天空島大乱戦
呂布、天理を斬る:十万鉄騎、天空島を踏み破る!
呂布、方天画戟を天の理の神座に突きつけ、
十万の并州狼騎、血雲となって境を圧す。
天の理は冷笑して神罰を振り下ろし、
三十万の天兵の陣が忽然と雲上に現れんとする。
だが驚くべきは、呂布が一騎で軍を破り天光を引き裂き、
画戟の辿る所、神の血は雨の如く降り注ぐ。
最期の刻、天の理は法則の鎖を繰り出すも、
呂布に一手で握り潰されんとする。
「汝ら神々よ、人間の武の極みを知るや?」
崩れ落ちる神座の前に、奉先は天を仰いで吼える。
「誰が残っている!」
蒼穹は砕け、流れる雲は紅く染まる。
呂布は馬を控え、万軍の先に立つ。
赤兎は灼熱の息を吐き、蹄の下は果てしなく渦巻く雲海。
その先、聳え立ち浮かぶ天空島は、
無数の輝きをたたえ、神の傲慢な瞳の如く、
無関心に凡俗を見下ろしていた。
背後には十万の并州狼騎。
鉄甲は寒く、兵器は林の如く。
血と雲が織りなす背景に沈黙のまま佇み、
殺気は形を成した猩紅の雲蓋となり、
息を詰まらせるほどの重圧を生み出していた。
冷たき方天画戟の刃が上がり、
天空島の核心、最も烈しく見るに耐えぬ神の輝き——
天の理の神座へと真っ直ぐに向けられる。
太鼓もなく、角笛もない。
ただ十万の鉄騎が吐く白い息と、
時折、甲冑に擦れる兵器の微かな音がするだけ。
死の沈黙の中に、滅亡の嵐が蠢いていた。
雲上、輝きは集まり、一つの影がゆっくりと現れる。
天の理は神座に高く座し、瞳には無情に巡る法則の星。
下を蟻や塵の如く見なしていた。
起き上がることさえ厭い、ただ無関心に袖を一振り。
「神を冒涜する者、神罰を受けるべし。」
言は即ち法となる。
ドガアアア――!
蒼穹には忽然と無数の雷光が灯り、
殿柱の如き太さの紫の雷が天を引き裂き、
滅びの気を纏い、敢えて叩き落ちる!
同時に雷の後、雲は渦巻き、
無数の輝く光の鎧をまとい元素の武器を持つ天兵の陣が、
空から現れ、隙間なく視界の果てまで埋め尽くす。
神聖かつ威厳ある威圧が津波の如く押し寄せる。
三十万の天兵、神の意志の具現。
雷は疾く落ちる!
だが呂布は笑った。
獲物がついに牙を剥いた時の、狂気に近い狞笑。
「散れ!」
一喝、命令ではなく戦闘の雄叫び!
跨る赤兎は猛然と立ち上がり、金裂石穿の嘶きを上げ、
退くことも避けることもなく、
満天の神罰の雷に向かって、
天に逆らう紅の流星と化す!
方天画戟は舞い、もはや凡俗の武芸ではない。
風雲を掻き乱し、法則を砕く狂暴そのもの。
戟は空を切り鋭い轟音を立て、
圧倒的な気劲が大気を引き裂き、
恐怖の雷を敢えて捻り砕き、払い散らす!
弾ける電光は甲冑の上を跳ね廻るも、
跡一つ残さず、かえって雷に生まれし魔神の如く際立たせる。
一騎一馬、雷の滝に突入し、逆流して天を目指す!
「并州の郎よ!」
呂布の吼えは雷の轟音を圧し、
全ての狼騎の耳に届く。
「我に従え――陣を破れ!」
「殺す!殺す!殺す!」
十万の狼騎の沈黙は瞬く間に点火され、
雲を砕く天まで届く哄の声となる。
鉄騎の奔流は轟音を立てて動き出し、
決壊した血潮の如く怒涛となり、
結実したばかりの輝く三十万の天兵の陣に、
猛烈に激突する!
