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嫁になんていかないからねっ。  作者: しゅーまつ
未成年編

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各国の争いの種になりつつある

「ハッハッハッ。シャルロッテでかした。ガーデンの膿が出たぞ」


「クインシー様、ご協力ありがとうございました」


「いや、貴族特権が効かないガーデンの膿を出せたのだ。連合国としても喜ばしい事だ」


「衛兵の上層部はどうなったの?」


「不正に関わっていた奴は牢獄行き。主犯の審議会会長は鉱山奴隷だ。もう生きて出て来ることはないだろう。代わりに各国から衛兵の上の奴らを出し合う事になった。これで混乱も起こらんだろうし不正も防げるだろう」


鉱山奴隷とかあるんだ・・・。


クインシーはリーリャとジルベスターを連れて宿舎にやってきていた。


「で、オレンジ王国の柑橘類はバカ売れしているみたいだな」


「うん。グレープフルーツが特にね」


「他の柑橘類は?」


「食堂中心によく売れてるみたいだよ。商人が他の国の食堂に卸し始めてるから料理レシピもバカ売れしてる。在学中にクインシー様にお金返せるかも」


「あれは返さんでいいと言ったろうが」


「うん。でもあれは返したいんだ」


「まぁ、返すと言いはるなら構わんが」


別にクインシーとの関係を絶ちたい訳ではないが俺に取ってはあれは借金なのだ。


「ポーション工房の方はどうなっているのだ?」


「まだ手付かずです。でも飲むカイロや回復ポーションは卒業生に作ってもらってるますけどね。自分でやるより時間掛かってます」


「で、お前は何をやってるのだ?」


「出来たポーションの鑑定と粉末化の研究。ポーションを粉末化出来たら遠征の時に便利でしょ?」


「粉末化?」


「そう。鑑定する魔道具と粉末化する魔道具を作ってもらったんです。これと薬草辞典にものすごくお金使っちゃったんですよ」


「ほう。ちゃんと生きた金の使い方をしているのだな」


「どれも絶対に必要なものだったので」


「うむ、いい使い方だ。流石だな。で、粉末化とやらはどうなのだ?」


「粉末化は出来たんだけど効能が下がるんですよね。手間暇と費用かけて効能が下がるのが納得いかなくて」


「そうか。まぁまだまだ時間はたっぷりあるからな。あと金の事はあまり気にするな。返したければ返せばいいがお前が値上がりすると踏んだあの地域の店舗でだいぶ稼ぎが出だしたからな」


ん?


「イチバーンが潰れて中心地が変わりつつあるのだ。近いうちにサバーンを中心としたあの地域が中心地になるだろう。あっはっはっはっ」


クインシーはあの辺りの空き店舗をガッツリ買っていたからな。家賃相場がグンと上がってまだまだ値上がりするから金貨100枚なんてすぐに取り戻せるようだ。やはり金は持っている人の所に集まる習性があるのは世界が違っても同じだな。


