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私を人間界へ連れてって ~シンギュラリティな美少女  作者: よっちゃ


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第28話 美少女と週末闘技場大会とダメージ測定

第28話


 週末闘技場大会当日。

 獣人国首都モンボにそびえ立つ闘技場は、以前の邪神戦の時とは比べものにならないほど大規模に改修されていた。


最大収容人数10万人。


この闘技場の大規模改修を請け負ったのは、異世界進出を果たした日本の大手建設会社とデベロッパー連合である。


 円形の建造物は街区を丸ごと覆うほど巨大で、外壁は地平線を切り取るように連なっている。

 高さも常識外れで、天井は雲に届くのではないかと思えるほどだ。


 その威容は、異世界に再現された東京ドーム級の超大型スタジアムを思わせた。


 また内部構造もまた圧巻。


 観客席は幾重にも積み重なり、上層席は壁というよりも空中に浮かぶ段差のように見える。


 魔法光が刻まれた回廊がリング状に巡り、どの位置からでも中央ステージを見下ろせるよう設計されていた。

 天井付近には半透明の巨大魔導スクリーンが複数浮遊しており、


 選手名、ダメージ、評価コメントがリアルタイムで表示される仕組みになっている。


そして回廊の両側には、屋台、食堂、カフェ。 空いたスペースというスペースに出店が占めていた。


「ワイバーン串焼き三本で1000円」

「日本産肉まん! 一口で元気になるぞ!」

「地球+ガイアのコラボドリンク! 」


香ばしい肉の匂い、甘い菓子の香り、刺激的なスパイスの匂いが混じり合い、 闘技場全体が巨大な祭り会場のような熱気に包まれていた。


獣人が豪快に肉の塊を焼き、 エルフが宙に浮かぶ鍋でスープをかき混ぜ、 妖精が淡く光る綿菓子のような菓子を売っている。


さらに、応援グッズ、推しグッズ専門の店も目立つ。今日のメインイベントに出場する、女神エアリスちゃんやヨシヒト様と書かれたうちわ。


銀髪の美少女関連のグッズも山ほどある。きてぃさんと少女のコラボグッズが売れ筋だ。メイド、執事の物まである。


声援や拍手の大きさまでもがバフとなり、 試合の結果に影響する――そのため、応援グッズは欠かせない。

そんな仕組みまで用意されていた。


この闘技場は、 命を懸ける戦場であり、何より――巨大なエンターテインメント施設だった。




―――


 スクリーンに文字が流れた瞬間、闘技場全体が歓声に包まれた。


《週末闘技場大会へようこそ》


 満席の観客が一斉に沸き立つ光景は、圧倒的という言葉では足りない。


 中央ステージには、明らかに戦闘用ではない謎のオブジェが鎮座していた。異世界新幹線の駅にあった物に似ている。


 金属と水晶、歯車と魔法陣が無秩序に組み合わさったそれは、芸術品なのか判別がつかない。



「レディースエンドジェントルメン。お待たせ致しました。ただ今より前座といたしまして、ルールの説明を兼ね、デモンストレーションを行います」


 リングアナウンサー兼実況のヤマシタさんの声が会場に響き渡る。


前座イベント ――ダメージ測定ショー


攻撃を受けると、そのエネルギーを解析し、ダメージを数値化して表示する――これがこの闘技場での戦い方となる。


オブジェの上空には巨大ホログラム。


観客席がざわめく中、



特別ゲスト① 獣王。


「まずはこのお方!

獣人国が誇る王にして最強の戦士――獣ー王ッ!!」


重低音の咆哮とともに、獣王が中央ステージに現れる。

筋骨隆々の体躯。

一歩踏み出すたび、床が低く唸った。


獣王は拳を引き、全身の筋肉を一瞬だけ膨張させ――


必殺の一撃を、真正面からオブジェに叩き込んだ。


衝撃波。


オブジェが大きく揺れ、ホログラムが明滅する。


ダメージ:2200。

総評:悪くない。


「おおおおおお!!」


観客席からどよめき。

数値を見て、獣王は満足そうに鼻を鳴らした。


―――


特別ゲスト② 魔法使いニーシャ


「続いては――

勇者パーティの英雄! 美しき魔法使いニーシャ!!」


軽やかにステージへ上がる魔法使いのニーシャ。


杖を掲げ、空気が一変する。

長い詠唱。魔力濃度が急上昇し、闘技場全体がざわつく。


「極大魔法――メギドラズン」


かつて破壊神シドレーンすら追い詰めた大魔法。

放たれた光は、もはや“魔法”というより天災だった。


直撃を受けたオブジェが深く沈み込み、解析ホログラムが一瞬ノイズを走らせる。


ダメージ:3800。

総評:痛すぎ。


ヤマシタがマイクを持ち直す。


「さて!会場の皆さん!

