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フードファイト・ダンジョン ~最高の食材とまだ見ぬ絶景を求めて最下層を目指します~  作者: 祐祐
第6章:上級配信者

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92/117

92話:重大発表

「さて、血抜きと解体しながら質問返しをしていくか」



:ロバストグリズリーは倒してなかったんじゃないの!

:なんでこんなに余裕なんだよ!

:そろそろレベルとスキルを教えてくれ!

:武器防具に秘密があったりするのか?

:冒険者を目指すなら剣道部に入るべき?

:剣道以外でも中学でやっておくべき事ある?



 来るわ来るわ。コメントが止まらないな。


「ロバストグリズリーを倒したのは一昨日が初めてだな。それまではドラフトホースだけだったし。2日倒して問題なさそうだったから、配信で見せる事にしたって感じだ」



:3日目でこれかよ……

:もっと戦って経験積んでから配信したいと思うのが普通だよな

:ちょいちょい、この人おかしいんじゃないかと思う



 ひどい言い様だな。


「じゃあ、レベルとスキルと武器防具と剣道の話くらいをしたら、解体と血抜き終わりそうかな」


 そう言いながら、ロバストグリズリーの両足首を持って、ジャイアントスイングをした。

 足は持ち上がるが、回し始めるとすぐに身体の軸がブレる。


「やっぱり、まだロバストグリズリーの血抜きは無理だな。諦めるか」



:その巨体は無理だろ

:そういう方法で血抜きするのか

:まぁ方法としては間違ってないけど、やる人いるんだな



「じゃあ軽い話からしていくか。剣道以外で中学でやっておくべき事だっけ?

 うーん……運動としてはランニングくらいかな。それ以上だと、親の言う事は聞くべきだ。未成年だと冒険者になるためには親の承認が必要だからな。

 後は中学とは関係ないけど諦めない事かな。15歳で手に入れたスキルが何であったとしても」



:そこまで特別な事はしないでもいいって事か

:あぁー、未成年は親の承認が必要だったな

:親が反対したら冒険者になれないもんな

:諦めない事か

:継続は力なり、だもんな

:まぁ手に入ったスキル次第だろうけど

:フードファイターはどんなスキルだったんだ?



 特に反対意見は無さそうだな。まぁ当たり前の事しか言ってないし。


「スキルの話は最後な。その前に武器防具だけど、10層に行くまでは協会で売ってる初心者セット、その後、10層でストライクホースに剣を折られたから、そこからは魔導鋼の剣と、魔導鋼とジェラルミンの合金で作られたプロテクターだ。

 それで、今使ってるのは、素材は変わらないけど知り合いにオーダーメイドで作ってもらったものだ。店売りの物より質はいいぞ。その鍛冶師は、そのうち有名になるから期待していてくれ」



:普通の武器防具か

:オーダーメイド!

:店売りより質がいいって、結構高レベルの鍛冶師が知り合いにいるんだな

:いいな、俺もそんな知り合い欲しい

:オーダーメイドは高いんだよな

:よほどじゃないと値段の割に、そこまで店売りと差が無いと聞くけどどうなん?



「ちなみに、その鍛冶師はレベル30台だからな。結構高レベルなのか? 詳しくないから分からないけど、店売りの武器を作ってる人よりはレベル高いとは思うぞ」



:30台!?

:どこの工房所属だよ!

:大手企業クラスじゃねぇか

:オーダーメイドを依頼したらいくらかかるんだろう……



 悠斗の宣伝はこんなもんでいいだろ。本格的にはもっとレベルが上がって、高校卒業してからでいいはずだし。


「さて、じゃあ最後のスキルとレベルについてだな。最初の配信の時からこの質問あったけど、今日まではわざと答えないでおいたんだよな」



:もったいぶってたわけか

:18層の適正レベルが85だから、それよりは上だろうな

:90くらいはあるのかな

:冒険者になってから2年以内でレベル85とか、どうやったらいくんだよ

:どんなスキルでも諦めないって、これで強スキル持ちだったら、言葉の信用性がガタ落ちだなww

:未知のスキルが出てくる事に期待大!

:強さの秘密を早く教えて!



「答えなかった理由も最後に伝えるけど、獲得した順番でまずは初期スキルからだな。これについては全然珍しいものじゃない。俺も獲得してすぐに調べまくったからな」



:初期スキルか

:当たりって言われるのは魔法系だよな

:攻撃も回復も魔法は当たり

:まぁ連発できないけど

:パーティー前提だし、外すと痛いけど

:って事は、強さの秘密は初期スキルじゃないって事か



「うんうん、やっぱりこの話題が一番盛り上がるな。じゃあ初期スキルだけど、『消化』だ」



:外れじゃん

:要らないスキルの常連さん

:マジで?

