↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/216

マークス

うん、この話、というか物語は主人公が行方不明になります

誘拐とかの物語上の事ではなく

話に出てこないという意味で


ブックマークありがとうございます

頑張ります

「ぺレインさん!どういうことか説明してください!俺は!」

「落ち着きなさい。マークス。就業時間は過ぎてはいますが、いきなりやってきて怒鳴り込むのはいただけませんよ」

「しかしですね!」

「ここまで待ったのですから、許すとしましょう。さてどの説明が必要なのですか?」


ロゼを大公一家に目通りさせた日の夜、マークスはぺレインの部屋を訪れていた

ぺレインは予想の範囲内だったので、目を通していた書類から視線を動かさず、言葉だけでマークスを迎え入れる

それもいつもの様子なのでマークスは自然に受け入れる

が、彼の心は穏やかでない

自分の立場を奪う可能性があるものが突然に表れたのだ

前持った忠告もなく


「あの男は、ロゼとか言う奴は何物ですか?お嬢様に忠誠を誓いたいと言いました。私の変わりにあの男をお嬢様につけるのですか?!私は!」

「貴方の考えていることはわかります。半分正解。半分不正解とお言っておきましょう」

「…どこが間違っているのですか?」


ぺレインは書類を置くとマークスに顔を向ける


「貴方、最後に休暇を取ったのはいつですか?」

「…今はそのような「いつですか?」わかりません」


ぺレインが強く聞けばマークスには答えない理由など見つけられなかった


「それが正解の部分ですよ」

「……」

「貴方の事情は理解しています。ですが、それとこれは別です。貴方はろくな休みを持たない。休日なども屋敷にいる。マリーローズお嬢様のために、と。

上司として見過ごすわけには行きませんね」

「ですが!?」

「これから貴方には定期的に休暇を与えます。その間は屋敷にいることを禁じます。行きすぎた命令ですが、貴方の場合はやむなしですね」


自分が望んだことだとマークスは言いたかった


あの日、自分がもっとしっかりしていたら

少し前にマリーローズを見失うという失態を犯したというのに防げなかった誘拐

どれだけ悔いていたか

自分の足で誘拐犯を追いかけたが、馬車には敵わなかった

残されたマークスに出来たのは城に、マリーローズの父親であるマグノリアルに報告するだけ

後は、ひたすらにマリーローズのおおお無事を祈る事しかマークスには出来なかった


これは償いなんだ

俺が犯した失態の


「何度も言いますが、お嬢様は貴方の罪の象徴ではないのですよ」

「わかってます!」


何度もぺレインはマークスを諌めてきた

だが、頭で理解することと心がわかることは違った

理解は出来ても、心が納得しない


マークスはあふれる激情を握り潰すように両の手を強くにぎりしめた


「分かってなどいませんね。貴方のやっていることは自己満足ですよ。お嬢様が正気なら心を痛めていたでしょう」

「それはっ」

「現状、問題ないと判断したのは私で、旦那様からも許可は得て這いますが、これ以上、貴方の自己満足に付き合うつもりはありません。いい人材を手に入れたので」

「っ!」

「彼は、ロゼは新参ですので、しばらくは様子を見ます。屋敷全体の事を覚えて慣れるまで、それが貴方への猶予です」

「猶予…」

「そうです。貴方が自分の行動を省みて態度を新たにしない場合、順序をおってロゼを後任にします。彼は私が想像していたよりも優秀でした。彼が理解し、大公家に認められるまでそう長くは無いでしょう。私は、貴方がその短い期間で理解し、行動に移せると思いたいところです」

「…失礼、しました…」


マークスはダラリと肩を落として部屋をでる

そして、扉を閉めた瞬間奥歯を噛み締めた


ここで何か言ってもダメだ

せめて離れないと


ぺレインは獣人

人の何倍もの聴覚を持っていると知っているマークスは理性をなんとか全面に押しだし、悔しさを押さえ込んで自室まで足早に去って行った



ぺレインはマークスが行ったのを確認して深く息を落とす


「彼もとても優秀なんですが、思い込みが激しいといいますか、あの時も、自身の手に負えないからと旦那様に指示を仰ぎに、屋敷ではなく城に来た事で証明されているんですから」


当時はマグノリアルは屋敷にいることが多かった

だが、その日所用で城に上がったのだ

確認事項を終えたらすぐに返る予定で

朝一番に確認される大公一家のその日のスケジュール

マークスはその中から登城の予定とマグノリアルの仕事内容を照らし合わせて城にいると判断したのだから

しかも、彼も当時十代であったのに


「私としても優秀な人材を手放すのは避けたいこと。マークス、頑張ってくださいね」


これはマークス自身が気づかなくてはいけないことをぺレインは理解していた

しかし、かわいい部下に頑張ってほしくて、ついヒントを多めに渡してしまった

自分の行為を情けなく感じつつもぺレインはそれを悪いと思わない


それが、種族関係なくだれにでもある心ゆえにある行動だと思いたいから





自室に戻ったマークスはベッドにダイブする

やりきれない、昇華できない感情を持て余している


ダメだ

このままじゃ、ぺレインさんにあきれられる

そしたら、あいつにお嬢様の後ろを取られてしまう


マークスは俯せになっていた体を反転させ、仰向けに変え、左腕で目元を覆う


わかってるんだ

俺がしてることは俺の自己満足でしかない

お嬢様のためと言いながらなにも出来てない

ただ、スケジュール管理して、時間をお知らせすることくらいだ

決まった時間に起床を促して、目覚めの紅茶を用意してお出しする事から

就寝前にホットミルクを飲んでいただいてベッドに入ることを見守って終わる

たまにスケジュールはずれるけど、それは公務だから仕方ないし、それに合わせて調整するのは当たり前だ

この八年、同じ事を繰り返すだけで、俺は結局なにも出来ないで、償っている気持ちになっているだけだ


……

ヤベ、

泣きそう


ぺレインさんのおかげで理解し直した

でも、どう行動したらいいんだよ?!

法術師でも、宮廷法術師でも、しかも、宮廷法術師長のオビール様でも手に負えない案件

俺になにが出来るっていうんだ?


ダメだ

煮詰まってきた

明日の朝、お嬢様にお出しする紅茶の葉を決めに行こう

お嬢様のために出来ること

俺の自己満足でも贖罪でもなく

お嬢様のためになりそうなこと

わからない

だからといって職務を疎かにすることがあってはいけない

明日は南の方に領地があるブレイク伯爵からの貰い物でいい蜂蜜があったから、それに似合うやつにしよう

お嬢様、俺は覚えてますよ、ちゃんと

貴方は甘いものが好きなかわいい少女だったころを

毎日はだめですけど、今回は貴方のその可愛らしい部分に甘えさせてください

その後は、ちゃんと俺、頑張りますから


マークスが持ち直した顔で紅茶の茶葉のしまわれた保管庫に入るとそこには先客がいた

思わぬ人物の登場にマークスが固まると、先客はマークスの存在に気がつき、手元を休めて声をかけてきた


「あれ?マークスさんじゃないですか?こんなに遅くにどうされたんですか?」


なんで、

なんでおまえがここにいるんだよ!

ロゼ!!


やましいことなど無いはずなのに、なぜか、おもいっきり気まずかった


評価を欲しがってごめんなさい

主人公を行方不明にする作者がなにを言っているのか

あきれますね


こんな文才のない馬鹿の物語を読んでくださり、本当にありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。