国王とその娘が帝国に来るらしい
シェリルは、フレアより先に起きて外に置いているR75を『商業都市:マーコス』まで飛ばす。都市に着くと、冒険者カードを見せて都市の中へ入る。冒険者カードは身分証替わりなので、金はとらない
「ここが商業都市かぁ....広すぎる!なのになぜだ?最近できたばかりの国に一筆入れるなんてどうなっているんだ?」
広い舗装された道路はR75でも難なく通れたので、そのまま走らせて王城まで行く。王城に着いてデカい階段を上がって中に入ろうとすると、兵士の人に止められた
「コラ!ここは関係者以外立ち入り禁止だ!小娘は帰って家事でもしてろ!」
なんだこのおっさん...しかもうるさい
「これは失礼。私は"この国の王に呼ばれた"帝国から来ましたシェリルと言います。どうぞお見知りおきを....」
深々とお辞儀をして招待状を見せると、おっさん兵士がだんだんと青ざめて行く
「ど、どうぞお通りくださいませ!」
フ、勝った!
メイドが一人王様のところまでシェリルを案内する
このメイド....戦闘ができるな。隠しているようだが、太股に隠しナイフがある。怖ぇ....
大きな門が開き、奥の中央には王と、その娘が座っていた
「イザベル国王様、お呼びして頂き誠にありがたき幸せです。失礼ながら、呼んだ理由などをお聞かせ願えませんか?」
「あ~よいよい、そんな堅っ苦しいのは余は嫌いなんじゃ。しかも用があるのは娘の方じゃ」
「?」
シェリルが疑問に思っていると、イザベル国王の娘、ラミスが口を開いた
「あなた、ドラゴンを使役してらっしゃるんですよね?!」
「使役と言うか、同居人です」
「はぁ~///ドラゴン...私も見たいのですが、今いらっしゃってますか?!」
「いえ、家に置いて来ています」
「なら今から行ってもよろしいでしょうか?!」
ラミスはドラゴンのことが興味深々なようだ
「マーコスから出てもいいんでしょうか?」
「ああ、国王イザベルが許可しよう!」
「お父様、ありがとうございます!」
「その前にシェリルよ、武器の件だが...」
「はい、いくらでも購入可能です」
そう、帝国城や設備強化などをしていたのは武器をじゃんじゃんバリバリ売りさばくためだ。武器の需要はこの世界ではあっても足りないほど欲しがっているところは多い。だから売りさばいてその金で美味しい食事ゲフンゲフン交易などをしていきたいと思ったからだ。しかし少し予定が早まってしまったなぁ...まぁ早いに越したことはないからいいか
「それでは馬車の手配を...」
「いえ、今回はこちらでお連れしようと思います」
R75をアイテム収納に入れて、リムジンをクリエイトする
「なんだこの長いのは?!」
「リムジンと呼ばれる....まぁ、貴族などが乗る馬車みたいなものです。ささ、どうぞ中へ」
娘さんと近衛兵がリムジンに乗り、シェリルは運転席に乗る。国王もなぜかリムジンの中に入っていた