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謎の影-3


 「まとめて……こい……」


 タットンは突然として現れた、バグズ・ヒューマル三体と複数のセルゼリーの襲撃に対して、一人で立ち向かっていた……タットンは表情を一切変えることはなく棒状の武器を片手にファイアセルゼリーとアクアセルゼリー、一度に回転しながら攻撃した。

 すると、Type反応である『燃毒』と『毒沼』反応が連続して起こり、セルゼリー達は一気に倒され、バグズ・ヒューマルの足元には毒沼が出来ていた……恐らくタットンは『Poison』タイプを扱うのだろう……バグズ・ヒューマル達は冷静さを忘れ、感情のままに攻撃をしようとしたが――


 「ナメヤガッテェェェ!! ク……グルジイ……」


 バグズ・ヒューマルは毒沼に足を捕らわれ、思ったほど足が上がらずも関わらず、必死になって武器を片手に振り回す……タットンは無防備な部位を狙って、棒状の武器を振った……!


 「ぬるい……!」

 「『ダークウェブ』からやって来た者がウイルスを襲うなんて……どういう事なの……?」


 タットンは、棒状の武器を『Poison』タイプの力を纏いながら、毒沼に足がはまっているバグズ・ヒューマルを一体も残さずに切り裂いていった……バグズ・ヒューマル達は因子になりつつ、叫んでいった……。


 「ギャアァァァァァ!!」

 「この程度……か……」

 「あっ、待って! まだ何か来るみたい!」


 バグズ・ヒューマル達が出てきた禍々しいホールから、また一体ウイルスが出てきた……! しかも、今度はバグズ・ヒューマルの上位種の『ヒューマル・ナイト』と呼ばれる個体がホールから、地に足を着けたのだ……!

 ヒューマル・ナイトは上から目線で、タットンに対して、傲慢に話していた……。


 「無駄な抵抗なぞ、ずいぶんと無駄な時間をかけさせてくれたな……、タットンと言ったか……? この小僧は将来、インフルエンザ様の実験体になってもらおうと狙っていた……何度も他のガキをいくつか取引して、復活を試みていたが、結果は散々だった……ただの屍が増えるばかりに……」

 「……シャドウ・インフルエンザ?!」

 「ひ……酷すぎない……?! しかも、シャドウ・インフルエンザはもう滅んだはずじゃないの……?」

 「フン……確かにあのお方は無様なお姿へと変わり果てていった……一人があの戦士にそっくりな姿をしていた者に倒されてしまったような気がするがな……こうして、我々はある者の協力を得て、シャドウ・インフルエンザ様の残骸を見つけるため、この地方へと辿り着いたのだ……小僧……そんな影をさっさと捨てて、我の元へと来い……」

 「お前……知らない……思考通り……ならない……」

 「まだ首を横に振るか……まあいい……意地でも連れていくがな……やれ。殺してはならぬぞ!」

 「ケッ! また雑魚が出やがった……! あのウイルス、一人で戦うの嫌なタイプか?」

 「トキワタリ……雑魚どもを……頼む……こいつは……倒さないと……いけない……」

 「う、うん……」


 再びホールから、バグズ・ヒューマルやセルゼリーが出現して来た……! タットンはヒューマル・ナイトに向かって、棒状の武器を片手にTypeの力を蓄えながら攻撃していった……。


 「タットン……ここは相手の動きに合わせてゆくぞ……」

 「はい……」

 「オラオラァ! フューチャーファイターズのお通りだぜ!!」

 「アタシ達も負けてらんないね……って今の声って、他に誰かいるの~??」


 雷美は困惑しながらも、私達と一緒にショートステッキを取り出しながら、マジックを放った……! 私は片手剣を繰り出しながら、攻撃を仕掛けていく……!

 タットンはヒューマル・ナイトの体の一部である槍のような腕による攻撃を回避したり、武器で弾き返したりしていた……ヒューマル・ナイトはタットンに向かって、飛び掛かって来た……!

 すると、タットンが持っていた武器が突然として変化して、目が出現した上で槍のような物へと変化して、ヒューマル・ナイトの胸部に刺していき、黒いオーラを吸収していった……。


 「ようやく……見つけた……」

 「武器が喋った?! さっきの声って武器だったって感じ~~~?!」

 「私の片割れである、力の一部よ……私と一つになるべきだ……」

 「なんだと?! 『ダークウェブ』唯一の反逆者ごときに……!! 貴様の一部になるぐらいなら、インフルエンザ様の一部となった方がよっぽど――うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 ヒューマル・ナイトは突然として、変化していった武器に吸収されるような形で消滅していった……ヒューマル・ナイトを吸収した謎の影らしき武器は、球体のような姿で物静かになっていた……言葉を発すると、元気がないような声で呟いていた……。


 「この力を取り戻すまでは本当に長かった……育児放棄と言う、過酷な家庭環境に育ちながら、フューチャーファイターズに祐郎と共に歩んでいった……しかし、旅の途中の大きな地震によって発生した地割れにより、裂け目に落ち果てて、『ダークウェブ』にたどり着いてしまった……そんな中で、ある子供と出会い、名を『タットン』と名付けた……」


 一つの影が呟いている間、私達は追加で現れたウイルス達を全て倒していった……その後、影はタットンの元に戻っていき、再び武器の姿になった……。


 「これで最後だね……」

 「ウイルス達が言ってた『ネウラ』って、あなたの事だったのね……?」

 「皆さん……自己紹介を遅れてしまった事、申し訳ございません……はい、セナ様のおっしゃる通りです……私は現在、弟子のタットンと失った力を探して旅しております……私はシャドウ・ウイルスが一体の『シャドウ・ニパ』との交戦時に呪いをかけられてしまい、武器となれる影の姿へと変わり果ててしまいました……」


