第三十二術 トランザダンジョン攻略④
ドンドンと主人公が強くなってきたな……
『トランザダンジョン 二十一階』
中ボス、ミスリルゴーレムを倒した俺たちは最下層へ続く『転送石』で次の階に着くが……
「こ、ここって……」
「うん……間違いないよ……」
『ふむ……』
――ザザ―ンッ!!
着いた先はなんと海であった……いや何でだぁぁぁぁっ!?
「いや海て!?広すぎない!?前の草原と森林でも結構広かったのに、今度は海!?」
『……ふむ、どうやらここの階層、島ごとに階の役割になっているな』
「それは階段って呼ぶのだろうか???」
なんかもう、ダンジョンの階段の定義が分からなくなってきたぞ……
『まぁ、心配するな。俺は飛べるから、素の姿で次の島まで送れる――が、その前に……』
「?」
――ザパァァァンッ!
『グルォォォ!!』
「あれは……『カルキノス』!?」
「違う……あれは『グレートカルキノス』!!Aランクよ!」
あ、よく見ると金色の装飾が追加されている!?つか……
「ここもAランク尽くしなのかーい!?」
『ふん!!』
――ドコォォォンッ!
『キュウ……』ドスン……
『ふぅぅ……』
すぐさま銀瓏の攻撃で、グレートカルキノスを鎮める……は、速い。
「お、お見事……」
『さてと……ここの階層はどうやら各島に高ランクの魔物が要るらしいな』
「これも長い間踏破しなかった影響なのかな……」
『そうだろうな……そもそもここはCランクぐらいしか冒険者いないからな……下の高難易度は充分魔力が溜まっているだろう』
「うう……やっぱりダンジョンって怖え……」
『おまえ……それ何回言うのだ?』
「怖いもんは怖いの!!」
俺は銀瓏みたいに自信家じゃないんだよ!
はぁ~……言っても仕方ない。次の島へ行くしかないか……
そうして、俺たちは獣形態の銀瓏の背に乗り、次の島へ行く。
『トランザダンジョン 二十二階』
『『『ギャァァァッ!!』』』――ダダダダッ
「ついて早々魔物来たぁ!?」
そこには、トカゲを人型にした鎧を装着した魔物が多数で突撃する。
「あれは『バジリスク』ね。Cランクの敵ね」
「Cランク!?なんか一気にハードルが下がったけど……」
『『『ギャァァァッ!!』』』×200匹
「なんか多くないっすか!?」
何か200匹とか出てません!?
流石に低レベルと言えどこの数はきついぞ!?
『ふん、数が多くても所詮はCランク……失せろ!』
――ドコォォォンッ!!
『『ギョエァァァ!?』』
銀瓏の高火力魔法で、あれだけいたバジリスクが一気に消し飛んだ。残りは大体30匹ぐらいか?
……これが銀瓏の真の姿の力。170匹を一瞬で倒しやがった……
けど、この数なら俺でも行けるかもしれない……なら、ここは新たな鉱石で錬金したこれで行くか!
「見よ!このミスリルと色んな宝石を合成し、錬成した俺の新たな武器を!」ドンッ!!
出したのは、中ボスを倒した時にドロップしたミスリルとジュエルゴーレムがドロップした各種の宝石を合成し、アダマンタイト同様棒状にした武器。
今は剣状に錬成しているが、形を変えれば銃になって、銃口から魔法を放てることだってできる!
物理ならアダマンタイト、魔法ならミスリル……まさに完璧な攻撃装備!くー……ファンタジーでまさか二刀剣を使えるとは……とはいえ、俺は剣の素人だ……使いこなせる自信がないから、通常は一つで戦うしかないけどね……
『ギャギャギャ!!』
おっと!そんなこと考えていると、バジリスクの一体が攻めてきた……よし、ならこいつの試運転も兼ねて、試すとするか!!
「『火炎斬撃』」
――ボォアッ!!
ミスリルの中に込めた宝石が魔力と反応し、炎が纏う。
そして、錬金を使う応用で、炎を飛ばすイメージで振るうと、纏った炎が斬撃をつくり、バジリスクへ当たり、燃え始める。
『ギャギャっ!?』
「よし!うまくいった!!」
『ほう……中々面白いものを作ったな……』
「すごい!まるで『火炎剣魔法』みたい!」
まだまだこんなもんじゃないぞ!今度は氷魔法を纏わせ、その氷魔法をさらに錬金する……
――ピキピキ……
よし!出来た!剣に纏わせた属性の魔力で無数の剣を作り出したぞ!通常は自然から錬金するが……自分の魔力で纏わせているからそこから錬金することができる!!
「行け!『錬金術:剣』」
――ズドドドドッ!!
『『『ギャァッ!?』』』
俺の魔力で作り出した剣で残りのバジリスクを一網打尽にする。
「すごーい……」
『ふん、主はそこまで強くならなくてはな』
「ふぅ……初めてにしてはいいできじゃないか?」
「うんうん!前より上達しているわ!」
凄いなこの武器……そうだ、折角作ったし……名前も付けてみるか。これからも沢山お世話にもなるし、いいよな。
「これからもよろしくな!『フォース』、『ウィズ』!」
「あ、名前つけるのね」
「ああ、これからも沢山使う機会があるし、名前を付けたら愛着も湧くだろしね」
「いい名前ね~どれが『フォース』なの?」
「このアダマンタイト製が『フォース』でミスリル製が『ウィズ』だ!」
『……おい、さっさと素材を回収して次に行くぞ』
「ん?あーはいはい、今行くよ」
そう言い、俺はバジリスクの素材を回収し、次の島へ行く。
……のだが、銀瓏はふと、思い付いた。
『……今思ったが、この階層は最深部以外すべての階層と繋がっているのだろう?』
「ん?たしかそういう話だったな」
『ならば、このまま一気に最深部に続く島まで飛ばすぞ』
「えっ?いいのか?」
『途中一回休憩をはさむが、大丈夫だ。それに一々島に降りて倒すのも鬱陶しくなってきたからな……肉も確保はできているし、さっさと最深部へ行って、そのボスとやらを倒したい』
「あ、そうですか……」
とはいえ、銀瓏の言う通り、一々島に降りて倒すのも大変だしな……その作戦でいいか。
「よし、銀瓏!このまま最深部まで行こうか!」
『その言葉を待っていた!行くぞ!!』
――ブォォォッ!!