:嘘言ってない?

:証明できないでしょ

:ありえない

:それでその強さはおかしい



 うんうん、そう思うよな。


「まぁ証明はできない。鑑定スキルでもあればいいんだけど見つかってないし。あと、俺の強さの秘密はこの初期スキルじゃないからな。まぁ今でもめちゃくちゃ役には立ってるはずだけど」



:鑑定スキルはまだ見つかってないんだよな

:ファンタジーじゃ常識の鑑定スキルが出てこないのって何か理由があるのかな?

:じゃあレベルか?

:レベル上げるにしても、スキルは重要だぞ?

:じゃあレベル25で手に入れたスキルが凄かったのか

:レベル上げて手に入ったスキルでも、そんな凄いスキルってあったっけ?

:やっぱり新スキルか!

:消化が役に立ってる?

:消化してる所見てないが?



「そう思うよな、俺も思った。消化スキルって触れているものを溶かすってスキルだもんな。実際にモンスター相手に使った事もあるけど、スライムですら溶かすのに時間が掛かった。普通に剣で倒した方が早かったな。

 じゃあ次にレベルの話に移ろうか」



:やっぱり消化って弱いんだな

:レベル25で手に入れたスキルの話じゃないのか

:なんで先にレベル?

:スキルが消化だけって事は無いよな?

:レベル24であの力とスピードはありえないから、レベルの話が先に来るのはおかしくね?

:まぁ大人しく聞いておこうか



「先に言っておく。スキルもそうだけど全て本当だからな。次のスキルの前にレベルの事を話すのにも理由があって、最後まで聞けば意味が分かって、嘘じゃないって分かるから」



:なんか意味深な発言……

:最後まで聞こう

:これって絶対に『嘘だろー!』って声が出るって事だよな

:↑その通りだな

:やっぱり怖いな、この発表

:鬼が出るか蛇が出るか

:冒険者関連ライターの俺、ワクワクが止まらない



 マスコミじゃないけど、ライターさんはいるな。


「ライターさんも、最後まで聞くまで記事を公開しないようにな。

 それじゃあレベルだけど」


 そう言って、俺は解体している手を止めて、ドローンに向かって二本の指を立てた。



:ライターまで見てる配信

:配信見なくてもライターの記事見れば分かるってのは、時間が無い時はありがたいな

:ん?

:ピースサイン?

:Vサイン?

:勝った?

:いや、ロバストグリズリーを倒したのは分かってるから、レベルを早く!

:2?

:いやいや、18層で戦って勝てるんだから、適正レベル以上だろ

:適正レベル以上で2っていうと、120レベル?

:102レベルとか?

:まさか200レベルって事は無いよな?



 まぁ信じられないよな。


「正解あったけど、多分書いた人もそんな訳ないって思いながら書いてるっぽいな。

 じゃあ正解発表だ。正解は……2。俺のレベルは2だ。そして、多分世界一レベル上限が低い人間だ」


 ……あれ? 音声止まった? 配信止まったかな?



:お前何言ってんだ!

:そこまで引っ張って、くだらない嘘言うな!

:公開するつもりないなら、最初からそう言えよ!

:なんだよ、ここまで見て損したわ

:昼食べずに見てた俺の時間を返せ

:せめてもう少し面白い冗談を

:あまりに悪質だと協会から目を付けられるぞ、あんた自身が



 おーおー、非難轟々だな。だから、最後まで聞けって言ったんだぞ。


「レベルの事を聞いて、普通はすぐにあの思考にならないよな。

 実はレベル2になって上限到達した日、レベルの事を妹に話したら、間髪入れずに聞かれたんだよ。

 『それで何のスキル?』ってな」



:スキル?

:何のスキル……

:レベル上限に達したらスキルを獲得できるって話か!

:レベル上限到達のご褒美!

:レベル上限到達報酬!

:あったな、そんなの

:そうじゃないかって言われてたけど、実際にあるんだな

:100%もらえるのかな?

:そのスキルが凄かったって事!?

:レベル上限が2って、そのスキルが凄くなかったら18層なんて無理だろ!

:そのスキルを早く!



「レベル上限って事に放心状態だった俺に光が差した瞬間だったよ。マジで、妹には頭が上がらないんだわ。

 全くコメントが落ち着かないけど、待ってても進まないから続けるな。

 それでレベル上限に到達した事で手に入れたスキルについてだ。まず1つ目が初期スキル『消化』の強化だ」



:消化の強化?

