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○なにかあったのかな。
昨日は何も見えなかった。
きっと西野さんも寝ているはずなのに。
なにかあったのかな。
とりあえず、いつもより早く学校に向かった。
「ねぇ、一人?ちょっと、いいかな…」
「もちろん」
誘いがくるのは早かった。
周りの声なんて耳に入らなかった。
真相を聞きたかった。
昨日の夢を聞きたかった。
きっと、僕は惚れているんだろう。
姫がホークにだったように。
僕は西野さんに。
「西野さん、手ありがとう」
「…っ!いいや、べ、別に…」
照れて彼女は顔を下に向けた。
「“ねぇホーク”」
「“なぁにリア”」
「やっぱり西野さんがホークなんだね」
「…」
「ねぇ、昨日夢見た?」
「え…?っと…」
「見たんだね」
彼女は気まずそうに眼を背ける。
「っ、わかった…、なら言います…」
そして重たい口を開けた。