「おあぁぁぁ!?」
すると、銀瓏は猛スピードで空を駆ける。
は、速すぎぃいい!?
『トランザダンジョン 二十六階』
『ふむ……ここで一回休憩をはさむか……』
「あ、あふん……」
数分後が経って次の島まで来た俺たち。銀瓏のスピードが速すぎて一瞬気を失いかけそうになり、着いた瞬間、ポテッと落ちる……
『なんだ、だらしない。これでもスピードを抑えたのだぞ?』
「こ、これでも???」
「にしても早いわね……もう二十六階層よ?」
「うわ、もうそこまで?」
一気に四階層分カットしたな……もう少しで着くんじゃないのか?
『さて、一気に運んだし、魔力も使ったし……そろそろ飯だ!飯を食わせろ!!』
「あー……少し待ってろ……」
確かに魔力も減ってきたし、ここらで休憩をはさむか……ん?
『ギョギョギョ!!』
海から犬の頭を持つ魚のような姿をした魔物が来たぁ!?きもいしでっかっ!?クジラ並みにある!?
『フンッ!!』
――スバァァンッ!!
『―――』ドスンッ
出た瞬間、銀瓏が一瞬にして魔物を捌いた。
あ、この展開もう見たな……
『ふん……俺の飯の邪魔をするとは……身の程をしれ』
「……あの、ガーネットさん。今の魔物は……」
「『ケートス』ね……一応Aランクね」
「……もうAランクを聞いても驚かなくなっきた……」
もういいや、取り敢えずドロップした素材を回収して、飯にしよう。
取り敢えず『オーク肉のモヤシ炒め』と『ジャック・ランタンのそぼろ煮』の作り置きをだしておく。
『ハムッ……ん!このしゃきしゃきした歯ごたえに、オーク肉と合わさって旨い!』
「このジャック・ランタン、すごくやわらかくて、味が染み込んでるわ……しかも、甘~い!」
「ん~懐かしみを感じる優しい味だ……このそぼろ煮。それにこのもやし炒めも、市販のタレが具材と絡んで旨い!」
そぼろ煮は初めて作るが、上手く行って良かった……
自分で作るのもいいが、市販で作るのもいいな~料理が詳しく知らなくても、誰でも簡単にできるからいいものだ。
流石、日本の技術……しっかりと使わせていただきます!
『ぶはー……うむ、しっかりと腹が満たしたし、早速次の階層へ行くぞ!!』
「「お~!!」」
食べ終わった後、片付けをし、準備満タン!
早速銀瓏の背に乗り、最深部の所まで飛び始める。
『トランザダンジョン 二十九階』
『着いたぞ』←二人が降りた後、人獣形態にしてる
「ここが、最深部に続く『転送石』か……」
「よし、皆!準備はいい!!」
「ああ!」
『当然』
「よし、じゃあいくわよ!」
各々と心の準備ができあがると、ガーネットさんが魔力を『転送石』へ込める。
――ピシュンッ
『転送石』が光り出して俺たちを包み込むと、最深部へ進む。
『トランザダンジョン 最下層』
「……んっ。ここが最下層か……」
『ここにボスが待ち構えているが……』
「……あっ見て!あそこ!」
「ん?」
ガーネットさんが指した方向を見ると……そこには赤い西洋甲冑が正座して居座っていた……そこに剣も置いてある……
「あれが、ギャリックさんが言っていた『ゼパル』……」
『……待ちかねたぞ』
「「!?」」
『ほう……』
い、いまこの鎧……喋ったぞ!?
すると、ゼパルが正座から立ち上がり、丁寧に名乗り始める。
『よく来た、冒険者よ……我が名はここのダンジョンを収める者……名は『真紅のゼパル』。長い月日をかけ、進化した魔物……我が戦いに挑むものを待ちわびたぞ』
「し、『真紅のゼパル』?聞いたことないぞ?」
「……っ!?嘘、これって……」
「が、ガーネットさん?どうしたの?」
「……気を付けて、この魔物ランク――『S+』よ!」
「え……S+!?」
それってつまり、前に戦ったムーンビーストよりも強いってこと!?
『ほうS+か……相手にとって不足なし!!かかって来い!赤鎧!』
『ほう、ドラゴンの『契約獣』……面白い、我が剣の錆びにしてやろう……』
「くっ……頑張りましょう、ガーネットさん!」
「え、ええ!銀瓏もいるのよ!このメンバーなら、たとえS+でも負けないわ!!」
緊迫した空気、ゼパルは地面に置いていた剣を取り、鞘を抜く。
『いざ尋常に……参る』ピキィーン!
甲冑の隙間から真紅の怪しい光が輝いた……
『フォース』 錬金で様々な武器が可能。のびたり、大きくなったり、近・中距離担当
『ウィズ』 ミスリルと他宝石を合成させた武器。属性魔法を纏わせたり、放つことが可能。そこから錬金に繋げることもでき、中・遠距離担当




