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テールフラグメンズ  作者: 語部歯車
第2章 罪色
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第23話 初任務その4

 森を抜けて、翌日。太陽が頂点に近い頃、街の城壁が見えてきた。河川からそう遠くなく、平原の中に高く積み上げられた石造りの城壁がその存在感を示す。街へと続く街道を進み、街へと近づくほどに、城壁の圧迫感が徐々に増していくように思える。

 街へと入るための門へと俺らは近づいていくと、門番によって検査がなされている姿が見える。検査は、3組ずつ。6人の門番のうち、4人が積み荷や手荷物の確認をし、残りの2人が身元確認を行っているようだ。待っていればすぐに俺たちの番になる。


「次の組、前へ」


 門番の指示に従い、所定の位置まで移動する。簡単な手荷物と積み荷の検査が行われる。俺たちの荷物の中にある銃も見て多少警戒を強めたような顔をする。手荷物、積み荷の検査が終わると、門番の1人が話しかけてくる。


「今回の目的は?」


「この街にある店への商品の補充と研修ですよ」


 音無が前に出て受け答えをする。


「証明できる物はあるか?」


「4人分の商会証でよろしいですか?」


「あぁ、問題ない。確認させて貰うぞ」


 音無が取り出した僅かに青みがかった鉄色のドッグタグのような物が彼の手の中で、冷たく光を反射している。

 門番は、商会証を受け取り、1つずつ確認していく。


「ヴェダーチ商会か!毎回助かる!それにしても今日は、随分と積み荷と人が少ないじゃないか」


「今回は、新人の研修中なんですよ。後ろの3人の面倒を任されましてね。今は、護衛やらの訓練中なんです」


 普段とは違うな。本物の商人みたいな喋り方だ。


「ほーう、あんたほどの奴が面倒見てるってことは相当、見込まれてるのか……問題はない。通って良し!」


「ありがとうございます」


 門番から商会証を受け取り、門番の横を通り抜けて門へと足を進める。城壁はかなりの厚みがあり、門も相応に奥行きを感じさせる。門を通り過ぎれば、広大な農地が広がっている。

 農地の先に、多くの建物が立ち並び、人々が暮らす町並みを感じさせる。農地の近くを走る道を通り、街区へと入る。建物は、木造のモノやコンクリートなどを使ったモノと様々だ。多くの人が道を行き交い、にぎわっている。


「このまま、直接支部まで向かうぞ」


 街の中を進み、少し進んだ先に、周囲の建物とは雰囲気の異なる大きな建物が見えてくる。周囲の建物に比べ、1階分ほど高く、左右に数件分広い。裏手に回れる道も用意されており、そこを通って裏へ回る。馬車が10台と少し置けるであろうスペースが設けられている。音無が馬車を止め、間をおいて3回、扉を叩く。

 少しして、扉が開き、中から商人を思わせる装いをした男性が出てくる。音無と商人は、会ってすぐ手を握り合い、ハグをする。


「久しぶりだな。数年ぶりか?」


「だな。今日は研修か?」


 俺らを一瞥して男は、音無にそう疑問を投げる。


「ああ、そんなところだ。あと、急ぎで必要な品は積み荷に入ってる」


「流石、気が利くな。中の物は、こちらで確認しとく。部屋は用意してるからそこで休め」


 そう言われ、寝床の用意された部屋へと通され、翌日に備えるために、点検と準備を済ませ眠りにつく。

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