序章 ー始まりー
ああ、何だ視界がボヤけて来てる、どうなってるんだ俺は。
俺は自らの掌を見る、掌は濡れていた。濡れていた。濡れていた。
自分の血で濡れていた。それだけじゃない俺の下半身、良く見たら左足が捻じ曲がっている。
・・・ああ、そうだ思い出した。俺確か寝坊して急いで会社に向かって行ったんだっけ、横断歩道急いで渡ったらトラックに轢かれたんだ。目の前の信号が赤だって事気づかなかった・・・。
まあ気づかなかった俺の方が悪いけどな、自業自得って奴だな。
視界が見えなくなる、目の前が真っ暗闇になっていく。
暗い・・・暗い・・・目の前が暗くて何も見えない・・・。
段々と意識が薄れていく・・・、意識が遠ざかって・・・。
ああ、これが死か、これで俺は死んでしまうのか、でも俺もっと生きたかったな。
まだ新入社員になったばかりなのに頑張って仕事したかったな・・・。
恋人とかつくって結婚して子供とか出来て幸せな家庭が欲しかったな・・・。
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《肉体信号全緑以上ナシ。》
《魔力回路壱番カラ百八番問題ナシ。》
《機械人形能力機能正常問題ナシ。》
《記憶修復開始現在ノ記憶修復率0.1%》
《核 作動、意識覚醒マデ残リ5秒前
4・・・3・・・2・・・1・・・。》
一人の青年が命を落とした。そして青年の魂は天国も地獄にも行かず早く生まれ変わる事を心から神に祈った。そして青年は目覚める、新たな地で、新たな文明、新たな世界で青年は目覚めていく。