次の瞬間、最前線の二つの奔流は衝突!
手探りなどない。
ただ最も野蛮、最も残酷な殲滅戦が繰り広げられる。
鋼鉄は元素と衝突し、血肉は輝きと共に飛び散る!
狼騎たちは咆哮し、矛や槍を振るい、
魔法を宿す刃を天兵の輝く躯に突き刺す。
天兵たちは無関心に元素の力を引き起こし、
炎、氷、雷が狼騎の陣に炸裂する。
次々と狼騎は元素に消し去られ、
馬ごと灰と化す。
更に次々と天兵は凡俗の鉄に引き裂かれ、
満天の蛍となって崩れ落ちる。
これは意志と数の狂気の消耗戦!
そして呂布は、この血潮の最前線、
最も鋭い破城槌なのだ!
赤兎の通る所、人も馬も跡形なく!
方天画戟は死の嵐と化し、
一振りごとに列を成す天兵が
砕け易い瑠璃の如く砕け、
一撃ごとに鮮やかにして残酷な神の血の雨が降り注ぐ!
彼は防御する必要などない。
迫る元素の攻撃も刃の斬撃も、
戟が纏う狂暴の気劲によって
直接に砕き散らされ、弾き飛ばされる!
彼はただ前へ、無敵を走り抜き、
果てしない天兵の陣に、
敢えて一筋の空白を作り出す。
背後には崩れ落ちる神の躯の破片と、
満天に舞う光点だけが残る。
一合も敵わぬ者は誰もいない!
天の理の神座の影は、僅かに前傾する。
無関心な法則の瞳に、ついに波紋が浮かぶ。
驚きか、蟻に挑発された後の冷たき怒りか。
神威、猛然と増す!
天空島は轟き、更に巨大な法則の力が集まり始める。
風雲は色を変え、空間は歪み、
巨大な光の矛が神の前に結実する。
その上には星を貫き、魂を消し去る
恐怖の気が纏われている。
だが呂布は、真なる神をも滅ぼす光の矛を
一目もくれない。
混沌の戦場を貫き、視線は天の理にしっかりと定める。
赤兎は四蹄を奔らせ、天兵の屍と砕けた雲を踏み、
速度は更に上がる!
「天の理よ!」
咆哮と共に、呂布は猛然と馬から飛び上がる!
赤兎を捨て、身を戟に化し、
人と方天画戟は一体となり、
宇宙を引き裂く暗紅の血の光芒と化し、
神座へ真っ直ぐに刺さる!
巨大な光の矛も同時に放たれる!
時間はこの瞬間、止まったかのよう。
全ての殺し合いの音は遠ざかり、
天地には天に逆らう血の光芒と、
神の裁きを示す煌々たる光の矛だけが残る。
次の瞬間、衝突!
天地を揺るがす爆発などない。
ただ極限まで鋭く、魂を刺すような引き裂かれる音が!
血の光芒は、熱した刀が牛油を切る如く、
巨大な光の矛を真っ二つに引き裂く!
勢いは衰えず、瞬く間に爆発するエネルギーの乱流を貫き、
神座に迫る!
天の理の瞳の法則の波紋は、
ついに驚きへと変わる。
神は手を上げ、無数の透明で世界の根源の規則を宿す鎖が
忽然と現れ、巨大な網となって前を塞ぎ、
呂布へと絡みつく。
法則の鎖の通る所、空間は凍りつき、切り裂かれ、
再構築される。
これは秩序の具現であり、
凡人はもとより神でさえ逆らえぬ至高の規則。
「縛れ。」
神の言葉再び。
法則の鎖は瞬く間に締まり、
呂布を、その狂暴な気场ごと強く巻きつき締め上げ、
完全に閉じ込め、消し去ろうとする。
呂布の身はついに空中に強制的に止められ、
神座まで百丈。
透明な鎖は深く彼の黒ずんだ甲冑に喰い込み、
歯が立つほどの軋み音を立て、
その上を流れる法則の力は
彼の躯とエネルギーを狂気的に侵食する。
天の理は無関心に見下ろし、
蜘蛛の巣に落ちた虫を眺めるが如く。
「凡俗の力には、限りがある……」
言葉が終わらぬ間。
鎖に幾重にも巻かれた呂布は、猛然と頭を上げる。
兜の下、その瞳に燃えるのは絶望や怒りではなく、
沸騰寸前の戦意と睥睨なのだ。
「限り?」
彼は唸り、筋肉は膨張し、
全身の彫りの深い筋肉から山を砕く巨力が迸る。
締め上げられた法則の鎖は
悲鳴を上げるように唸り始める!