:スキルって強化されるの?

:初耳なんだが……

:でも消化スキル使ってないよな?

:強化されても使ってない?



「そう、消化は戦闘では使ってない。この消化スキルの強化された内容だが、元々の効果に加えて、食べたものを消化する速度が上昇する、って効果が追加された」



:食べたものを消化する速度が上昇するって言ったよな?

:確かにそれも消化だけど

:元々人間に備わってる消化能力の強化か

:胃袋強化?

:鋼の胃袋を手に入れた?

:今でもめちゃくちゃ役には立ってるはずって言ってたよな?

:めちゃくちゃ昼飯食べてたけど、それと関係してる?

:消化速度が上がるから、たくさん食べられる?

:胃もたれしない?

:脂がキツイおじさんには嬉しいスキル……なのか?



 コメントが困惑した視聴者で溢れかえってる。


「そうだよな。俺もこの強化って意味あるのかって思ったわ。

 じゃあ本題。レベル上限到達で手に入れた、2つ目のスキルについてだ」



:1つ目って言ってたもんな!

:2つ目が本命か!

:レベル上限2で獲得するスキルなら、何か特別なんだろな!

:ここからだ!

:配信消さないで良かった

:なんか盛り上がってるから戻ってきた



「2つ目のスキル名は、『Absorb』だ。アブゾーブ。ちなみに、カタカナじゃなくて、英語表記になってるぞ」



:アブゾーブ?

:アブゾーブ?

:アブゾーブ?

:アブゾーブ?

:アブゾーブ?

:吸収するって意味のAbsorbか?

:アブゾーブ クイーンか!

:いつの時代の仮面ライダーだよw

:↑よく知ってるな



「a・b・s・o・r・bでアブゾーブだ。意味は吸収するっていうので合ってるぞ。

 それで具体的なスキルの内容だが、摂取物の吸収率、吸収速度が大幅に上昇する、ってものだ」



:吸収する

:摂取物の吸収が上昇?

:食べたらたくさん吸収されるって事?

:太る人の特徴じゃない?

:『脂肪と糖の吸収を抑える』ってサプリの逆かよw

:また食べる事に関係したスキルだな

:消化して吸収して

:初めて聞くスキルだけど、それが何?

:どう強さに繋がるんだよ?

:待った! モンスター食べたら強くなるってあったよな!

:でも、大して強くならないんじゃないの?

:レベルアップに比べればごく僅かって話だったはず

:そのごく僅かが、大幅に上昇したら?



「勘のいい人がいるな。俺も食べる事に関係したスキルで、戦闘に関係ないって思ったんだけど、またしても妹がスライムゼリーを食べてみろって言ってさ。

 翌日朝一でダンジョンに行って、スライムゼリーを3体分確保して、戻ってきてそこからはスライムゼリーだけをひたすらに食べた。何が起きるか分からなかったけど、とりあえずこれしか道が無いように思えたからとにかく食べた」



:スライムゼリーだけ

:まぁデザートとしては食べるのはありだよな

:でもあれだけってのは……

:すぐに飽きそう

:1体で14kgだっけ。3体で40kgちょっと



「食べ続けて2日目の途中、3体目を少し食べた所で、レベルアップと同じ感じで吸収上限に到達したってアナウンスが流れてな。それでこれだってなった」



:おぉ!

:モンスターを食べて吸収するスキルか!

:世界初だな!

:ちょっと待て、なんで日本人なのにスキル名がアルファベットなんだ?

:2日かからずに、スライムゼリーを30kgくらい食べたって事?

:めっちゃ食うな

:大食い冒険者

:もしかして、それでフードファイター?

:フードファイトはこのスキルの事か!

:食べなきゃ強くなれないから、フードファイトなのか

:大食い大会とか大食いチャレンジメニュー店とか出禁になりそうw

:暴食の冒険者

:↑七つの大罪かな?

:昼飯の大量の肉もモンスターの肉か!

:何の肉食ってんだよ



「その後は、ダンジョンネズミに始まって、2層からここまで食べ続けてきた。途中で飛騨と北海道と九州にも食べに行って、今はドラフトホースを食べてる所だな。昼の弁当は、妹の作ったドラフトホースのスタミナ炒めとローストホースだ」



:遠征して食べに行ってたのはそういう事か!

:じゃあ、そのうち紀伊と富士山にも現れるな!

:ドラフトホースをあの量って、食費が……いや、自分で取ってきたのか

:あの量の弁当を作れる妹が凄すぎる

:なんか、フードファイターよりも妹が凄いんじゃない?

