すべては記憶を残すために
上司は淡々と続けた。「だが、我々考性は存在する限り、無限への挑戦を諦めることなど不可能であったんだよ。我々考性は人類は考える事によって無限の力を手に入れることが出来ると考えていた。尊考戦争に敗北した我々が生きる道は限られていた。考性を人間としてでは無く、人造人間あるいは機械としてみなす男性や女性は怒りの矛先を我々に向けた。彼らは我々が作ったものを食べず、使わず、持たずと言い、我々を撲滅させようとしたのだ。彼らはワガママだ。彼らは我々考性に夢を託し、政治を任せたにも関わらず、倫理観と名の汚染思想を信じ込み我々の考えを完全否定した。....」
すると、「長伏上級警佐、お時間です。」と声を掛けられ
「霧浦ご苦労、さぁ、準備はいいか?」
「あんた、長伏って言う警官か...あんたら警官やるなら、もう少し人間の感情というものを勉強した方がいいと思うな。」
「その心配はいらない。いずれ我々は無限の実現に向けて行動するからな。」
「あの世で期待しろってか。」
長伏は霧浦と被疑者と共に処刑台へと向かい処刑を淡々と済ませた。霧浦は自分の上司である長伏上級警佐のあまりに冷酷な姿を見て(これが長伏が鬼と言われる理由なのか。)霧浦は手を震えながら身に染みて感じていた。
一方その頃シベリゲム帝国の松杉院では
「あなた、美香にも話してしまったのね...」
「百合江、でも美香には本当の事言わないと、実際にここまで大事になったし。」
「そうだよ姉さん。少しは美香ちゃんを信じてあげましょ。」
「常守あんた、まだ美香の彼氏の事を信じていないのに?」
「それは、まだ事情を知らなかったからであって...」
「常守、百合江せっかくの再開なのに早速の兄弟げんかか?」
「お父さん。」
「ワシは幸次さんと美香に会えてうれしいけどな。って美香は?」
「ひどく疲れて寝てしまったわ。ったく、国家の秘密なんて常守と幸次さんがバラすから。」
「そんな事か。」
「そんなことって父さんまで。もう、うちは大変だったんだからね。美香のせいではないと思うけど、美香正義感強いから、また先走ったりしないかしら....」
「百合江、確かに心配するのは分かる美香は少し正義感が人並以上にあるからな。もう私たちは、信じるしかないのだよ。尊考と名の秘密に勝つことを」
「うん、父さんそうだよね。」
「はぁ、松杉院で勤めながらこうして尊考と向き合って50年か大統領と言い。美香と言い。本格的に尊考と最終決戦をする時が来たかもしれない。」
時同じくしてイマルク大陸ではあるものが発見されて大きな話題となっていた。
伊新の母型の祖父上侯 定守は世界的な尊考研究者であり松杉院の元住職です。




