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●俺偉い
「リリアはね、この国を立派にすることが夢なのです」
「ご立派ですね」
「ドゥ=ラッセは?」
「私は、姫様と…。」
「私と…?」
ドゥ=ラッセと、姫様が一緒にいる。
そして、ドゥ=ラッセが部屋から出てきた。
俺は、そのあとに残った姫様を見ていた。
どこか寂しそうで、そして美しかった。
「入ってこないの?ホーク=トロア。」
「あ、見ておられたんですか。」
「ええ」
静かに戸を閉めて、フロアに入った。
「ホーク=トロア。
ねぇ、リリアの夢はこの国を立派にすること。」
「なら俺も一生懸命戦います。」
「…っ!辛くないの?」
「いいえ、姫様が仰るなら尚更。」
「ふふ、がんばって」
「光栄です」
二人でずっと月を見続けた。
目を開けると、さっきまでいた二人は居なくて、目の前にはみぃがいた。
辺りがオレンジに染まっていて、もう授業が終わったんだと気付いた。
おとなしく俺は帰ることにした。
喧嘩もしなかった。俺偉い。




