ドッペルゲンガー
「どうしましょう。私と同じ顔のヒトがいたんです。
これって、ドッペルゲンガーとか言うヤツですよね?
私、死んじゃうんですかね?」
奈子から、そういう妙な話が、飛び出した。
ドッペルゲンガーというのは
「自分とそっくりな姿をした存在」だ。
昔のヨーロッパとかで、
自分のドッペルゲンガーを見ると不吉とか、
死の前兆とか言われてきたので、
それを心配してるんだろう。
「まぁ、京都も都会だから……、
似てる人もいるんじゃないか」
……となだめた。
「この前、こっちでも、
貞男さんに、似てる人に会いました。
話しかけたら、私の事、
知らないって言われて、別人だったんです」
……とも言われた。
「まぁ、偶然ってヤツだろう」
◇ ◇ 3日後、京都にて ◇ ◇
「奈子じゃん、
今日は、平日で、
学校あるんじゃないのか?」
「ん、今日は休み」
話し方も変だ。
というか、休みだからって、
北海道から、京都まで来るか?。
ちょっと、気持ち悪い気がしたので、
大横なら、
何か知ってるんじゃないかと、聞いてみた。
「どう思う?」
「これは……、噂なんだけど……」
「うん」
「家畜契約で、回収された肉って、
富裕層が、食肉にしてるんじゃなくて、
D国が買って、
クローン人間を量産してるって噂がある」
「D国?。国交ないじゃん」
「この万能医療機器なんだけど、
開発したのはD国で、
日本は、C国経由で買ってるんだ……」
「C国で、ライセンス生産されたモノを、
買ってるはずなんだけど、ココ見てみ……」
「Made in ……!!」
「D国製じゃん!」
「そそ……。
この変態的に発達した、
医療技術は、D国のものなんだ」
「そうなんだ……」
「あの国は、自国内では、
人体実験が、合法的に出来る」
「うわぁ」
「それで、
他国が出来ない実験をやりまくって、
これ作ったらしい」
「……でな、クローン人間を、
作る技術も、発達してるらしい。
「なんでも、人工受精した翌日に、
15歳くらいまで、
培養出来るという噂もある」
「すごいな」
「だから、彼女のソックリさんは、
D国製のクローンじゃないかな?」
「だとしたら、俺のソックリさんも?」
「だって、お前、家畜してたじゃん。
その肉、たぶん、D国が買ったんだろう……」
「マジか……。でも、何の目的で日本に?」
「さぁ。何かの実験じゃないか……」
「実験?、
うん、たとえば、記憶のコピーとか……」
「記憶?、誰の……」
「おまえが、裁判する話出た時に、
すでに何人か、アシュビー経由で、
体まるごと、D国に送られてるヤツいたじゃん」
「そいつの記憶を、コピーして、
ちゃんと動くかとか、確認してんじゃない?」
「うわ……」
「もしくは、脳以外から、
記憶を引き出せないか……とか?」
「まぁ……、ただの俺の仮説だけどな」
でも、医者の大横の話に、それなりの説得力を感じた。
この件は、踏み込むと、アシュビーみたいに、やばい話になりそう。
だから、これ以上、係わらないようにしよう……
……と思ってたんだけど。
◇ ◇ 家に帰ると警察が待っていた ◇ ◇
えーー?
私が、万引きしてるところを、
監視カメラが、捉えていたという。
いや、その時間、大横の病院にいたし……
……と説明すると、
大横の病院のカメラの映像を確認し、
・私が病院にいた事
・そもそも着てる服が違う事
などから、俺の無実は晴れたが……
監視カメラに映ってないところで、
私と同じカオのヤツが、何かやらかしたら、
私が捕まるかも……って事か、冗談じゃない。
この前、
お世話になった弁護士さんに、相談に行った。
そしたら……
この問題、他でも、発生してるらしい。
自分と同じカオのヤツに、財布をすられて、
財布の中の免許証で、高額契約されたとか……。
自分と同じカオのヤツが、
女性に乱暴して告発されたとか……。
うわぁ……。洒落にならんて……。
弁護士さんからは、
スマホの位置情報記録残るアプリとか使って、
自分の履歴を残すように言われた。
あと、監視カメラのないところを、
あまり歩かないようにとも……。
◇ ◇ 奈子にも電話で忠告しといた ◇ ◇
「今日、いきなり警察が来てさ……
(途中の説明は省略します)
……という事になったんだよ」
「弁護士さんに相談したら……
(途中の説明は省略します)
……というのを勧められたんだ。
奈子も、そういうの入れ解いた方がいいよ」
……という感じで……
「あれは、見間違いじゃなくて、
私たちのニセモノだったんですね……」
「常に、証明出来るものを持っとかないと、
ドッペルゲンガーによって、
社会的に、死んじゃいそう……」
お読みいただき、ありがとうございます!
少しでも続きが気になったら、
【ブックマーク】や【ポイント】で、
応援いただけると嬉しいです。
今後の執筆の励みになります!




