスマホを取り出して、内カメで写真を撮る。ぎこちない顔をした私と映える角度を理解してる嘉陽田さん。そして世紀末のような変顔をする西条さん。なんとなくだけれど、この3人で今後も関わるような、そんな気がする。


「かよちんは?」


「国際文化教養大学かなぁ?国際系を学びたくてね」

「なるほど…ぶっちゃけ編入できたんだったら行けるでしょ〜」


編入倍率高いし…一時期塾で回答が割れる程の難問が出たりもするという話も聞いたことある。


「だといいなぁ?あとここ推薦枠あるしね!」


「推薦枠…」


留年してる私には縁程遠い存在だ。


「学祭色々近いし回ってみるのもありやんねぇ」


「今度国文教の学祭行きたい!」


「OK〜で、どこにあんの」


「秋田」


秋田…飛行機?新幹線?東北なんて行ったことがないし、10月って雪降ってたり…知らない地域は怖いという一言しかない。


「私は行かないかなぁ…遠いし…」


「いと良かと!ばりんこ楽しそう!」


「え」


「二言はなしやでさゆりん」


「…」


断るという選択肢はなく、今年の10月、軽いノリで2泊3日の秋田旅行が決定した。


「その前にうちらの学園祭や!」


「…ですね。」


11月に迫る学祭…今年も私はお家でごろごろしようと思う。


「一緒に回ろうよ!この3人で」


何か心情を察したかのように、予約が次々と増えていく。

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