第四十二話 そうだ!温泉に行こう!〜その1〜
本日から朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。
平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。
土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。
天気は、快晴。
木々も青々しており、空気が心地いい。
休みだ。やっっっと休みだ。
待ちに待った連休だ!
私は、全身の開放感と清々しさに目尻に涙を浮かべる。
「櫻子!櫻子!見るのじゃ!オンスタにあった賞味期限5秒の生炭酸せんべえじゃ!」元気にかよがぴょんぴょんとはしゃぐ。
あれから、かよは、しばらく入院した後に魔力量少しずづつ出し、操る練習をしている。
今まで、大河の水を動かしていたのをホースや如雨露で水を動かすようなものだ。
結構苦労して練習している。
そんな、訓練づけの彼女も今日は、久々の休日だ。
そして、ニャンズはお留守番だ。
もう、一歩も出たくないらしい。
ここは、神辺屈指の温泉街『有牛温泉』だ。
有名な戦国武将の奥座敷と呼ばれる温泉。
温泉は魔術師にとっては、切っても切り離せない。
疲弊した、魔素神経を整えて余分に固まった魔力は流し、新しい新鮮な魔力を補充する。
大地から出ている魔素を体に馴染まるのは、それは、それは、とっても仕事で疲れ切った体に染み渡る。
大和は、その豊富な温泉が至る所に湧いている。
「今日は、思う存分癒されるぞ!」かよに釣られて私もはしゃぐ。
「ホテルに着くからもう少し待ちぃ〜。」ヒロが、車を運転して行く。
メインの温泉街を抜けて勾配がきつい坂道を上に上に上がっていくとホテルが見えた。
ホテルに着き荷物を下ろして係に車のキーを渡す。
係の者が車を回している間にテキパキと客室係が私達の荷物を運んでいる。
「殿下!」なぎさが近づいてくる。
側には、なみの姿もある。二人とも顔色がいい。
今、二人は亜人の里の民族衣装を着ている。
形は、内宮の者と似ている和洋折衷の服装だ。
なぎさは袴のようなスカートに着物の様な上着を大きめのコルセットで留めて帯の様にしている。
なみは、書生姿だ。
しかし、一番違うのは、そのカラーリングだ。
薄いグレーの生地のグリーンの糸で袖や襟に刺繍がしてある。
これは、里ごとに違って、どこの里の者かわかる様になっているらしい。
刺繍や染め方なども里ごとに違うとか。
ここ『有牛温泉』はたぬきの一族が長を務める亜人の里が近くにある。
この温泉街は、一族の大切な収入源でもある。
適度に外の者と関わり、自分たちの文化をアピールするためには、観光という産業は良いらしい。
そう、現在の族長である、なぎさの叔父が言っていた。
チェックインは15時だ。
それまで、街に出よう。
長い坂を下り、メイン通りにいく。
細い路地が蜘蛛の巣の様に張り巡らされて両脇に様々な店が立ち並ぶ。
「いろいろな店があってどこに入るか迷うなぁ。」かよが、目をキラキラさせながら話す。
炭酸せんべい。サイダー。プリン。ジェラードも有名だ。それに明石焼きにすだち蕎麦。
おもちゃ博物館や足湯などもある。
なぎさとなみに連れられてそれぞれの店に入る。
街には、亜人だけではなく、妖怪の姿がある。
みな、温泉に入りに来ている。
どの人も笑顔で見た目や生まれを気にしていない。
私のしてきた事は、少しは無意味では、なかったのかもしれない。
こぼれ話
民家の軒先に一匹の茶トラ猫がいたので、かよが普通に話しかけました。
かよ「櫻子!この猫!無視するぞ!」
櫻子「普通の猫は、話さないよ。」
かよ「でも、楓たちは、話すであろう?現代の猫は喋れるように進化したのではないか?」
櫻子「楓達は、猫又だよ。」
驚くかよ。
ヒロ「え?今更?」




