1-22 剣の訓練
先日頂いた誤字報告ありがとうございます。
ブクマと評価もありがとうございます。
ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!
いつもの採集の後、小川の側でシルフが剣を素振りしている。マッサージ後は魔法による身体強化も上手くできるようになったので初めて剣を振ったとは思えないくらいに安定はしている。
「とりあえず今は剣に慣れることが大事だから」
「はい!」
元気よく返事をしてシルフが素振りを続ける。
本来であれば実際に剣を握る前に体を作るのが必要だが魔法というのはつくづく便利だと実感する。
そんな気持ちでシルフを眺めながら昨夜の会話を思いだしていた。
「一緒に・・・ですか?」
「うん。嫌なら無理にとは言わないけど」
「嫌じゃありません!!ですが・・・私は何の役にも立てません」
「役に立つとか立たないとかじゃないんだけど・・・一人は寂しいからね」
「・・・ふふっ。寂しいって、そんな理由ですか」
笑われてしまった。
「俺にとっては大事なことなの!まぁすぐに返事をくれとは言わないから少し考えてみて欲しい。俺はシルフと一緒に行けたらって思ってる。だからシルフも役に立つとかそういうことじゃなくて一緒に行きたいか行きたくないか、それを考えてみて」
「わかりました。考えてみます」
「ありがとう。それでシルフが一緒に行ってくれてもそうじゃなくてもお願いしたいことがあるんだ」
「何ですか?私にできることでしたら」
「明日から戦うための訓練をしよう」
「は?」
シルフが同行しないなら今後はシルフは一人で採集等をしなければならない。一緒に行くなら街の外や他の街の様子が分からない以上少しは自衛できるようになってもらいたい。
なので戦闘訓練をしようと提案した。
というわけで今日からシルフの訓練が始まった。剣は街を出る前に買った。腰から下げる余り長すぎないものでとりあえず慣れてもらう。もちろんお金は俺が払ったがシルフが剣を受け取るまでひと悶着があった。とりあえずは訓練中以外は俺が持ち訓練の時に貸す、という形で納得してもらった。
訓練を始めるまであまり乗り気じゃなかったようだけど実際に剣を振りだすと自分が思っているよりもうまく体が動くようでそれなりに楽しそうに剣を振っている。しばらくは素振りをして剣に慣れてもらって、それからは俺と打ちあう形での訓練になるかな。
「今日はこれくらいにしておこうか」
そこそこ時間がたったので俺はコップに水を入れてシルフに声をかける。
「はぁ、はぁ、はい。あ、ありがとうございます。んぐ、んぐ、んぐ、はぁ」
やはりいきなりの訓練はそこそこ疲れていたようだ。水を一気に飲みほすと自分の魔法でおかわりをして2杯目も一気に空にした。
「しばらくはこんな感じで素振りをして、剣に慣れて来たら俺と手合わせの練習をしよう」
「剣のことも戦いのことも全然わかりませんので、ギンジさんにおまかせします。よろしくお願いします」
「うん。ただ無理はよくないから体調が良くない時や疲れた時は言ってね。そればっかりは本人に判断してもらわないとダメだから」
「わかりました。ただ疲れに関しては治癒魔法でなんとかなる気がします!」
治癒魔法って疲労にも効くのか。それだと俺のマッサージってもっと効率よくできるんじゃ。今度試してみよう。
「わかった。じゃあ体調が悪い時は絶対に教えてくれ」
「はい。ありがとうございます」
そう言ってシルフは剣を俺に返す。俺は受け取った剣を腰から下げて帰り支度をすると二人で街に向かって歩き出した。
夕食の後、部屋で考える。旅に出る場合何が必要だろうか。とりあえず移動手段を考えないといけない。徒歩でも他の街にいけるだろうか。野宿は・・・別に構わないんだけど危険ならダメだな。乗り合い馬車とかが出てればそれに乗っていくか、今度マックさんに聞いてみよう。
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