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第4位 ヴァレンシュタイン大学生殺害事件

 1991年10月27日、ヴァレンシュタイン大学経済学部3年生のリタ・キューンさんが美術館からの帰り道、24時間営業のマクドナルドでハンバーガーやいくつかの飲食物をテイクアウトした。彼女に商品を手渡した店員は現在のところ、キューンさんの最後の目撃者となっている。ちょうど日付が変わろうかというところだった。


 キューンさんは家族と共に実家で暮らしていた。この日は美術館の深夜鑑賞会に参加するとあらかじめ伝えられていたため、両親も妹も弟もキューンさんを待たずに眠りについた。彼女が帰宅していないことに気づいたのは翌朝になってからである。夕食は不要と言っていたため、キューンさんは帰宅後に1人でハンバーガーを食べるつもりだったとみられる。


 翌朝、同大学法学部の学生が通学中にキューンさんの遺体を発見した。遺体はキューンさんの自宅と大学の中間に位置する小さな公園の人工池に全裸でうつ伏せとなって遺棄されていた。遺体の側には手つかずのハンバーガーなどが沈んでいたが、衣類や財布の入ったバッグはどこにもなかった。警察は強盗または性的暴行に及ぼうとした人物が命を奪ったものと考えて捜査を開始した。


 キューンさんは人工池に顔を突っ込まれて窒息死していた。このことから、相当に腕力のある男性の犯行であると考えられた。最初に疑われたのは深夜鑑賞会に参加していた男性客である。この鑑賞会は事前予約制であったため全ての男性客の洗い出しに成功したが、事件解決に繋がる結果は得られなかった。


 犯行が行われた夜の午前0時30分頃、あるタクシー運転手が公園付近で泥酔し眠っていたサラリーマンを乗せている。運転手はタクシーから降りていないため暗闇に沈んだ公園内を見ていないが、乗客はもしかするとキューンさんやその遺体を目撃していたかもしれない。警察はこの男性客に事情聴取したいと出頭を呼びかけたが、現在に至るまでその人物が名乗り出てはいない。


 深夜に人通りの少ない公園で発生した事件ということもあって証拠が乏しく、捜査は難航を極めた。事件から20年が経過した2011年10月27日、キューンさんの遺族が警察へ捜査終了申請を行ったため、法令に従って本事件の捜査が打ち切られた。警察、遺族共に無念の未解決という幕引きであった。




 1991年11月24日、ドイツのベルリンにて、ベルリン自由大学に通っていた当時20歳の女子大学生が殺害され、大学近くの公園に全裸で遺棄される事件が発生した。この2件はいずれも月の最終日曜日深夜に犯行が行われているなどの共通点が多いことから、同一犯による犯行ではないかとも言われている。ベルリン自由大学生殺害事件については、ドイツの現地警察が現在も捜査中。

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