:料理担当の妹がいたのはそういう理由か

:妹ちゃんの評価が更に上がったわね

:そこまでしてくれてるなら、夏休みとかに妹のレベル上げをしてあげるくらいは当然するよな!

:もっと妹孝行した方がいいんじゃないか?

:妹に頭が上がらない兄かw



「遠征はそういう事だ。どういうわけか、自分で倒したモンスターしかスキルの対象にならないみたいで、お取り寄せじゃ効果無かったんだよな。

 あと、妹には世話になってるけど、お互い様だからな。料理をしてもらう代わりに、奥羽ダンジョンの17層までの全ての肉の調理経験を得られてるわけだし、欲しいって言われた調理器具や業務用冷凍庫も買ったからな。そもそも趣味が料理だし」



:なるほど、WINWINか

:それでいいのか妹よw

:業務用冷凍庫を買ってあげる兄もどうかと思うけど、それを望む妹もどうかと思う

:料理バカと大食い冒険者バカか

:レベル上げも手伝ってくれるなら十分すぎるな

:レベル上がると調理楽になるから

:料理人は体力勝負だからな!



「ちなみに、俺のレベルは2のままだから強さの基準が分からないけど、この間測ったら、ベンチプレス300kg、デッドリフト460kg、レッグプレス760kg、アブドミナルクランチ155kgだったぞ」



:すご……いの?

:分からん

:詳しい人ー!

:はぁぁぁ!?

:ベンチ300kgってその腕でか!

:全ての数値が世界トップクラス

:化け物クラス

:レベル100くらいの冒険者がいたら、すぐに計測してくれ!

:冒険者はレベルしか気にしてないから、マシントレーニングの重さなんて分からん

:配信終わったらジムに行ってくる!

:いろんなレベルの人が、レベルとマシンの重さを公開してくれたら凄さが分かるんじゃない?

:公式掲示板にスレ立ててくる!

:この配信、どんだけ爆弾落とせば気が済むんだよ……記事の分量が半端ない……



 やっぱり冒険者はこんな計測しないよな。俺もレベル上限になってなかったら調べなかっただろうし。


「以上が俺の強さの秘密だな。Absorbスキルの効果としか言いようがないけど、俺以外にも実はそういうスキルを持ってる人はいるかもしれないし、ちょっとレベルを上げたら上限になってスキル獲得する人もいるかもしれないな。まぁダンジョンは危険だから、そこは自己責任で」



:この配信を見て軽い気持ちでダンジョンに行くなよ!

:1層でもダンジョンネズミで怪我する人いるからな

:冒険者にお願いして、レベル上げに付き合ってもらうしかない

:でも貢献度が……

:貢献度な……どうにかしてレベル上げたい

:レベルを手っ取り早く上げる方法は無いものか



「じゃあ、解体も終わったから、最後に超重要情報を公開しよう。ダンジョン協会さん、ここからですよ。

 さて、ここまでもそこそこ重要な情報だったと思うけど、ここまではあくまでも俺についての情報。この配信を見ている冒険者やそれ以外の方の知りたい事だったかもしれないけど、まぁぶっちゃけ無関係な情報だったわけ」



:協会に向かって『ここからですよ』って言ってるぞ……

:事前に協会には言ってないの?

:こういうのって、協会には事前に説明するもんじゃないの?

:待って、確かにさっき言われたけど、まだあるの? アレの事よね?

:協会の人かな?

:予告だけ聞いてる感じ?

:分かるよ、突然山のような仕事が振ってくるかもしれないのは恐怖だよね

:かもしれないではない、ほぼ確定なww

:怖いけど、聞きたいけど、怖い

:ここからは俺らに関係ある情報って事?



「そうそう。ここからはみんなに関係ある……かもしれない内容だな。

 さっきコメントにもあったんだけど、レベルを手っ取り早く上げる方法についてだ」



:!

:!?

:レベル上げの方法!?

:待って、何言うのよ!

:協会もてんやわんやになるだろうけど、是非教えてくれ!

:教えて下さい、対価なら払いますから!

:これで俺も上位冒険者に!

:トリプルになりたい!

:情報次第じゃ、世界がひっくり返るぞ!

:裏技でもあるんか!

:レベル2で上限到達してるフードファイターがレベル上げの方法を公開するっておかしくない?



