20章 フィナーレ 5話
その半年後、ヨシュアとパーラインは現世で結婚式を行おうとしていた。
古びた教会。
中では三人程しか参列者が居なかった。
だが、そんな事は関係ない。
ヨシュアとパーラインの愛は如何なる処遇も受け入れ、共に歩む事を覚悟していた。
「ヨシュア、早く早く」
「待ってくれパーライン」
仲睦まじく、外で待機しようとしていたヨシュアとパーライン。
純白のウエディングドレスに身を包んでいたパーラインは待ちきれず、黒いスーツを着ていたヨシュアを教会の入り口にまで引っ張っていく。
教会の入り口に着くや否や、情熱的に見つめ合うヨシュアとパーライン。
「何か言う事は無いの?」
「もちろんあるさ。とても素敵だよ。どの女性が集まっても、一目で一輪の花があると分かる程。僕の目には君しか写さないのだから」
パーラインの求める言葉にヨシュアはめいいっぱいの言葉を掛ける。
熱烈な視線を向け合いながら、ヨシュアがパーラインの口元に近付く。
「待って。それは誓いの証の時にでも取っておきましょう」
口付けをしようとしたヨシュアの口元に人差し指を当て、艶笑するパーライン。
ヨシュアは笑みを浮かばせながら頷く。
そして、教会の入り口がギギギッと音を立てながら両開きしていく。
すると、二人は前を向き互いに手を握りながら中に入っていく。
ゆっくり、ゆっくりと歩きながら進んで行くと、参列者の三人は拍手で迎えてくれる。
ちなみに参列者はヨシュアとパーラインがお金を払って読んだ見知らぬ一般人。
現世では犯罪率八十パーセントは中々解消されず、今も尚、恐慌状態が続いていた。
そんな状態で一人の知人を作ろうにも中々上手くいかないので致し方ない事でもある。
何度も言うが、この二人にはそんな事は些細な問題である。
二人が集えば、そこは立派な家庭なのだから。
目の前の聖書台には後ろを向いていた謎の神父? が二人並んで立っていた。
「ねえ、神父の人って二人も雇ったかしら?」
「いや、一人だけだったはずだ」
聖書台の前に立つと、疑問の顔でお互いの顔を見合うヨシュアとパーライン。
「なあ、このご時世に結婚式を挙げるってのも神への冒涜なんじゃないか?」
「違いない。だがせっかくの祝賀会だ。神様だってある程度目は瞑ってくれるさ。なぜなら……」
後ろを向いていた二人組の神父? は何故かこそこそと話すような素振りでありながらヨシュア達の耳に入るように話す。
ヨシュアとパーラインは訝しい目をその二人い向けていると、話の最後には……。
「「なぜなら俺達友達が神との仲裁人になるからだ! 友達はそのためにあり! 結婚おめでとうご両人。ヒーヤッハーー!」」
何と、神父の姿をしていたかと思いきや、服を脱ぎ捨ていつもの普段着に早変わりしたジェイルとガーウェンがヨシュアとパーラインに振り向き、両手を広げ、満面の笑みで言葉を合わせてきた。
ジェイルとガーウェンなりの祝言なのだが、完全に鳩が豆鉄砲を食ったような表情で唖然とするヨシュアとパーライン。
そんなこんなで話はここで一旦お開き。
この先、ジェイル達に何が待ち受けているのか?
幽界の地と、現世の存続は大丈夫なのか?
乞うご期待下さい。
これにて地獄劇は終わりですが続編を考えております。
ここまで読んで下さり、評価して下さった読者の皆様方、本当にありがとうございます。
続編を公開した時には是非ご一読ください。
よろしくお願いします。
電子書籍化もするつもりなのでそちらの方も是非お願いします。




