第九話 過去を知るもの
今回、少しシリアスに入るけど、すぐ終わります。
「えへへー。迅~。」
夕暮れの道を腕を組ながら迅と紗耶は歩いていた。
こういう青春ぽいシチュエーションに少なからず憧れていた迅は今の状況に自然と頬が緩んでいたが、少しだけ心に尾をひいている事案があった。
それは、さっきの謎の女性・・・・ではなく、隣にいる銀髪の美少女の内面の一部をみてしまったからだろう。
(ヤンデレか・・・)
今日一日で、紗耶が迅のことを好きなのはちゃんとわかった。
そんな紗耶だから・・・いや、そんな真っ直ぐな紗耶が固執するほどに俺のことを愛してるくれてる。
そんな事実に不思議と温かい気持ちになっていた。
しかし、それと同時に迅は少しだけ怖かった。
(もし、紗耶があれを知ったら・・・)
迅から紗耶は離れるかもしれない。
幻滅されてしまうかもしれない。
迅は、紗耶に嫌われるという状況に恐怖していた。
「へへへ~。迅あったかーい。」
そんな迅の心中を察していない紗耶は無邪気に迅に甘えていた。
しかし、そんな二人の甘い空間は、後ろから大声で中断される。
「待ちなさい!」
女性の声が後ろから響く。
それに対して迅と紗耶は・・・
「迅~。ごろごろ~。」
「猫みたいにすり寄ってくるなって。」
「ダメ?」
「・・・まあ、いいけど。」
「えへへ・・・やったー。」
普通にスルーを選択した。
というか、聞こえていなかった。
二人の態度に背後の女性は怒ったのか、走って二人の前にたちはだかる。
「待ちなさいって!てか、無視するなー!」
いきなり目の前に表れた女性に迅と紗耶は驚いた表情をしたが、二人は少し(紗耶は目に見えて)不満そうな顔で相対する。
「えっと・・・何かようですか?宗教なら、俺はもう今幸せだからお断りしてるんですが・・・」
「違う!」
よくある宗教の勧誘かと思い迅はそう返すが、女性は怒気を全開にして否定する。
「じゃあ、一体・・・」
「山崎亮太郎。」
「・・・・!」
「この名前に心あたりは?」
「山崎?」
女性の質問に紗耶は疑問符を頭に浮かべていたが、隣の迅が震えていたことに気づいた紗耶は迅の方をみた。
「迅?」
「・・・・・」
迅は真っ青になって震えていた。
紗耶は迅に心配した眼差しを向けたあとに、女性を睨み付けた。
「あなた。一体迅に何をしたの?」
静かだが、物凄く迫力のある紗耶の怒りに、女性は少し萎縮したあとに堂々と言った。
「簡単ですよ。如月迅くんにとってのトラウマに触れただけ。」
「迅のトラウマ?」
「ええ。」
ますますよくわからない紗耶は迅に抱きついてた腕をほどき、迅を庇うように前に出る。
「なんだか、わからないけど、これ以上迅を傷つけるのは許さないよ。」
「へー。庇うの?その男を?」
「当たり前です。私の好きな人を傷つけるのは許さない。」
静かに意思を伝える紗耶。
そんな紗耶をみて女性は愉快だといわんばかりに笑いだした。
「何がおかしいの?」
「いや。何も知らないんだって思ってね・・・彼のこと。」
「ずいぶんな言いかただけど、あなたはじゃあ、何を知ってるの?」
紗耶はそう挑発的に言うと、女性は「わかるよ」とひと言呟いた。
「だって、そこの彼・・・」
「や、やめろ!」
迅はなんとか声をあげたが、女性そんな迅を愉快に見つめたあと、言った。
「友達殺しの化け物なんだから。」
落書きコーナーはっじまるよー!
(略)
本編NGテイク
女性が表れたシーン
「待ちなさい!」
女性の声が後ろから響く。
それに対して迅と紗耶は・・・
「迅・・・キスして・・・」
「えっ・・・こんな場所で?」
「うん。今なら誰もいないし・・・」
「ちょっと!無視するな!ってか私がいるんですけど!」
「いいんだな・・・」
「うん・・・お願い迅・・・」
「わかった。紗耶。愛してるぞ。」
「うん・・・ん・・・あう・・・わ、私も・・」
「紗耶・・・」
「迅・・・」
「あ、あの・・・えっと、これどうすればいいの!なんでマジでキスして道端で互いしか見えなくなってんの!」
「可愛いよ。紗耶・・・」
「迅・・・愛してる・・・」
「ぐす・・・もうやだ・・・」
二人がガチでイチャイチャしはじめてシリアスになれなかった展開に・・・
これはこれで良かったかなって思ったんですけど、まあたまには少しシリアスになって見たかったのでこれはNGにしました。
このあと、2話ほど連続で投稿予定なのでよければみてください。




