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歌奏和伝  作者: 自由のメガネ
進歩の夏
26/65

ー弐拾弐ー「白菊との手合わせ」

此の人誰だっけ?と思ったら登場人物へ。

右腕を表に出し、もう少しで完治なのだと笑う白夜がさえちゃんに連れられ救護室に入ったのを見送ってから、さえちゃんが日向ぼっこをよくする一角でお座りをして尻尾を振る白い猫を見た時、さぁ如何しようか、と僕は思った。

先程救護室に入ったばかりだと、一時間は出て来ないと思われる。

原因は僕には知らぬ事だけど、何時もと白夜の手首の治療時間が異なると思うと、普段通りの時間にあそこで名前を〈シロ〉という白い猫がずっと尻尾を振っているのが忍びなく感じる。

だがしかし、ある時は睨まれ、ある時には低い声で鳴かれ、またある時には引っ掻いてくる、かの猫にそんな事を伝える必要があるのか。そもそも伝わるのか。


イエスもノーも決まりはしなかったが、足が勝手に動いて見降ろした所には、〈何だお前は〉とでも言いたそうな猫が尾も振らずに見上げて睨みつけていた。


「え…え~と、ね。さ、さえちゃんは、し…暫くこっ来ないと思う、よ?」


しゃがんで目線を低くして伝えると、ニ゛ャーと、〈何でお前に話しかけられないといけないのさ。さえちゃん出せ〉なニュアンスで鳴かれた気がした。


少し頭に昇るもの感じて、しかし伝えたい事は伝えたと立ち上がり去る事にしたけど、離れて振り返ると、白猫は変わらぬ体勢で尻尾を振っていた。

僕は猫の傍に戻りしゃがんだ。


「あ…あの~、ですね。シロさん。さえ、ちゃんは…な、長い時間、用事があ、あって日向ぼっこがで、出来ない、から…今は散歩、とかしてた方が…い、良いんじゃ、ないか…な」


ニ゛ャー。

気安くさえちゃんの付けた 名前を呼ぶんじゃねぇって事ですね。分かります。


肝心の内容が伝わっていないと思われる。白猫の足は一歩として動いていない。

若しや人の言葉だから伝わらないのか。猫の言葉なら伝わるのか。


「……………に……にゃ~…」


…猫も鼻で笑える事だけはよく分かった。


               ※          ※



文月の二十七日。


朝早くに今までと同じ、やや量を減らした修行をしてから、二三さんと本格的に稽古?を始めてから早数日。

努力は日進月歩、順々に実を結んでいく、またはいっているのかもれないが、、まだまだ二桁にもいっていない日数の今日では、僕が空を飛ぶか地面に転がるかの二択しか残されていない。

しかも二三さんは、二日目には初日にあった気がする容赦も消えて、また此方からは触れさせてくれない時間に巻き戻った。今は二、三秒だけなら真面に保てるようになった。

其れにしても、本日も寝そべって見えるのは雲の浮く青い空。

あぁ、いい天気だ。








「じゃ、ちーちゃん達のところ行こうか」


僕と違って土の汚れがない二三さんが、少しは掻いた汗を扇いで冷やしながら言った。意味のない独り言と同じ零し方に、何度目かも分からず起き上がった僕が右から左に流しそうになった僕に非はない筈。


