㉜ エピローグ
「……と言う訳なんだよ。」
犬王アヌビスが、当時の状況を、かいつまんで話してくれた。
ここは照和の時間軸。
場所は真田雪子の研究所の、応接室である。
聞き役は、雪子、カグヤ、成雪の3名だった。
「……つまり、あのセト神が貴方たちの会議に乱入して、"私の雪村を監視する"と、宣言して帰って行ったという事なのね?」
話を聞いていた雪子が、憤慨してそう言った。
「仕方が無いですよ。彼のチカラは、三次元の物理学的常識を、無視したモノですから……。」
犬王が、申し訳無さそうに答える。
「確か、並行世界の壁を、生身のまま超える事が出来るんですよね?」
カグヤが雪子に尋ねる。
「ええ、不安定なチカラだけど……可能だわ。」
「惑星を一つ、別の星系に飛ばしたり……敵の軍隊を丸ごと、ブラックホール送りにしたり…。」
「……ああ、ソレも確かに……やったわね。」
「……四次元や五次元の住人が、彼を放置しておけないと考えるのも、無理からぬ事ですな。」
犬王が言った。
「まあ別に、"今すぐ取って食おう"という話でもないんで……ひとまずは、様子を見るしかないですな。」
「……もちろん、雪村本人には伝えてくれたのよね?」
雪子が尋ねる。
「それが……どちらにいらっしゃるのやら。動向が掴めませんので。」
アヌビスは、済まなさそうに答える。
「お得意の蚤型発信機とか、彼に付けてないの?」
「正直に言うと、付けてみた事もありますが、彼は、それらを全て無効化するチカラまで、持っているみたいなんです。」
「それもそうか……今頃は多分、みんなに見つからない所で、弓子さんと、のんびりして居るのでしょうね。」
「もちろん、サン・ジェルマン伯爵には、報告しておきましたから、そこから彼には伝わるかと……。」
「……そしてどうしても、セト神に訊きたい事があれば、この成雪君に語りかければイイのよね?」
雪子はそう言いながら彼を見る。
「成雪は……それでいいの?」
カグヤが、隣に居る彼に尋ねる。
「僕自身には、大したチカラが無いですから……それで少しでも、皆さんのお役に立てるなら、構わないですよ。」
成雪は、ニッコリ笑ってそう答えた。
こうしてチーム・サン・ジェルマンのメンバーたちは、より本格的に、神々と呼ばれる四次元や五次元の住人たちと、関わる事になって行くのである。
状況は二転三転しながら、これからも彼等・彼女等の冒険は続く。
以下、次の巻へ!
以上で第24巻は完結です。
続く第25巻も、どうぞよろしくお願いします(>ω<)
本日の昼ごろに、掲載予定です。