「いいコメントだ。レベルの上がらない俺がレベル上げの方法って矛盾してるように思うだろう。でも矛盾してるわけじゃないんだよ。

 何故なら、レベル上げの対象は俺じゃない。俺と一緒に潜るパーティーメンバーだからだ」



:3人のメンバーか

:ポーター女子ちゃん、妹ちゃん、親友くん

:掲示板に書いてあったな

:妹ってさっき話にあった料理担当の妹か

:妹と親友はほとんどダンジョンに行ってないのに、夏に18層にいたみたいだな

:18層!? 危ないだろ

:18層じゃ、フードファイター以外は貢献度なんて0だろ

:経験値が稼げないよな

:そこで何か裏技があるんだろ

:18層でも、ほとんど戦闘経験の無い人が貢献度を稼ぐ方法?



「これも思いついたのも妹なんだよな。うちの料理担当であり、頭脳担当なのかもしれない」



:妹ちゃん超有能

:妹ちゃんやばい

:妹ちゃんすごい

:俺の妹がこんなに凄いわけがない

:早く内容を!



「じゃあこれ以上引き延ばしてもよくないから伝えるか。

 その方法は、レベル上限に到達している人とレベル上げをする事だ」



:?

:??

:訳分からないわ

:フードファイターとレベル上げをしろって事?

:フードファイターは他の人とパーティー組まないって言ってなかった?

:じゃあ無理じゃん



 コメント欄は困惑の嵐だな。


「別に俺じゃなくてもいいだろ。レベル上限に到達している人は有名な人でも何人か知ってるぞ。レベル30に最速で到達したアメリカの冒険者とか有名だよな」



:確かに何人かは知ってるな

:日本人でも何人もいるな

:知られてない人でも上限到達してる人はいそう

:アメリカのレベル30は有名だよな

:レベル30って愛称しか覚えてないな

:レベル30の名前ってなんだっけ?

:それで、レベル上限到達とレベル上げの関係が見えないんだが

:分からん

:レベルがもう上がらないから、経験値が配分されないとか?



「おぉ、正解者いるな。そう、レベル上限に到達していると、俺には経験値が入らない。だから、他のメンバーに経験値が全部入る。

 ただ、もちろん貢献度0じゃダメだ。でも0.01でも貢献度として評価されればいい。

 経験値100を貢献度0.01と99.99で分ける場合、普通は0と100になるだろうけど、100の方がレベル上限に到達していたら、貢献度は0.01と0で分けるイメージになって、貢献度0.01でも経験値は100もらえる。これは、3人のパーティーメンバーで確認済みだ」



:マジで!?

:ほんとに!?

:レベル上限に到達して冒険者やめた人の価値が爆上がりじゃん!

:貢献度0.01ってどんなもんなんだろう

:レベルシステムがハックされてて草ww

:確か、親友君を最初に見たのは8層だったから、8層のモンスター程度ならほぼ初心者でも貢献度0.01は稼げるはず

:スタートダッシュが捗るじゃん!

:どうして先に協会に教えてくれないのよー!

:冒険者として活動するつもりはないけど、短時間である程度レベルを上げたい人からレベル上げを請け負うビジネスとかやれるんじゃない?

:レベル上限冒険者の派遣ビジネスか!

:どこかの企業がすぐに動き出しそう

:レベル上限に到達して冒険者辞めた人が会社立ち上げたりして

:協会が囲うのかも



 コメント欄が荒ぶっておられる。多少は予想していたけど、予想以上に重大な情報だったみたいだな


「じゃあ今日の配信はこれで終わりにするな。質問があれば、またアーカイブのコメント欄に書いてくれ。

 それじゃあ次の配信だけど、多分火曜日かな。11時半くらいから始めるから。予定変更の場合は、投稿ページに書いておくんで。それじゃ、お疲れ様でした」



:こんな所で終わりかよー!

:乙

:おつかれー

:お疲れ様でした

:俺らの方が疲れたわ

:コメント欄が阿鼻叫喚の状況なのに容赦なく終わらせて草ww

:3日間休みなら、アーカイブ見直して考察するわ

:次はもう爆弾無いよな? まだあったりするの?

:なんでダンジョン配信4日目で世界を揺るがす発表をするかな

:登録者数と再生数が爆増しそうだな

:今日のは再生数ヤバそう



 スマホで配信を終了した俺は、解体したロバストグリズリーの肉を持ち上げた。

 ハツは既に2体分食べ終わってるし、今日からは全部協会に売る形だ。まだまだドラフトホースは吸収上限に到達しないだろうし、持って帰る必要はないからな。


 次回はまた違った戦闘を見せようか。ステータスでゴリ押しするような形になるけど、同じ物を見るよりはマシだろ。


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