「はい……はいっ?!い、今から、ですか!?」


「友ちゃんも頷いてくれた事だし、行こ行こ~」


固まった僕を置いてきぼりに、離れていく二三さんの背中。

後ろから何を叫んだって其の足が止まらないのは分かっていたから、僕は其の背中が見えなくなる前に立ち上がって足早に追った。



                  ※        ※



地面に背中をべったりくっ付け、吸った空気の量が表れる程に大きな呼吸をする白菊さん。軽く掻いた汗を腕で拭う時雨さん。見覚えのある風景が其処に広がっている。

二三さんが手を振って挨拶をすると時雨さんが無言で深く礼をして、其れで白菊さんは僕達に気が付いた。

白菊さんは明るく顔の表情を変えて僕の名前を呼んでくれて、立ち上がる。立ち上がる際、支えに使った斧に僕は目をいった。

斧は手の振り返しにも使われた。危ないと思う。


「友、此れが気になるの?此れはね、城の中にある武器庫で見つけたの!私の相棒よ!!」


白菊さんの相棒とやらは、木の柄の片方の端に鉄の大きな刃の付いた、木こりが一般に使う至って普通の斧で、刀の仕舞う鞘の代わりに皮で出来た斧入れを腰に下げている。


「で、二三の小父さんと二人で何しに来たのよ。友?」


「し、知らないよ。白、菊さん、は…何か聞いていない、の?」


「聞いていたら、こんな事聞くわけ無いじゃない」


白菊さんの言う事、全くもって其の通りだ。白菊さんから目を離して、向こうで話す二人に目を向ける。

会話というには、二三さんが一方的で、時雨さんは口を開かず相槌を打っている。



                 ※        ※



二三さんは、時雨さんに僕達の模擬戦を提案していた。

僕が驚いたのは、提案したのが二三さんだって事。時雨さんが提案するイメージも全くの予想が付かないが、白菊さんが僕と二三さんでいう手合わせをして体術に闘いの基本を習っている間に僕がしていたのは、大体が一人での修行。つい先日まで体作りのみをして、二三さんと手合わせをした日は今日を含めて片手で足りる。

其れで白菊さんと戦えと言うのか、僕の師匠は。


「玉ちゃんから三日後に、君達に四の隊と共に周辺の山での鬼退治を行う任務が下る事が伝えられた。友ちゃん達にとって初めて鬼と戦う場、って事になるね。

其処で今から友ちゃん達には二人で戦って貰うよ。互いの実力を測るのも兼ねて、ね。


三日後には、二人は互いに互いを預け合わなければならない関係になる。相手が自分を預けるに足るかを此処で見極めて欲しい」


二三さんが言うには、つまりそういう事で。そうやって、今日僕の前に立つ白菊さんは、斧を右側に両手で持っている。

僕は針刀ではなく木刀。あっちはまじもん。

若しもの危険の時には、二三さん達が介入するそうだが、如何考えても僕の方が危険な気がしてならない。

プラス、歌の使用は可である。僕も昨日から使わせてもらっているので、なにも唐突な話ではない。二三さんは殆ど当たってくれないけども。


「友ちゃん達、準備いいかい?」


返事はせず、僕も白菊さんも腰を低く、足を半歩後ろに下げた。


「では…始めっ!」







先に足を踏み出したのは白菊さんで、僕は距離を詰める事を止めて其の場で白菊さんを迎え撃つ事に。

 

来る白菊さんが、歌を詠うのが聞こえる。


「『心あてに 折らばや折らむ 初霜の

            置きまどはせる 白菊の花』っ!」


彼女の詠い終えで、持つ斧に変化が起きた。

木の柄と鉄の、茶と銀の二色で構成されていた色は、全体をもって黒と化し、白菊さんの足程度に収まっていた大きさは、五の隊の三井寺、さんの持つ大剣のような太刀?とどっこいどっこいの巨大さに。


「って……へ?」


僕が分析をしている間に、一歩も及ばない距離に彼女はいて、構わず其れを上に振り上げて、僕へと振り下ろした。

元の斧であったならば、僕は此の小さな木刀で逸らすつもりだったが、僕に向かって振り下ろされる原型の残されていない大斧を見て直ぐ、自分に触れる手前で横に跳んで避け、二度後ろに跳んだ。

僕のいた辺りの地面が若干抉れている。


今、白菊さんが持っているのは黒い光沢が鈍く輝く、紛れもない金属の斧で、表面には西洋風味漂う装飾が施されていた。


「っい、何時の間にか、おっ斧が変わって…と、という、か、何でも…持てる、の?」


「あれ?友は知らなかったっけ。私の歌意は『繰上(くりてあがりし)』。手に触れている道具を私の考えうる最上位に格を上げる事が出来るの!だから私が今持つ此の斧も、私の考えうる切れ味と頑丈さを誇るわ」


