表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

神様、そこにいますか? ―追放された少年が神を探して世界を旅した結果―

作者:くろめがね
最新エピソード掲載日:2026/06/18
生まれつき手首に刻まれた“神に拒まれた印”。
それは少年アルブが、生まれながらにして共同体の外側に立たされる理由だった。

井戸、神殿、市場、裁きの場。
人々が祈りを口にする場所ほど、差別と掟は強く働く。
アルブはただ「正しいこと」をしようとするが、虐げられる者を庇えば共同体に睨まれ、掟を守れば弱者に憎まれる。
善意はしばしば裏目に出て、彼はついに故郷から追放される。

神はいるのか。
もし神がいるなら、なぜ沈黙しているのか。

答えを求めて歩き出したアルブは、都市国家の街道と港を渡り、神殿経済、労働、市場、戦争、災害、家族の現実を体で知っていく。
帳簿が人を支配し、祈りが政治に使われ、正しさが人を殺す瞬間を何度も目撃する。

やがて彼は結婚し、子を持ち、守ろうとして失敗し、家庭を壊しかける。
それでも生活は続き、赤子は泣き、豚は逃げ、腹は減る。
人は神のためではなく、互いのために生きなければならないのではないか――。

長い旅の果てにアルブが辿り着くのは、
「神とは、心の中に生まれる愛と寛容なのかもしれない」というひとつの答え。
だが同時に、世界のどこかに“本当に見ている何か”がいる気配も、彼は捨てきれない。

彼の言葉はやがて小さな共同体を生み、
人々はそれを“宗教”と呼び始める。

そして物語の最後、
赤子の泣き声、母の授乳、豚の脱走、繰り返される日常の片隅で、
誰かが小さく笑う。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