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エピローグ
晃は本を読み終え閉じると、手放さないまま目を閉じ、静かにため息をついた。
深夜の静まり返った部屋で、ポツリと名前を溢す。
そして表紙の作者の名前をそっと指で撫でる。
おもむろに立ち上がり、キッチンへ向かうと、ティーカップに丁寧に紅茶を入れて、飲み干す。
そして再び、本を手に取ると、本棚の空いた隙間へ丁寧にしまう。
それ以来、晃がその本を読み返すことはなかった。
それでも、その本はずっと同じ場所に置かれ続けた。
まるで、大切な思い出をしまっておくように。
「まだ恋とは呼べない距離で」を最後までお読みいただきありがとうございました。
この物語の原型は、中学・高校生の頃、少女マンガ家を目指して作ったプロットです。
そのため、当時の自分が見たもの、聞いたもの、感じたものが多く含まれています。
それが、少しでも誰かの心を揺らすことができていたなら、とても嬉しく思います。
プロローグとエピローグは晃視点となっていますが、これは現在構想中の続編完結後の晃という設定です。
続編も、もしご縁がありましたら読んでいただけたら嬉しいです。




