2限目 敷地内訓練
翌日。
「今日は教習所内の訓練をやる!! あそこを見ろ!!」
教習所敷地内に街並がある。
「では!! 今日はタンスと壺と樽を調べる訓練だ!! 行け!!」
「はい!!」
1人目が家の中に入る。
「お邪魔しまーす」
「馬鹿野郎〰️!!」
教官の拳が最初の1人目を殴る飛ばす。
「な、なんですか!? 教官!?」
「勇者は、お邪魔しまーすって言って他人の家には入らねぇんだよ!! 勇者たるもの、他人の家でも我が家同然に無断で入るんだよ!!」
「す、すみません!! やり直します!!」
「次は、壺と樽を割るんだ!!」
「はい!!」
「えい!!」
次の生徒が壺を割り真っ二つになる。
「やった!!」
「このボケナスがぁぁ!!」
教官の怒号が響く。
「ひぃっ!!」
「壺や樽は粉々にしなければ、中身を確認できないだろうがぁぁ!!」
「す、すみません!! やり直します!!」
生徒達は、1日壺や樽を割る。
「続いて、道に落ちてる物を探すぞ!! わかったか!?」
「はい!!」
「いいか!? 道に落ちている物を探す時は足元が光っているかを確認するんだ!! フィールドに物が落ちていれば、そこが光る!! 足元をしっかり注意して歩け!! わかったか!!」
「はい!!」
生徒達は、足元を見ながら歩く。
「教官!! 馬のふんを拾いました!!」
「そうだ!! 道に落ちている物は大概役に立たない糞みたいなアイテムだ!! たまに役に立つ物が落ちている事もある!! 見落とすなよ!! わかったか!?」
「はい!!」
「よし!! 次は宝箱を開けるぞ!! 各自教材の中にあった針金は持ってきたか!?」
「はい!!」
「よし!! やってみろ!!」
コウは針金で宝箱の鍵穴をいじる。
が、上手く開かない。
「教官! この実習は盗賊科の授業じゃないんですか?」
「このアホダラー!!」
教官はコウをアッパーする。
「いいか!! 真の勇者は万に長けていなければならない!! 貴様の一行に必ずしも盗賊がいるとは限らないだろ!!」
「ハッ!! な、なるほど!!」
コウは教官に殴られて初めて勇者は何でも出来なければならない事に気がついた。
「教官! オレが間違っていました!! 頑張ります!!」
「そうだ!! わかってくれたか…… なら、今日は各自宝箱を開けるまで帰れないと思え!!」
「はい!!」
生徒達、全員が宝箱を開けれる様になったのは真夜中であった。