「我が教えよう、極みとは何ぞや!」
カチッ!
脆い音!一本の鎖が忽然と砕ける!
続いて、カチッ!カチッ!カチッ!
無数の法則の鎖は、
極限まで純粋で、極限まで横暴な力に引き裂かれ、
次から次へと折れる!
輝く微かな光の法則の破片となって飛び散る!
呂布は猛然と手を伸ばし、
首に絡もうとする最後の数本の鎖を一手で掴み、
五指に力を込める!
「砕け!」
最後の鎖は彼の掌で微塵となる!
天の理の瞳は急に縮まり、
初めて、完璧で永遠に無関心な神の顔に、
一筋の亀裂が生まれる——
それは「驚愕」という名の感情。
呂布は満天の法則の破片を蹴散らし、
一歩踏み出し、既に神座の前に!
方天画戟は万物を引き裂き、神をも屠る
凄惨な殺気を纏い、轟音を立てて振り下ろされる!
「汝ら神々よ――」
戟は护体の神光を砕き、神聖な衣を引き裂き、
神の躯に深く斬り込む!
「人間の武の極みを知るや!」
神の血、灼熱で輝かしく、
圧倒的なエネルギーを宿す神の血が、
噴水の如く天に噴き上がり、
呂布の狞猛な面甲に、
砕けた神座に降り注ぐ!
天の理の動きは固まり、
躯に突き刺さった戟を見下ろし、
瞳の法則の星は狂気的に煌めき、
次々と砕け落ち、最終的には
空洞の死灰へと変わる。
口を開くも、神託の一つも発せられぬ。
呂布は手首を猛然と捻り、戟を横に斬る!
シャリッ――!
神の躯は、それが宿す至高の神位と権威ごと、
腰から二つに断たれる!
蒼穹の上には、無声の悲鳴が響いたかのように、
天空島全体が激しく震え、
無数の輝きは瞬く間に翳む。
三十万の天兵は一斉に止まり、
身に纏う輝きは急速に失せ、
動きは硬直し緩慢となり、
押し倒された砂の城の如く、
次々と崩れ落ち、
原始の光粒となって雲海に消える。
残る神座は限界を超えた呻きを上げ、
崩れ始め、巨大な破片は流火を纏い下界へと落ちる。
呂布は崩れ落ちた神座の廃墟の前に立ち、
神の血を滴らせる方天画戟をゆっくりと抜く。
足下には、急速に冷め消える天の理の残躯。
背後には血戦を闘い、
多大な犠牲を払いながらも最終的に立ち上がった
数万の并州狼騎。
彼らは沈黙のまま馬を止め、
雲海の上の魔神の如き影を眺める。
濃厚な血のにおいと雲の気が混ざり、
四方に充満する。
呂布は頭を上げ、
神の血と戦塵にまみれた面甲を、
砕け寂しい蒼穹に向け、
天地を揺るがす奔放な雄叫びを上げる。
古き神の崩壊を告げるが如く、
冥闇に存在するあらゆる敵に挑むが如く。
「誰が残っている!」
残響は轟々と、
空っぽに砕けた天空島を響き渡り、
天まで昇り、果てしない深空へと消える。
雲海は渦巻き、
まるでこの神殺しの咆哮に応えるかのように。




