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転生なう ~守護霊なう in ボーナスステージ~  作者: 宇龍地
第二章 ギルドと魔族と遺跡
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太古の魔族

太古の魔族とは?

 マーの言うには、魔族とは本来有史以前の生き物だったらしい


 彼らは本来マナを魔力に変換する能力がなく、マナを魔素に変換する植物がこの世界を覆っていたが故に生まれたとされている


 魔族の祖先は魔物であった

 魔素を多く蓄え、魔物として生まれ、進化した存在・・・それが魔族だった


 魔族の始まりは知恵を持った獣だった

 知恵を持った獣が魔素を魔力に変換し、肉体を自在に進化させた結果、角と翼を持った悪魔のような形になった

 人間のように四肢が長く、二足歩行が出来る形は非常に汎用性が高い

 岩などを掴む為に指も伸び、その指は道具を使うのにも役に立った


 結果的に人に酷似したのは必然か偶然か


 太古の魔族は文明を残し消え去った

 原因は戦争による物だったとされているらしい


 大陸の北と南に国を持っていた太古の魔族は、お互いを憎んでいた

 進化の大本が違っていたからとも言われているが、本当の理由は定かでは無い

 そして互いが互いを大規模で強固な封印にかけたのだ


 それはまるで核の戦争のようだ


 古代魔法文明は、マナから魔力を練りだす事の出来る人類の特性を利用し南の魔族の遺跡から魔術を身につけ、独自の文明を作り上げたのだと言う

 その結果太古の魔族の仕組みを理解し、魔人を作り出してしまったのは何たる皮肉か

















 「で、その魔族に何か問題があるのか?1000年前の魔族・・魔人族か?なら明確な敵意を持っていそうだが」

 「そうですね、太古の魔族の敵はあくまで同じ太古の魔族でした。ですが、この時代の人類に敵対しないとは限りません」

 「だが、魔素苔に因って魔物が生まれるだけの魔素はあるが、それで魔族が魔力を維持できるとも限らないし・・・」


 そう、現在この地上でマナを魔素に変換する植物は魔素苔を除けば一部のシダ植物のみだ

 生息域の少ないこれらの植物に因ってしか賄われて居ない魔素を頼りにしなくては魔力の補充も出来ない旧世代の魔族ではそこまで脅威とも思えない


 「ですが、今の内に迎撃の態勢はとっておくべきです。わたしが生き神として統率を取ろうかと思うのですが」

 「無理だな」

 「え?」


 今までの文献からして、生き神を証明するのは奇跡の力によるものが大きい

 しかし、その奇跡の大半は俺が魔術で再現してしまっている


 「あなたのせいかぁぁぁぁっ!!!」


 いや、詰め寄られても困る


 「どうりでわたしがちょっと岩を動かしたり炎を出して見せても生暖かい目でしか見られないはずですよ!あれ魔術を覚えたてのお子様を見る目だったってことじゃないですか!!」

 「まあ、そう言うことだな」


 証明が出来ないのでは生き神にはなれない


 「はあ~・・・どうしましょうかねぇ?」

 「そうだな・・・後は千里眼とか予言とかだな」

 「そんな物わたしたちだって無理ですよ」

 「そうか?」

 「ええ」

 「そんな難しいことじゃないだろ?千里眼なら誰か他の管理者仲間に念話で様子を教えてもらえば良いし、予言なら同じ様に自分以外の手で何か大きなことをしでかせば良い」

 「いかさまじゃないですか!?」

 「ん?俺が前居た世界じゃ日常茶飯事だったぞ?」


 所謂インチキ占い師や新興宗教の勧誘の際の常套手段だ


 「別にインチキじゃなくても良いんだよ、例えばどこか情報を知りえない場所でキナ臭いことがあったら調査して貰い、いつごろこう言うことがおきるだろうみたいな事を言うんだ・・・数日のズレなら予言の範囲だからな」

 「えげつな~~」

 「これをえげつない等と言っている内は神様なんて名乗らないことだな」


 結局神に求められることは、人間の手で成せない奇跡だ

 その手段に正当性を求めるようでは人間を納得などさせられない


 「傷を治すとかそう言う奇跡ではダメなのですか?」

 「病気はともかく傷じゃな・・・俺が術を教えちゃったし」

 「お・・大怪我を直すとかは?」

 「それなら奇跡認定されると思うが、戦争になって全ての人間の怪我を治すことが出来るのか?」

 「え?」


 大怪我を治すことが出来るなら戦いになっても治して貰えると言う安心感から多少の無茶は出来る

 だが、即死ならともかく数日放置された挙句間に合わなかったなどとなれば恨みを買うのはそれを治せた筈の存在だ

 つまり、それが出来ないならはじめから提示するもんじゃないと言う事だ


 「まあ、そうだな・・・予言で良いか。南から魔族が復活すると言う予言をふれて回れば生き神認定されるかもな」

 「しかし信じてもらえるでしょうか?」

 「俺を誰だと思ってる?不本意ながら神の使いと言われてるんだぞ?」

 「と、言うと?」

 「俺が後ろ盾になればどんな嘘でも本当だと思う輩が何千とこの国には居るんだよ」

 「はぁ~~~・・・」




 本当に不本意だけど!!

と、言うわけで太古の魔族とは別の種から進化をした人類でした

こちら風に言うとディノロイド(爬虫人類)的な存在ですね


アウル君の所為で奇跡による証明が出来なくなってしまったマー君

予言による証明は成功するのでしょうか!?


・・・全部アウル君の信用度にかかってるんですけどね

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