序
この小説をクリックしていただきありがとうございます。
まだまだ文章力、その他諸々力不足だと思いますが、
どうかよろしくおねがいします。
ガラガラッ
教室の引き戸が開く。
「あっ、先生」
それにいち早く反応した黒埼翔太が声を上げた。
「なんだお前ら、まだやってたのか」
この1年4組のクラス担任、坂上英夫。
とても人当たりが良く、生徒の身になって物事を考えるため、クラスの生徒に好かれている。
国語科担当。1つ年下の妻がおり、子供も2人いる。
この翠堂高校は、明日文化祭が行われる。
それに備え、実行委員の黒埼達は放課後遅くまで残って作業をしていた。
「高校生最初の文化祭だからさ、みんな楽しみなんだよ!」
先生に向かって話すにもかかわらずタメ口で話したのは遠藤太一。
バスケ部に所属している。とても体力があり、校内マラソン大会は1年生ながら1位を獲得した。
運動神経がかなり良く、プロのバスケットボール関係者から声をかけられたこともある。
「楽しみなのはいいがあんまり居残りしすぎるなよ?」
坂上は教室の時計を見上げる。
時計は午後7時半前を指していた。
「大丈夫ですよ。それより明日の文化祭絶対成功させましょうね!」
そう話すのは神原千遥。
少し男勝りなところがあるが、容姿が良く、とても明るい性格のため男女問わず好かれる人気者である。
クラスの行事では黒埼と一緒に先頭に立つことが多い。
一人っ子であり、そのため、表には出さないがかなりの寂しがり屋である。
「そうだね。きっと成功するよ」
黒板に大きく“1年4組”と華やかに装飾しながら話したのは伊東佑樹。
細かいとこが得意で頭が良く、自宅で衛星放送されているアニメをよく観る。
コンピューターや機械分野にも精通している。
「明日の校内男装・女装コンテスト楽しみだなー」
椅子に腰掛けながら藤谷昌吾が呟くように言った。
本人以外誰も知らないが、一人でいる時によく煙草を吸っている。
伊東と同じく、アニメをよく観るため、よく休み時間に伊東とアニメの話で盛り上がっている。
「期待しとけよ! お前らメロメロにしてやるっけな」
とても意気込んでいる様子の黒埼。
よく周りのことを考えており、自然とリーダーになっていることが多い。
このクラスの文化祭実行委員長でもある。遠藤と同じバスケ部である。遠藤と同じくかなり強い。
遠藤、藤谷、伊東の3人とはとても仲が良い。4人揃って休日に遊ぶこともよくある。
コンテストにどうやら出場するらしい。
「うちだって負けないわよ」
“1年4組”と、看板をマジックペンで書きながら言う本多愛梨。
体力があり、女子中学出身である。中学ではバレーボールをやっていた。
容姿が良く、スタイルもモデル並みであり、学校中の男子から絶大な人気を誇る。
「応援してるよっ愛梨!」
本多と同じく、看板書きながら言うのは泉嘉穂。
本多と同じ中学出身である。両親が幼い頃に離婚し、母子家庭で育ってきた。
バレーボール経験者。頭が良い。人当たりが良いため、学年内に根強いファン達がいる。
「まあみんな無理しすぎるなよ。でも明日は絶対成功させような!」
担任としてとても力を入れている様子の坂上。
生徒に好かれるのも納得できる。
「もちろんですよ、先生!」
やる気に満ちている声で返事をする黒埼。
「じゃあ俺は教務室戻るぞ。他の先生に見つかるなよ」
そう言って坂上は教室を後にした。
「「できたー!!」」
本多と泉が同時に声を上げた。
「おおっ、すげぇ!」
華やかにデザインされた“1年4組”の看板を見て遠藤が驚く。
「へへーっ さすがあたし達っ」
泉は本多に寄りかかって言う。
本多も「やっとできた」と言わんばかりに泉の頭をポンッと叩く。
「こっちも完成ー!」
黒板の前にいる伊東が赤のチョークを持ちながら言う。
「おー! すごーい!」
黒板を大きく使い、立体的に描かれた“1年4組”の文字を見て神原が手をパチパチと叩いて驚く。
「すげぇ。これでもう準備はばっちりだな、翔太」
藤谷が黒埼に向かって言う。
「そうだな。ますます明日が楽しみになってきたし、先生の言った通り明日に備えてもう帰るか」
時計を見上げながら黒崎は全員に向かって話す。
時計は午後8時前を指していた。
「ああっ! ぐるナイもう始まるじゃん!」
8時から始まるテレビ番組。遠藤はテレビが好きらしい。
その時__
ドガッシャァァァァァァァン!!!!!!
「ひっ!」
全員の動きが止まった。代表して泉が悲鳴を上げた。
「何…… 今の音……?」
続いて声を上げたのは神原。
自分たちの動きが止まり、教室が静まり返る。
原因の分からない大きな音による不安と、その静寂が合わさり怖くなる。
ピシャァァァァァァァァ!!!!!!
「「きゃあっ!」」
泉と本多が同時に悲鳴を上げた。
雷だ。かなり大きな雷鳴が轟いた。
そしてその雷に続き、雨が降り始めた。
静寂を切り裂いて響く雨音が、より恐怖心を煽る。
自然と神原、泉、本多の女子3人は集まり、身を寄せ合う。
「なんの音だよ……」
藤谷が黒埼に向かって言う。
「玄関の方からしなかったか?」
黒埼が喋ろうとする前に遠藤が藤谷に言う。
「おい誰か見てこいよ」
伊東は「誰か」と言ったが、明らかに黒埼の方を見て言った。
「ああ。じゃあ見てくるわ」
即答した黒埼。
「ただでっかい音がしただけだろ。そんなにビクビクすんなって」
神原、泉、本多に向かって言葉をかける。
「じゃあ、見てくるわ。帰る準備しとけよ」
そう言うと黒崎は早々と教室を出て行った――




