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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

偽聖女として私を処刑したこの世界を救おうと思うはずがなくて

作者:奏千歌
【とある大陸の話①:月と星の大陸】

*カクヨム、アルファポリスでも掲載しています
*ヒロインがアンハッピーエンドです
*一回消し飛ばしてしまった分の、再掲載になります





 痛めつけられた足がもつれて、前には進まない。

 爪を剥がされた足に、力など入るはずもなく、その足取りは重い。

 執行官は、苛立たしげに私の首に繋がれた縄を引いた。

 だから前のめりに倒れても、後ろ手に拘束されているから、手で庇うこともできずに、処刑台の床板に顔を打ち付けるだけだ。

 ドッと、群衆が笑い声を上げ、それが地鳴りのように響いていた。

 広場を埋め尽くす、人。

 ギラギラとした視線をこちらに向けて、惨たらしく殺される私を待ち望んでいる。

 この中には、誰も、私の死を嘆く者はいない。

 そして、高みの見物を決め込むかのような、貴族達。

 わずかに視線を上に向けると、城のテラスから私を見下ろす王太子。

 国王夫妻もいるけど、王太子の隣には、王太子妃となったあの人はいない。

 今日は、二人の婚姻の日だったはず。

 婚姻の禍を祓う為に、私の処刑が今日になったと聞かされた。

 王太子と彼女の最も幸せな日が、私が死ぬ日であり、この大陸に破滅が決定づけられる日だ。




『ごめんなさい』




 歓声をあげたはずの群衆の声が掻き消え、誰かの声が聞こえた気がした。

 無機質で無感情な斧が無慈悲に振り下ろされ、私の首が落とされた時、大きく地面が揺れた。

















偽聖女として〜→王女の嘘に巻き込まれた→
※お話し自体は独立しています


【序】プロローグ→【裏】モブざまぁが中心→【続】ヒロイン中心の本編の順に話が進みます。






【序】
処刑された日
2021/11/03 14:08
【裏】
男達の末路
2021/11/03 15:54
三日後
2021/11/03 16:23
五日後
2021/11/03 18:45
十日後
2021/11/03 18:50
二十八日後
2021/11/03 20:40
元凶となる彼女
2021/11/03 20:53
侍女が死んだ
2021/11/04 09:04
処刑人の苦悩
2021/11/04 12:13
腕を伸ばす先で
2021/11/04 15:12
誓いの鐘
2021/11/04 15:15
【続】
愚かな者たち
2021/11/05 16:22
陸地から離れて
2021/11/13 19:01
月華騎士団
2021/11/13 19:02
レオンという人
2021/11/13 23:08
聖女として
2021/11/15 15:45
あの人が来た
2021/11/16 22:24
嫌疑
2021/11/17 16:03
聖女が来る
2021/11/17 16:15
レオンの兄
2021/11/18 18:17
帝都へ
2021/11/20 11:47
誓い
2021/11/20 22:49
贈り物の意味
2021/11/21 11:42
聖女のお茶会
2021/11/21 13:42
朽ちる体
2021/11/21 14:22
イリーナ
2021/11/21 15:03
アリーヤ
2021/11/22 12:12
レオン
2021/11/22 16:00
揺れる大地
2021/12/01 22:00
狙いは
2021/12/02 11:54
二度目の約束
2021/12/03 07:20
幸せを願って
2021/12/03 10:00
最後は姉として
2021/12/03 10:16
最後に姉として
2021/12/03 10:25
夢は現に
2021/12/03 16:52
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