我こそはと思う挑戦希望者はいないか!?」


「おおおお、俺にやらせてくれー」

「お前のスキルならけっこういけそうじゃね?」

『私も見に行きたかった』

『ダメージポイント制のバトルか?』

『RPGっぽくターン制らしい』



地球からの挑戦者① 格闘家 ボブ・サッピー


観客席から現れたのは、屈強な男。

地球の格闘家――ボブ・サッピー。


「スキル発動――ビースト化」


身体が異形へと変化し、

獣の咆哮とともに、渾身の一撃。

オブジェがきしみ、支柱が悲鳴を上げる。


ダメージ:4200。

総評:怪物の一撃。


『メギドラズン超えたーー』

「あの一撃が基準になるな」


会場のテンションが一段階跳ね上がった。


地球からの挑戦者② 悪霊の貞美。


続いて、静かに前へ出たのは――

悪霊の貞美。


以前の禍々しさはなく、

整えられた髪と澄んだ瞳が、逆に異質な存在感を放つ。


「貞美さん頑張ってー」

『呪いとかも判定されるみたいだね』


ふわりとした動作で放たれる呪い攻撃。

オブジェは軽く揺れるだけだった。


ダメージ:400。

総評:綺麗になって威力が落ちた。


貞美は少しだけ、気まずそうに視線を逸らした。


その後も次々と挑戦者が現れる。

1110。

740。

2320。

590。

2970。


現時点での最高ダメージは、

ボブ・サッピーの4200。

誰もが、それが限界だと思った――その時。



謎の挑戦者 ミヤモト。


ステージに現れたのは、

古風な装束の剣士。


「……誰?」


ざわめく観客。

歴史上の人物と同名だが、

なぜここにいるのかは誰にも分からない。

剣士は一礼し、


美しく芸術的な剣筋。


次の瞬間、オブジェが深く、深く沈み込む。


ダメージ:8000。

総評:人類の到達点。


闘技場が、割れんばかりの大歓声に包まれた。



多くの挑戦者が続き、前座は大盛況。




―――


そこへ、執事が静かに現れる。


「――地球の皆様、惑星ガイアの皆様、そしてここと は違う次元でご覧の皆様。

これより、

お嬢様の、

お嬢様の為の、

お嬢様に捧げる週末闘技場大会―――の開催を宣言いたします」


そして、ついでのように付け加えた。


「私も余興を一つ」


小指を立て、

最弱魔法――ファイヤーボール。


それが、オブジェへ向かって放たれる。

解析装置が悲鳴を上げ、

ホログラムが限界まで明滅する。



ダメージ:53万

総評:威力を極限まで抑えた、ハエを払うような、ただのファイヤーボールでこの威力。


『53まんでたー』

『あれで最弱魔法か』

『公式によると理論上100万まで計測できるらしい』



―――


「私も! 私もやるー!」

飛び出してきたのは、女神こずえ。


勢いよく放った女神パンチ。


ダメージ:300

総評:女神様は戦闘向きではないので


「ひどくない!?」



―――


銀髪の少女とメイドは特別貴賓室にて観戦。


レンは土呂野勇者ヨシヒトのセコンドに回る。



――週末闘技場大会のメインイベント。


神々 対 人類


☆ 堕ちた神ゼラリス( 元邪神 )+ 美しき情熱の女神エアリス。


VS


土呂野(とろの)勇者ヨシヒト + ガイアのアイドル僧侶サマンサ(地球人召喚あり・制限付き)


カップル対決が始まる。




ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 もし少しでも面白いと感じていただけたら、 ブックマークや評価で応援してもらえると嬉しいです^^

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