「えっでも、絶対重い…ゴ、ゴリラ?」


「ゴリラじゃないわよ!友まで白夜みたいな事言う…私の歌で変化した物は見た目も中身も変化するけど、重さだけは変わんないのよ。だから見た目はこんなでも、私は普通の斧として持てるわ」


しかし、他に対しては見た目通りの重さが掛かるそうだ。

白菊さんが模擬用に別の安全な斧に変えても歌を使えば、相手にとっては同じ斧になる。更に白菊さんにとっては要らない重さの差異が生まれる。結果、僕が木刀だろうと白菊さんは手持ちを変えなかったのだ。


とはいえ、僕にとって一歩間違えれば命の危機、若干増したものを感じて二三さん達の方を見る。

二三さんは僕の視線に気づいても、手を振るだけだ。


兎に角、僕も、


「『誰をかも 知る人にせむ 高砂の   松も昔の 友ならなくに』っ」


詠い、緑の針を木刀を持たない方の手に二本、指と指の間に挟む。

因みに普通の針は使用禁止になっている。僕の針は相手を傷付けて動きを阻害する、相手を怪我させる前提でしか使えないので、鬼退治の差し迫った今の模擬戦には不適なのだ。

さえちゃんが治してくれるにしても、何か所も治療するのは彼女に負担になる。其れなら地面に転がって擦った傷の方がましだ。


二本の針を白菊さんに投げれば、其の大きな斧で防がず余裕を見せて避けた。防げば僕の針は刺さって溶け込む。白菊さんは僕の歌意を知っているようだった。


新たに二本の針を生み出し投擲と共に僕は彼女に迫る。彼女はニッと笑い、


「はぁっ!」


先程より小さな動きで其の二本を避け、斧を斜め上に斬り上げる。

僕は木刀の届く範囲から後ろに跳び上半身を逸らして、目と鼻の先に斧の刃を通過させ、過ぎた斧の背中を木刀で押す。

斧は大きく弧を描いて向こうに行った。ガラ空きになった彼女に木刀を向けた。

白菊さんは片足を引いて回避し、二撃目も届かない。更に追撃を加える前に僕はしゃがんで斧を避けた。僕も斧を忘れてはいけない。

白菊さんは腕をぐっと引き、斧の方向を無理矢理変えた。斜め上から振り下ろされる斧に木刀の柄をぶつけた。其の儘僕達は互いに拮抗し合うが、続けば僕の方が不利になる。

僕は針を二本投げた。針は白菊さんの腕に消えて、勝手の変わった腕力は両手の関係を一気に崩し、其の瞬間に僕は斧を退けた。針の入った方の腕が斧を手放してしまう。


斧を押し返した勢いによって、ほんの少しの間動きを止めてしまったがチャンスだ。

白菊さんは片手で掴み、斧を手放すには至らなかったから再び振り下ろせるが、此処まで何度も避けて弾いて分かった事がある。白菊さんは斧の重さには振り回わされていないが、其の大きさによる影響は受けているようだ。

よって、今僕に斧を向ける為には数える程でもないインターバルが発生する。だから其処で決着を付けようとした。


「『解』っ」


横目に鈍い銀を見て、僕は地面を蹴り後ろに下がった。

白菊さんの手には、元々の普通の斧。歌を解除したのだ。元に戻った斧は、強化した斧の見たままに感じられる破壊力を失う代わりに、勝手の良さがあり、僕の想定した早さよりも早く迫ってきた。