それとそろそろメロンパンとやらを売り出せと言われたのでいつもパンを買う店に出向いた。


「すいませーん」


「はいはい、いつもありがとうね。今日はなんにする?」


「買物じゃなくて商売に来たんだけど」


「何か売りに来たのかい?」


「うん、レシピ。作ってほしいものがあるんだ」


パン屋は何軒かあるけどここはクッキーとかも販売してるしちょうどいい。


レシピ検索するとメロンパンの作り方は簡単だった。パン生地の上にクッキー生地を乗せて焼くだけだ。ここならすぐに出来るだろう。


「へぇ、クッキーとパンを一緒に焼くのかい。それなら出来そうだけど、メロンの名前付けて大丈夫かい?」


「許可取ってるから大丈夫。一応名前とレシピは登録したからここで代々的に販売して欲しいの」


「じゃ、明日作っておくから見ておくれ」


明日シド達を連れて試食会をしてみよう。




「なぁ、アームス、どこで聞きつけた?」


「母上だ。今朝帰るときに見てこいと言われてな」


「わかった。で、バレンシアはなぜここに?」


「メロンパンを売り出すのだろ?気になるのは当たり前だ」


ユーバリーもアンデスも付いて来た。庶民であるパン屋のおばちゃんが緊張するから黙ってたのに。


「こんにちはー」


「はいはい、焼けてるから見てみて」


パン屋のおばちゃんにはアームス達は学校の先輩ということにしておいた。


「むっ、見た目がメロンだからメロンパンなのか」


バレンシアは何がしかのメロンを使ったパンを想像していたようだ。


「そうだよ。メロンは使ってないけどね」


皆で試食すると甘くて好評だった。


しかし、俺には下のパンがぱさついているのが気になる。


「おばちゃん、下のパンが他のよりパサってしてるね」


「そうなんだよ。クッキー生地に合わせて焼くとどうしても生焼けか焼きすぎちゃってねぇ」


「これでも旨いではないか?」


「アームス、ここのパンはもっと美味しいんだよ。だから物足りないんだよね」


商品化はもう少し研究してからということになり、晩御飯をマグソフ亭に食べに行くことになった。レインは上級ポーション作りで忙しく来ていないからお土産を買って帰ろう。


マグソフ亭よ晩御飯に出てくるパンはハード系とソフト系がある。このソフト系みたいになればメロンパンはもっと旨くなるよな。


「これ、生クリームを取った後の牛乳使ってるんだよね」


「あぁ。それでも牛乳が余り気味でな」


生クリームを使ったレシピは他にも販売を始めているのでどこの店でも脱脂牛乳が余ってるらしい。暖かくなるとクリームシチューもあまり出ないしな。


ということで翌日、シドに依頼をして余ってる牛乳を買い取る事業を始めることに。ポーションへの転用と脱脂粉乳作りをするのだ。



うん、大変。もう、自分がポーション士なのか食品加工業かわからなくなってきた。


しばらくポーションの研究を止めて商会を立ち上げた。ポーション工房より先にこんなことになるとは。スタッフはすべてシド達からバイトを派遣してもらう。卒業したらこのまま社員になって運営してもらおう。


そしてまたお金を投資してフリーズドライの機械を発注して学園の近くにフリーズドライ工場を建てた。工場とは言えない民家みたいなところだが。


スキムミルクは密封すると日持ちするので商人たちにも売れるだろう。そしてメロンパンのパサ付きもスキムミルクを使うことで解決した。


バレンシアからの申し出によりカスタードクリームとグレープフルーツのパンも販売してもらう事になり、菓子パンというジャンルを確立してガーデンで大流行となる。


スキムミルク工場は完全にシドに依頼してロイヤリティを貰って運営を任せる事に。パン屋とサバーンに卸してよらおう。



そして夏休み前になった頃にバレンシアに連行されていく。


「シャルロッテ、ラウンジでカスタードクリームのオレンジパンをお披露目するから来いっ」


「いいよ、あそこに行くと皆の視線が嫌なんだって」


「いいら来いって。アームスはメロンパンも出すんだから」


めっちゃ嬉しそうな顔で俺を連行するバレンシア。ガーデンでオレンジ王国の存在が大きくなって来ているのを俺に見せたいらしい。



そしてF4専用みたいな席にさも当然の様に座らされた。ほら、他の貴族女子から殺意が飛んで来てるじゃん。


アームスは勿論のことデルソル、フジもいるからな。ベリーベリーはいないみたいだけど。



「なぜマンゴーには何も教えないくせにオレンジには教えたのだ」


「庶民向けに作っただけ。メロンパンもそう」


「マンゴーパンも作れ」


「そんなの知らない」


「りんごパンも作れ」


「りんごを庶民に売るならな」


「夏休みにアップルに招待してやる」


「めちゃくちゃ忙しいから無理」


「メロンには来るんだよな」


「うん。夏の兵の訓練に顔を出してくれとクインシー様から言われてるから」


暑くてたるむ時に活を入れに来てくれと言われているのだ。その時に頑張ってたら褒美としてメロンかき氷を出す予定にしている。オドバルにかき氷の機械も発注済なのだ。


「なぜマンゴーとアップルには何もしてくれんのだっ」


「というか何故に私が何かをしないといけないのかしら?」


「オレンジにはしただろうが」


「バレンシアは私が出した飲める条件を飲んだからよ」


まだ確定ではないがオレンジ王国の地位がどんどんと上がって来ているらしい。4大国の次に来ているようで、このまま行くとアップルが抜かれそうな感じでフジは焦っているのだ。


夏休みはメロン以外には行かないと宣言して部屋に戻る。貴族女子からの嫌なヒソヒソがちょーうっとおしいのだ。


リーリャもいないしレインも研究室から帰って来てないのでイライラが溜まってきた。


「ゼル」


「はい、姫様」


「寝っ転がってバンザイして」


「うっひゃっひゃっひゃっひゃ、もう、もうやめてぇ」


と、言いながらもバンザイをやめないゼルの腹筋をコショコショしてストレスを発散するシャルロッテなのであった。夜に帰って来たレインも耳ぷるんの餌食になったのは言うまでもない。



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― 新着の感想 ―
[一言] 体調を崩してたのですね。元気になったのなら良かったです。前にも言ったけど無理しすぎないで投稿がんばです。今回の作品ぶちょー並みに好きなので今後も楽しみにしてます。
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