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腐敗焦土の巨漢  作者: 綾
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ある日の少年

 新藤正太(しんどう まさた)、僕の名前だ。身長143センチメートル、体重38キログラムの男、小学5年生。特にこれといって特筆することはないけれど、残念なステータスを持っている。俗に言う、僕はいじめられっ子という奴だった。


 いつからかは分からないけれど、知らないうちにそうなっていた。いつしかそれは日常になり、気にもならなくなってしまっていた。


 そんな中で一つの作品に出合った。

 バイオハザード。

 ある薬品により人々がゾンビ化していく、文字どおり薬品災害。


 僕は祈った。バイオハザードが現実で起こってくれと。

 馬鹿だと笑ってくれ、当時の僕は小学6年生だったんだ。それでも少し現実的な考え方を持っていたんだ。誉めて欲しい。その小さな頭は考えたんだ、「バイオハザードになったら、弱い自分は真っ先にゾンビになるだろう」と。


 そこから僕はバイオハザードを生き抜く術を身につけるべく鍛えた。トレーニングするにも、そのための体力がそもそもなかったから、まずは持久力をつけようと思った。それに関してはいじめっ子達は最高の相手だった。逃げれば追ってくるし、捕まればより酷い仕打ちを受けるので必死に、常に全力で走ることができた。いつの間にか短距離走、長距離走で学年一位になっていた。



 中学生になった時には、身長は160センチメートルになっていた。

 親に頼んで柔道を習わせてもらった。週2回の練習以外にも自分で柔道の訓練を積んでいたら、中学2年で、全国大会にて中学生の部で優勝を果たした。

 この時、まだいじめは続いていた。正確には小学生のときにいじめていた人は違う学校へ行ったので、別の人物にいじめられていたのだけれど。筋肉質であったので、おそらく念をしてだろう、5人に集団で虐められていた。

 これもいい訓練になった。今まで一人だった相手が5人になることで、多面的に逃げる術を身に付けざるをえなくなったわけだ。ゾンビは一体ではないだろう、5体なんてのは少ない部類だ。


 身体面の強化だけではなく、知識も必要だろう。もしかしたら、ゾンビと対峙するために、薬品なんてものを使ったりするかもしれない。そう考えた結果、成績がすこぶる伸びた。優良な成績を修めるようになったけれど、いつも学年では2番だった。

 富岡君にはずっと負けっぱなしだった。噂によると、全て満点だったらしい。


 他にも様々な訓練を行い、現在成績1位、柔道全国優勝3連覇、剣道2段etc。

 英検、漢検、数検1級etc。

 身長198センチメートル、体重127キログラムの男子高校2年生へと変貌した。


 高校2年生になったばかりの4月、ついに俺の物語が動きだす。渇望していた、悲しい、生き残りの戦いが。

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