第11話 鑑定スキル
「え…?」
目の前に裸の女の子が寝ている。
確か春野と名乗った女の子だ。昨日はこの娘の家でお酒を飲むことになって…
いやいや、春野さんの事なんて後回しだ。
ずっと昔から夢で見ていたファンタジーの世界。毎日頑張っている女の子の視点で進んでいくその物語が
昨日劇的なターニングポイントを迎えたのだ。
そう。夢の中の女の子と直接会ったのだ!
「ストレージ」なんていうファンタジーな力も使えるかもしれない!っと早速試してみたいけどここでは問題あるよな…。
あ、そういえばあの子が使っていた「鑑定」スキルとかも使える様になっていたりしないかな?
春野さんにでも試してみよう「鑑定!!!」
春野:状態:狸寝入り
「うわwwwww寝てねーのかよwwwww狸寝入りっておいwwwww」
…あ、しまった。大爆笑してしまった。
春野さんはピクっとした後、そっと目を閉じ直した所まで見てしまったのにまだ狸寝入りを続けている。
うん。バレバレなんですけどねー。てかばれてるのに続けるのも凄いな。
バラすタイミングを逃したとでも思ってるのかな?まぁいいや。
そんなことより「鑑定」が使えたのだ!なんか他にもステータスとか見れるかと思ったのに見れねーし
微妙だけど、もしかしたら、いやもしかしなくても「鑑定」チートが出来る!!
なんちゃら鑑定団にバザーで安かったんですよーとか死亡フラグ立てながら大観の掛け軸とか持って
行ってあっと言わせる事だって出来るのだ!!!
あの講釈垂れのじじい共に冷や汗だらだらかかせながら、本物の筈が無い、いやでもこのサインも
印も全てが本物としか…でもバザーだと!!?とかってやってる姿が見てみたい!あぁ見てみたい!!!
この分ならきっとストレージも使えるだろうけど、春野さんの部屋の物を持っていく訳にはいかないし、
てか起きてるし。
まぁ便所でも行って何か試してみっか。
てか、なんで春野さんは自分の服だけ脱いだのだろう?
俺の服も脱がさなきゃトラップにならねーんじゃねーの?
もしかしたら裸じゃないと寝れない症候群の人なのかもしれないけど…
昨日会ったばかりの男が寝てるのだから自重してほしいもんだ。
全く。俺じゃなかったら日本の性が乱れてる所だったぜ。
とりあえず便所ついでにシャワーも借りて出て見たら春野が服を着て寝ていた。
ふーむ。「鑑定」やっぱり狸寝入りか。
もちろん襲ったりなんかしないでメモを残して帰った。
あ、ちゃんと鍵は掛けてポストから入れといたよ?