 タットンの背後にいる武器の正体、フューチャーファイターズだったコードネーム『ネウラ』……彼が祐郎が探していた相棒なはずだ……。

 私はネウラに祐郎の事について、細かく的確に話していた……しかし、ネウラは表情が暗くなっていた……。


 「ネウラ……祐郎があんたに会いたがってたよ……30年経っても戻ってこないから、すごく心配していたよ……」

 「祐郎はまだ戦士の部隊に……? しかし……祐郎とは合わせる顔が……数年前、私が扱っていた『両剣』を法人に認めてもらえるように手を尽くしてもらいましたが……結局認められず……祐郎には申し訳なく思います……大した恩返しが出来ずに武器へと化としてしまった私には……」


 力のない表情をしたネウラに、私はどうにかして後ろめきにならないように言葉を放った……。

 しかし、雷美を呼び掛ける声に搔き消されてしまい、私は後ろを向いた……スタッフと浮島人が駆けつけてきたようだ……。


 「あっ、お兄ちゃ~ん!」

 「雷美……心配したよ~……そちら君が言ってた戦士さん……?」

 「初めまして……メイキョウ地方部隊からやって来たイリルだよ……」

 「そそ! トキ……国立家の推薦の戦士さん……!」

 「初めまして、僕は『天野音(あまのね) 風雅(ふうが)』です、雷美と同じく浮島連合所属の戦士で、休暇でやって来ました。しかし、妹の話を聞いて、上に報告したら「フューチャーファイターズに協力するのじゃぞ」と言われて、協力する事となりました」


 雷美の兄で浮島連合所属の戦士、『天野音 風雅』は、私達に対して丁寧に頭を下げながら自己紹介をした。

 私達はこれまでの状況を話したら、スタッフが目を見開きながらメモを取っていた……。


 「まさか、そこから侵入して来たと……セキュリティーを改善させないと……ウイルスを倒してくれて、ありがとうございます!」

 「あっ、アタシ達は雑魚を倒しただけだよ~! 今回のボスを倒してくれたのは――」


 雷美はタットンも紹介しようとしたが、少年らしき人物は何処にもいない……辺りを見渡したが、結局タットンらしき影はいなかった……何も知らない風雅は、不思議そうに雷美に話した……。


 「えっ? 雷美達の他に誰かいたの? どんな人が――」

 「あれ? タットン君どこ~~? あの子って、こっそりとでも帰りたくなるタイプ? まぁいっか。それよりも、モニュメントの様子を調べてこよっと!」

 「俺様も腹減ったなぁ……いい充電スポットねぇかな~」

 「ああ、ちょっと待って! 雷美! 犬のロボット君! せめて、近況報告を話してくれ~!」


 風雅は近況報告をしない雷美やラッキーを追いかけていった……私達は仕方なく、二人を捕まえに後を追いかけていった……。

 空から誰かが見ている気がする……視界を上に向けて、覗いてみると、タットンとネウラの姿があったのだ……。


 「……本当に大丈夫だな……? タットン……」

 「いい……師匠の言う通り……『敵』が……他にもいる……」

 「確かに私の言う通りだ……では計画通り、次の狩り場へと行くとしよう……」

 (祐郎……私はもう一度行くとする……しばらくは帰りそうにない……)


 ネウラはやや名残惜しそうに、タットンと共に去って行ったのだ……どうやら、祐郎と再会するのはまだ先になる感じがする……。


 ――その一方で……。

 沢山のファイルと本が並んで置いてある部屋にて、鎧を着た戦士がただ一人悩んでいる姿があった……。


 「過去の事に執着心が強い隊長は隊長だが、私もあんまり注意する事は難しい……やっぱりあの姿から見て、髪色はだいぶ変わっているが……お姉ちゃんだな……しかし、何故見知らぬ男性とロボットが一緒にいるんだ……?」



 【ミライ図鑑】

 ふぅ~大漁大漁 ~!! マグロが寿司パが出来そうな程に沢山獲れたぜ~~!! これで、数週間には困らねぇな……残ったのは冷凍して、今日は寿司パだ~~!!

 トキワタリの分もカーネーション栽培キットと一緒に送ってやったぜ! 気に入ってもらえるかしら……♪

 てなわけで今回の紹介を――



 くらえ!!


 【Typeの力:Wind】

 Typeの力の紹介の7回目、風を操る『Windウィンド』だ! 春の嵐が関連してるし、海の波も風に関係してるぜ!

 『Wind』はTypeの力の中で少し扱いが難しい方なんだ……でも、Typeの力は選ぶことが出来ねぇから、選ばれると練習が必要になるんだ……でも、使いこなせたらすごい便利だぞ! アタシの知り合いだと~ネリネと桃、最近出会ったリトもそうだな~。

 難しい理由として、ひとーつ! 人や物、自分でさえも簡単に吹き飛ばせてしまう! ひとーつ! 部屋で使うと、家具や花瓶が危ない! ひとーつ! 他のType因子を拡散させてしまう! この点が重点視されてるからコントロールを身につける事をオススメする!

 そして、慣れてくるとバトルでこんな使い方ができるぞ!


 Windを当て続ける【混乱(こんらん)

 敵をWindタイプを当て続けて、混乱させるぞ! 敵同士を攻撃してしまうかもな……。


 WindとFireやAquaなどの付着系のTypeの力【クラスター】

 他のTypeを付着させて、Windを当てると、クラスター発生! まとめてTypeを付着させるぞ!


 以上だ! それじゃあ、風に流れるがまま、去っていくか……ヨ~~ロレイヒ~~。

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