「『心あてに 折らばや折らむ 初霜の  置きまどはせる 白菊の花』…はぁ、焦った~。友の針が刺さるってあんな感じなのね」


元の斧をもう一度歌で強化してから、白菊さんは安堵の息を吐いた。

此処で決められなかったのは痛いが、其れも僕が彼女の戦いのスタンスを図り間違えた所為だ。

僕は彼女が大きな斧を振り回すパワータイプだと思い、其の分スピードを殺していると考えていたから動きの切り替えの最中が大きな隙だと予想していた。


再び白菊さんが距離を詰めて近接の戦いとなる。僕は避けて、斧をずらし、針を投げ、あわよくば木刀で突いて彼女の腕に掠らせる。

白菊さんは基本自分の体を軸に斧を大きく振り回すが、時には歌を解いて斧を戻し、また歌を詠って強化を繰り返した。


白菊さんの戦い方は強化斧の攻撃力と元の斧の使い勝手の良さを場面場面で切り替える、パワーとスピードの両立型。此れなら何方の欠点も潰す事が出来る。

其の代わり、歌を何度も詠う必要があり、歌を詠う間のリスクを背負わなければならないが、前者の欠点に比べれば本人の技量次第で如何にかなりそうだ。


思った以上に厄介で、こう相対していなければ頼りになるなと感想を口に出さず述べながら、強化し大きくなった斧の背を借り跳び、白菊さんの背後に着地し木刀を向けた。



                ※          ※



ノーサイド


何故、止めないのですか。


久しく聞いたちーちゃんの声は、小さいのが矢張り勿体無い位綺麗だ。というのが、彼女に耳元で囁かれた二三の思う事だった。


手元に無ければ寂しさしかない扇子で自身を仰ぎながら見る、此処最近の互いの教え子達の戦いは、白菊が何度か木刀を掠らせて肌を赤くしているのに対し、友は殆ど傷という傷がないものの、見る分には白菊が優勢といったところだった。


互いの傷の具合は、予想の範疇。白菊は相手が木刀だから触れたって掠り傷で済むが、友は相手しているものが大斧。当たれば唯では済まない。

危険な場面は此の短い間で多々あった。其れ等を友が避けたりしているから問題ないが、此れがもし当たったら、もし白菊が其処で斧の勢いを殺せなかったとしたら。二三も千草も間に割り込める自負は持ち合わせているが、此れが間に合わなければ友は体を二つに分ける事になる。


度々其の場面に立ち会っては千草は動こうとした。危険だ、此処で止めてさっさと白菊の価値として終わりにしよう、教える者としての贔屓目を持ち合わせずそう何度も思考した彼女を止めたのは、他でもない二三だった。


其の髪に隠れたところで年を下とする二人を心配する、優しい心を持つ現在の部下の訊ねた事に、二三は細やかに笑った。


「おいちゃんはね、あの子に死なないだけの方法しか教えていないのよ。おいちゃんには、其れしか教えられないからね。此の数日間で、友ちゃんには今の自分の出来る事、そして限界を体感してもらった。今の友ちゃんなら、自分の可能な限りの想像の上で身体が動かせるわけさ。

尤も、勝負の勝ち方をおいちゃんは教えたつもりはないから、菊ちゃんに勝てるかは、友ちゃんの依る処に依るだろうね」


まったく、妻も、息子も部下も、皆々死なせた自分が人を生かす事が得意とは、何たる皮肉か。何時も優しさだけをぼんやり映す目にドロリと暗いものが雑ざったのを横で茂みの中の目で見た時雨が、


そんな事ないですよ。


と言った声もまた小さく、二三の耳に届いたかは其の声の主である彼女にも分からない事だった。



                    ※        ※



振り下ろされた斧を避け、地面を砕いた其の砂ぼこりから目を庇いながら、僕は白菊さんに訊いた。


「白、菊さんは、何で、戦うの?」


木刀を振っても避けられる。

こうやって、相対してみて、僕は夜明の出した問い、白菊さんの覚悟が気になった。

白菊さん以外の僕達は、あの夜に鬼に襲われた事が印象に強いが、仮にも目の前で人が一人死に自分も喰われる間際でもあった事、白菊さんは記憶に対する拒絶が強いのか、彼女にとって鬼と会う前後の記憶というのは薄い、無いに等しかった。

