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47 様子がおかしい

ヤマトは自分の愛刀オロチでアイアンゴーレムを一刀両断した。


刀がなくても城でめちゃくちゃ暴れまわってたのにより強くなったってことだよな……


「ヤマトおにいちゃんすごぉーい!」


「やっぱり強いんだね!」


フラン達はアイアンゴーレムを倒せなかったことよりもヤマトの強さに感動していた。


ヤマトはあたりを見渡していた。


「こんなモンスターがでてくるなんて……」


「この森はこんな強いモンスターがいるんだな、危険な場所だ」


「いや、俺もそんなにここに長くいるわけではないですけど、ここまでのモンスターがいるなんて聞いたことない」


「アイアンゴーレムなんていたらもし何かの拍子に街まで来たら全滅だろうしな……」


普段いないモンスターが遠くから俺達を襲ってきたって考えるのが妥当か……一体誰が……



「ヤマトさんもまだヤヨイを見つけてないんだよね?」


「……そうです、周りを探したけど見当たらなかった、なのでおそらくこの奥のおばば様のところにいると思って進んでたらあなた達がいたんです」


ヤヨイはモンスターに襲われてないといいんだけど……


「ここから引き返すのも危険です……一緒にいきましょう」


ヤマトの誘いで、結局俺達はヤマトと一緒にヤヨイを探しに行くことになった。


ヤマトは俺達から離れて息を吸い込んだ。


「すいません、危ないんで近寄らないでください」


ヤマトの青白い毛に電流がまとわりついていく。

電流が弾けバチバチと音を立て出している。


「近寄れない……」


ノリスがチキンベアをかばいながらヤマトから離れていった。


身体にへばりつくような妙な感触があった。

これは……?


ヤマトは電流をまとったまま、あたりを見渡している。


「この先に誰かいます……」

そう言いながら、ヤマトが進み出した。

まとっている電流はセンサーの役割もするのか……



俺達もヤマトの後をついて行く。


「便利な能力だな」


黙々と進んでいくヤマトに話しかけた。


「好きでこんな姿になってしまった訳ではないんですが、怪我の功名というやつです」


「ヤマトさんは何でモンスターになってしまったんだ?」


俺の質問にヤマトは険しい表情になった。

しばらく黙った後、ヤマトは前を見続けたまま話し出した。


「すぐに強くならなきゃいけないんです……」


「ヒノマルを出ていったのもそのせいで?」


「……」


黙り込んでしまった……別の理由もあるのか……?



沈黙のまま、しばらく歩いているとヤマトの足が止まった。


「ここら辺で気配を感じたんですけど……」


ここら辺? 薄暗く木も生い茂っていて視界が悪くほとんど周りが見えない……


「ヤヨイ様!」


ヤマトがそう言って走り出した。


ヤヨイが!?


ヤマトの進む先を見ると確かに人影がぽつんと一人で立っている。


こんな所でなんで一人でいるんだ……?


ヤヨイに近づいていく、ヤマトの足が止まった。

何か違和感に気付いたようだ。


「ヤヨイ様……?」


よく見える位置まで近づくと、やはりヤヨイが立っている。


「あっ、ヤヨイおねぇちゃんだ!」


「よかった、無事だったみたいね」


「でもヤヨイおねぇちゃん、何でこんなところで一人でいるの?」


確かに変だ……

ヤヨイは俺達のいる位置から背を向けていて表情は見えないが、立ったまま動いていない。

周りに誰かいるような気配はないが、何かおかしい……


まてよ、そもそもヤマトの家にいた魔女の孫と一緒に外に出てるはずなのになんで一人なんだ。


《ヤヨイのステータスが乱れています》


ヤヨイにメッセージが表示された、本物のヤヨイで間違いなさそうだが、状態異常になっているみたいだ。


もっと詳しくわからないのか?


→ 《命令する》

《全力で攻める》

《セーブして戦う》

《守りながら戦う》


戦闘中のメッセージだ、ヤヨイは戦ってる……いや、戦ってたのか。


→ 《命令する》


なんでもいい、とにかく命令できるならこれを選ぶか。


《命令できません》


なんだ、それ……

命令できない?


ヤヨイは命令を受けれない状態ってことか。

一度もまともに命令なんてできたことないけどな……



ヤマトが探りながらヤヨイに近づいていく。


「ヤマトさん、ヤヨイの状態がおかしいみたいだ、気を付けて!」


「大丈夫です」


俺の言葉に返事してヤマトは走り出した。


ヤヨイに向かっている? 何が策があるのか?


ヤマトがヤヨイに近づいた途端に急にヤヨイはヤマトに振り返った。


目に生気がない……


そんな状態でヤヨイはヤマトに襲いかかった。


剣は持ってないが、能力は俺にテイムされた状態のままみたいだ、ヤマトに向かって引っ掻くように爪をたてて、手を振り下ろした。



ヤヨイは大きく空振りをした。


ヤマトのいた後には電気の火花を残し姿が見えなくなった。



「俺の狙いはこっちだ!」


ヤマトはヤヨイにから目視できるギリギリの位置まで移動してその先にいる相手に向かっていった。


あんなところにモンスターが……

ヤヨイはアイツに操られてるってことか。


ヤマトはヤヨイを操っていたモンスターと戦い出している。



「ヤヨイ……」


ヤヨイは息を切らしながら、標的を探している。


やっと会えたんだ、ヤヨイは俺が抑える。


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