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放浪系騎士の様なナニカの冒険記的なサムシング  作者: 名状し難い魔王
鋭角には気を付けよう。刺さるしな!
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尖った時間の神様と脱出法2


「だから!なんでコアとの接続が切れてるのかが問題なのよ!」


「ほう?」


俺が解析結果を言った後、神凪が首を傾げると同時に幼女の少し切れ気味な甲高いような声が放たれた。


「そもそも私がダンジョンマスターならコアとの接続は当たり前についているものなのよ?あなたは心臓がなくても生きていけるっていうの!?」


まあそうだろう、俺が倒したことのあるダンジョンマスターも核である魔力結晶所謂コアを抜き取られて死んだ。つまりアレはダンジョンマスターの内部にあるもの、迷宮を操る指揮棒のようなものであり彼女らの生命維持の最重要器官なのだろう。


「ん?まあ、多分大丈夫だけど。」


「そうよね、無いとダメよ・・・は?」


おっと、マジレスしてしまった。

呆けたような顔でこちらを見る幼女とニコニコと笑いながらも小声で「ちょっ、まじか。」とか言っているミゼール、そして直でそれを見たのを思い出して頭を抑える神凪という面白い状況になったが、話が進まない。


「・・・すまない今は関係なかったな、それで?」


ちなみに今山田は狸川と魔法少女をJINNMONNしている。無論、なぜ彼女らが幼女をダンジョンマスターだと知っていたのかについての追求だ。まぁ、そういう体で此処から離れさせどうにも狂気への耐性が薄い彼女をミゼールから離れさせているのだが。ぶっちゃけ片方はまともな魔法陣や魔力の操作なしに強力かつ暴力的な魔法や魔砲を放つ魔法少女とかいう超常現象じみた存在だし、もう片方は人を出しぬき情報を掠めとるのが得意な悟りじみた軍師擬きだ心でも読んだかお得意の魔法や陰陽術でも使ったのだろう。というかむしろそれくらいだろう。


「ほぁ!そ、そうよ!あんたみたいな人間卒業済みなやつと違って私はれっきとした唯のダンジョンマスター、心臓に相当するコアが無いとまず此処に存在出来ていないのよ!」


「クックックックック…あーっはっはっはっは!!」


そう喚くプリチー幼女の姿を見てミゼールはありがちな高笑いをする。そして彼女を指差してにやけながら言ったのだ。


「だって君…もう死んでるじゃ無い?」


「は・・・え?」


「気づいてなかったのかい?君はもうとっくに死んでる。そしてあらゆる制御の外れた迷宮の奥から爆発的に噴出してきた魔力で高位の存在である君の死体は変異、そのあっけない幕引きゆえに死んでいるとはつゆも知らず君は動く死体のように動き出した。」


なるほど、つまり彼が言いたいのはこういう事で、詰まる所今回の話はこういう事であった。


「神格との召喚ということに際し彼女は迷宮支配者としての力を失い、その契約が形だけでもなってしまったために代償として心臓、つまりダンジョンのコアを失い死亡、その次の瞬間彼女の制御から外れた約160年続いた全容の未だ掴めない迷宮の全てがあまりに大きな神格との会合に耐えられず彼らを拒絶、下から魔力によって押し上げ上部を別の迷宮とみなして切り離し打ち上げた。」


「まさか・・・・」


よろめく幼女、


「恐らく下の迷宮では周囲で死んだ冒険者や龍の死骸を使って新たなダンジョンのコアを作り迷宮の維持のために新たなダンジョンマスターの依り代を作り、別の迷宮として切り離したこの浮遊島はティンダロスという概念そのものを封じ込めたために大幅に変容、迷宮とは似ても似つかない異界となった。そのためにこの迷宮の階層主はティンダロスの王たるミゼールであり、その核もまたミゼールとなった。」


「そんな・・・嘘・・・」


俺は左目にいつも通り局所的に聖剣を介してアーカイブスを展開、超解析の多角的実行と月という巨大な知識の塊に見聞きしたことを逆流させ整理して口から放つ。


「結論、此処から出るにはミゼールを倒さねばならず、ミゼールが此処にいる為の楔となっているのは契約対象である元ダンジョンマスターである君で、下で大災害が起きたのは君のせいで、その君はとっくに死んでいるから、俺たちは結局この迷宮ごと吹き飛ばすかミゼールを倒さないといけないって事だ。」


俺はそう締めくくる。同時に崩れ落ちる幼女を支える神凪、


「彼女が磔のようになっていたのは瓦礫に潰されていた為、そしてその瓦礫が此処の概念によって鋭角となって突き刺さり、膨大な魔力によって高位のアンデッドとなった彼女は再生、おおよその形が戻ったところで目が覚め助けを求めた・・・・恐ろしい、結末だ。だが納得しかできない、少なくとも矛盾点は解消できた・・・はずだ。」


そう言った彼は気絶したのか、それとも本当に息の根が止まったのか、ぐったりとする幼女を背負って玉座兼食堂から出て言行った。


無駄に謎があって、無駄に複雑そうに見えたこの文章群は簡潔に、かつ乱暴にまとめて仕舞えば『ミゼール君をぶっ殺すか幼女をぶっ殺してミゼール君をこの世界から解き放てば元の場所に帰れて万々歳!』という事、俺は武器を構えてミゼールに近づき止まる。


「にゃははっは!うーんいいねぇ、無駄にミステリじみていた凡ゆる状態が簡潔にまとめられ・・・アレ?もしかして僕はヒミツ君に殺されちゃうのかな?」


「まぁ、最善手がそうならそうなるな。」


いや、実際最善手だ。彼女らにもたせた転移魔法スクロールがこの浮遊島の入り口に戻るだけのものとかしているのも検証済み、しかし、俺としては此処は良い場所だ。神話生物の素材も稼げて、戦闘訓練もできる。強いて言えば全てが鋭角なので寝床がちと辛いぐらいだ。

いや、正直に言おう。俺はこの陽気な邪神を殺す事に抵抗を感じている。何故か、それは俺の生存に直接の関係が無い上に、恐らく俺だけならこの空間から無理やり外へと繋がる異空間を開くこともできる。それにやっぱり殺意のなく悪意なく、対して脅威も無い相手を殺すというのは俺の最後の良心が痛む。




「かくして僕と君は殺し合い、結局彼は僕を滅するに至らず、僕も彼を殺すことができない、サンドバックとサンドバックが殴り合ってるバカみたいな光景が続くだけって事だね!」


「・・・まぁな。」


転移はできないが聖剣解放して魔力ゴリ押しで連絡は取れる。小夜が空間の外から燃やして入るというても実行できるらしいが、そうすればティンダロスの猟犬をはじめとした神話生物の大群が外に飛び出てしまう。


「難しいな。」


「うーん、まあ、僕も此処に縛り付けられてるから飽きたら帰れるかって言われると正直厳しいかな、護身用に神格による威圧と不滅不死くらいしか権能積んで無いからさ。」


夕日が沈みきり、なんとなく二人で手詰まりじみた感じを感じていた時、俺は自身の影が槍のよく似合う女性に掴まれ、無理くり侵入してくる感じがした。


「むっ、漸くか、数時間振りだな、」


「影の国・・・か、反則だな。」


「すごいねぇー」


俺の影から異界に超無理やりに侵入してきたのは影の国の女王、俺の心臓を爆散させお詫びに加護を渡した駄女神スカアハがそこにいた。


「駄目神?ああ、お前の月の女神か。」


《うっさいなぁ!私だって本気を出せばボン!キュ!ボーンだもん!》


あ、出してたの忘れてた。


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