安全なSCP 八話
投稿遅れてしまって本当にすいません。
内容を忘れてしまった方もいるかもしれませんね。。。
本当にすいません。
「イワン、これから急ごう、俺もイワンも体力の限界だ……」
「ああ、それおんなじこと思ってた。どこかに食料とかないの?」
「食料か……。ある所は知ってるけど、警備の人間が居るかもしれないから不安はある。どれでも行くなら構わないけど」
「構わない、行こう」 この時の自分の感情は言葉では表現できないほどだった。
警備員ならSCPよりマシだというどんな理論にも当てはまらないような考えがあった。
「そういうなら案内しよう。こっちだ」
カイトは移動を始めた。さっきまでペスト医師が居た部屋を通る方が近道らしいが戻るわけにはいかないから少し遠回りになるとのことだった。
途中、変な空間に差し掛かった。 何もない空間にびりびりと電気が通っている。電気が消えてはつき消えてはつきを繰り返している。
タイミングを見計らって、進まないと感電して死んでしまうという事だった。
何とかその危ない仕掛けを通り抜け、扉を何個も開けた。セキュリティカードも何回か使って、開けていった。
そのまた途中、足が疲れて、休憩を挟んだことは言うまでもない。
二人の体力は限界でもあった。極限まで緊張を晴らす24時間、寝ている時も当然、寝ている感じはしない。
そのストレスの中、得体も知れない者から追われるような状況。
足の筋肉は緊張で収縮しその痛みが脳に重く伝わる。胃や腸だって例外じゃない。一日中胃もたれのような症状も襲う。
喉はかわき腹はすき、最悪な精神状態の中、集中力を切らしてはいけない環境の中に居る。
勿論、最悪だ。でも、これを無事抜けることができれば……。
「きた、多分、ここだ」 「お、ついたのか? 多分って怖いけど」
「いや、ここに間違いないはずだ」
カイトが示す場所は以前に来た職員室に似ていた。
壁は白く部屋は広かった。でも、前来た職員室より広くて豪華な感じもした。
「凄いぞ、イワン、冷蔵庫がある。やっぱり、ここだったか」
「凄い、ほんとだ。ええーと、水に魚肉ソーセージに冷凍食品。ザ・保存食って感じだな、はは」
「そうだな、でも、ここで本当に良かった。少し休憩できる。でも、ここも長居するつもりはないからな、いいな?」
「分かったよ。でも、なんでこんな天国みたいな場所知ってるんだ?」
「ここは有名なんだよ。受刑者が抜け出して良くここを目指して来たりするんだ。食料目当てにね」
「それにしてもここは良い、やっと落ち着ける」
「ん?これは何? アヒルみたいなのがある」
俺は辺りを見回したとき、気になるものがあった。黄色い子供の玩具にもなっているゴムのアヒルだ。
俺は思わずその可愛さに手に取った。
「あ、それ確か、SCPだったような」
「ちょ、カイト、早く言ってよ。触っちゃったよ、大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、そいつは悪さは何もしない」
「なんだ、良かった、あ、なんか紙があるよ、このSCPの説明する文章かな?」
「何て書いてある?読んでみてくれ」
「SCP-1356は小さい浴室用玩具で、一般的な"ゴムのアヒル"のデザインに似ています。実験により可塑性のポリ塩化ビニルでできていると判明しています。絞られると、鋭く"キー"と鳴るよう設計されています。
人間の被験者によって持たれた時、オブジェクトは液体の水を移動させるようです。被験者が玩具を持って、例えば湖やプールに入ろうとすると、身体から約152.4×81.3×45.7cm伸長した領域内の水がすべて消えていることに気づきます。
小さな屋内プールでの実験では、SCP-1356曝露の前後で水の量に変化がないことが明らかになりました。しかし、被験者がアヒルを持っている間、水位の上昇は確認されませんでした。これはオブジェクトが未知の場所に液体を移動させ、そのうち"帰還"させているという事実を示唆しています。異質な、あるいは異常な物質は"転移した"水からは検出されませんでしたが、pH値はわずかな酸性度の増加を示します。
移動される水の水深は平均46cmを超えず、被験者が深いプール内を歩くと、最終的に足と脚部だけが水没し、それ以外の身体部分が乾いていることに気づきます。足を激しく動かしても、上半身に水がつくことはありません - 長方形の"乾燥空間"はシームレスに移動し、不意の激しい動きにも対応します。この現象の限界、また潜在的な実用用途についての実験は進行中です」
「なんか変なSCPだな、水が消える?なんだ、それは」
「うん、確かに変だよな、まぁ可愛いしいいんじゃない?」
「何だそれ、イワンはそれだからなー、適当過ぎる」
「おい、なんだよ、言いやがってー、はは。でも、こいつ可愛いな、持って帰っていいのかな?」
「いや、一応SCPだぞ? まぁ別に俺は何も言わんが」
何故か俺は持って帰りたいという衝動に駆られてしまっていた。
それは何故なのかは自分でもわからない。
「まぁそれはおいていて早く飯を食べよう。もう何か食べないと死んでしまいそうだ」
「ああ、そうだな」