だから僕には、彼女が何を思って戦おうと思うのかは、予想が付かなかった。


「…もしかしたら、笑われるかもしれないわ」


斧をぶん回しながら、気恥ずかし気に白菊さんは笑う。


「此の都に住む人達を守りたい。イカゲソの店の小父さんも、大五郎の小母ちゃんや小父さん、藤姫様、まだ長い間都にいるわけじゃないけど、其れでも沢山笑いかけてくれて、とても優しい人達ばかりだった。其の人達を私は守りたいの。

こういう答えじゃあ、駄目かなぁ…?」


後悔からではない、とても平和な答えだ。


「ううん。良いと思う…よ」


でも、優しい白菊さんらしい答えだ。羨ましいともいう。

自分とは違う覚悟の示し方を聞けて僕は小さく笑い掛け、彼女の横に倒した斧の上に乗る。目が合って、白菊さんの表情が一層引き締まる。仕掛けようとしていた事がばれてしまったようだ。


彼女の目の前から消え失せる。斧の上を転がり斧の下に隠れただけだが、きっと彼女には後ろに回り込んだと思われたろう、彼女が背を向けた。


直ぐ気付かれて、体を捻られ避けられた。白菊さんは其の捻りを利用し片手で斧を振り下ろし、僕も殆どバク転の如く避けさせてもらう。前方上から普通の斧だったものが大きくなるのを目にしながら、避けもせず、木刀の柄で軌道をずらさず、真正面から木刀で対抗した。


大きな斧と、小さな木刀が交わる。







地面に落ちた、






斧の刃が(・・・・)一度跳ねて、其の大きさを小さくして地面の上を滑り、止まる。

白菊さんの手に持つ柄の部分も、彼女が合図を出さずして先端部がばっきりと折れた姿を露わにしている木に変わっていた。


一拍置いて一言。


「私の相棒―――――――!!?」


申し訳ないと、僕は目を逸らした。



                    ※        ※



「まさかおいちゃん達が介入する事無しに、こんな結末で決着が付くとわね。でも此れで、武器を破壊した友ちゃんの勝利ってところだね。二人とも、お疲れ様」


白菊さんの叫びを決着として、離れた所から見ていた二人がやってきた。


「かなり頑丈に強化したのに、折れるなんて…」


綺麗に折れてしまった斧だが、もう使えない…わけではない。其の歌の使い方を見た事はないけれど、さえちゃんの歌意が人の傷だけではなくて物も直せる力であって良かった。

でも、大分白菊さんは引き摺っているようだ。


「最後、友ちゃんが斧の上に乗った辺りかな。友ちゃん、何かしたでしょ?」


僕は二三さんに言われたところからの自分の動きを振り返った。


「あ、えと…お、斧の付け、根に…針を入れまし、た。の、乗ってる間に、さ…三本、し、下に隠れる前に…二本、下で五本…入れられるだけ、ありったけ。だ…だから、折れる自身は…ありました」


其の前にやった行動と類似させ、後ろに回ったと思わせる…という行動だと思わせて、針の仕込みを隠す。其れが僕の作戦のつもりだった。上手くいった…ならいいな、と思う。


「ふんふん、其れで最後仕掛けたわけね。上手く歌を使いこなせてるようで安心したよ。菊ちゃんもね。

二人共、申し分のない実力をつけてくれておいちゃんもちーちゃんも満足よ」


そう言う二三さんの後ろにいる時雨さんも雰囲気嬉しそうなオーラが出ていて、僕と白菊さんは互いに顔を向き合って笑った。

気付いたら一月経ち、時間の流れの速さを感じました。


【初出の短歌】

心あてに 折らばや折らむ 初霜の  置きまどはせる 白菊の花


              『小倉百人一首』 二十九首 凡河内躬恒


 誤字脱字、文章的に可笑しな点はないでしょうか?

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