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転移(3)

今回はR15要素。

TSさせたならコレは書かなきゃ!と書きましたが、今後はこんなR15シーンは書かないと思います。せいぜいお風呂くらい。

 ふと空を見上げると日がかなり傾いている。数時間はたっただろうか。


 とりあえず安心して良さそうだ、と緊張を解くと、尿意がおそってきた。神域に行けばトイレもあるけれど、面倒だし立ちションで良いか。


 そう考え、リュックを汚さないよう、少し離れた場所に移動。スカートを持ち上げあごに挟み、パンツを少し下ろし…… ってスカート?


 そういや女の子になっているんだっけ!? ってことはホースも無いわけで、えーと、女の子はどうしたら良いんだっけ、しゃがんですれば!?


 パニクってしまったが、一度気づいた尿意は止まらない。というか、我慢しようにも我慢できない。


「え、ちょっとまって!?」」


 言葉に出しても無理な物は無理。棒立ちになったまま限界を迎えてしまい、ダムは決壊。そして太ももを伝っていく生暖かい感覚。


「う、うわーん!」


 恥ずかしい! と追ったら、つい涙が出てしまった。


 「こんなところでお漏らしとか…… ひっく ひっく」


 こ、これは体に引っ張られて泣いてしまっただけだもん! なんて誰に言うわけでもなく言い訳しつつ、気持ちが落ち着くのを待つ。と、


「ひっく、ひっく ……!?」


 足下に何かがまとわりつく感覚。


 慌てて足下をのぞき込むと、左足に白いゼリー状の物質がまとわりついていた。ぬるぬる動いている。これはスライム……!? スライムは人を襲わないはずじゃ……!? なんで襲われているの!?


「ひっく、やめ、やめてよー!」


 と蹴り上げて見るも、スライムはまとわりついて離れない。それどころか、だんだんと上へと登ってきている。


「もうやだー!」


 言葉も考え方も幼児退行しちゃっているけれど、恥ずかしい思いをした上にスライムに襲われるとか、平常心保てって方が無理!


 なんとか剥がそうとバタバタしていると、バランスを崩してこけてしまった。


 前側はあごで挟んでいたから、ワンピースがお腹までめくれ上がっておへそや腰が見えている状態。これは完全に喰われる数秒前じゃないですかやだー! 後ろ側はワンピースがあるので直接地面に付いたわけでは無いけれど、下敷きになったワンピースをお漏らしで汚してしまった……! そして股部分に迫り来るスライム!


「もう逃げるのあきらめたから、せめて優しく襲って……!」


 逃げ出す気力も失い、あきらめつつもせめて痛みだけはありませんように……と小声で呟く。それが聞こえたのだろうか、スライムは液体で汚れた股回りを優しく綺麗に吸い取り、するすると右足も掃除しながら足先へと降りていく。


「……えっ?」


 痛みを感じるわけでも無く、快楽に襲われるわけでも無く、ただ撫でられたような感覚だけで終わってしまった。

 あきらめかけていた展開にはならず、呆然としてしまう俺。そのままぼーっとしていると、足先を掃除していたスライムは今度は右足を上り、お腹をスルーしてほっぺたに。そして体をほっぺたをになすりつけ、すりすりしてきた。


「きたな…… ってあれ、さらさら……?」


 掃除で濡れたであろうと思ったけれど、そんな思いに反してスライムはさらさらだった。


 30秒ほどほっぺたをすりすりした後、スライムは胸の上に移動した。そのままじっとたたずんでいる。


「もしかして、綺麗にしてくれたの?」


 言葉がわかるわけが無い、と思いつつも聞いてみると、喜んだようにぴょんぴょん跳ね、胸から飛び降り、顔の右側へ来た。


「ありがとね」


 と撫でれば、じっと撫でられる。そのときに、うれしそうな感情が魔力に載って流れ込んできた。そこでありがとうの感情を魔力に乗せて流し返す。さらにうれしそうな感情が流れてくる。なんだか癒やされる……! と、


「そんなことしている場合じゃ無かった!」


 汚れは綺麗にしてもらったとはいえ、半裸の状態で倒れているわけで。

 誰かが通りかかったりしたら非常に危険な状況だということに気づき、がばっと飛び起きる。びくっと震えるスライム。


「おっと、驚かせてごめんね」


としゃがんで撫でてやると、うれしそうに撫でられている。


 しかし、汚れた服は着替えたい。着替えはあるから良いけど、着替えた後の服はどうしようか……。


 と、ここで思い出す。神域で洗濯してもらえば良いじゃないか! 転移して2時間はたっているだろうし、それなら長ければ1時間はお風呂に入れる。


 そう考えて、チュートリアルを思い出し、ペンダントの白い石に触れ、神域!と念じる。すると、目の前にドアが現れた。


 ドアノブをひねってドアを開け、入ろうとする。そこで、足下にじっと待っているスライムに気がついた。


 「おまえも一緒に来るか?」


 そう問いかけるとうれしそうにぴょんぴょん跳ね、背中をぬるぬる駆け上がる。そして肩にちょこんと乗ってきた。


 「じゃ、一緒に風呂に入ろうか!」


 喜んだようにのどへすりすりしてくる。その感覚にくすぐったさを感じつつ、神域のお風呂場に向かうのだった。

お風呂入ってスッキリしたら、ついに(次々回くらい?)うどんを召喚します!


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