黒猫さんが来訪してくれました。
しばらくのんびりペースで更新します♪
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『確かに見間違えるはずはないわ…かつてゲームの中では私が彼女として、エリアス様とこの舞台を見に来ていたのだから…どこでどう変わってしまったの?それにお相手の方は一体誰?!暗くてハッキリ見えないし、そもそもあんな方攻略キャラにいたかしら?あぁ〜どうすれば良いの〜涙』
ソフィの座っている斜め左側の方角を睨み付けた所で何も変わらない。頭では理解していても、感情がついていかない。
結局、その日は家に帰ってベッドに入るまでずっと上の空だった。
兄はそんな私の様子を見て
「舞台の内容に余程感銘を受けたんだね」
と言って満足げな顔をしていた。
その夜は当然ながら寝付く事が出来ずにボンヤリ天井を見上げていた。
ーー深夜二時頃。
コンコン。窓を叩く音がして目をやると、小さな影が見える。
「もしかして…猫ちゃん?」
コンコンコン。まるで そうだよ、と言っている様。そっとカーテンの向こうを覗き込むとそこには先日助けた黒猫がチョコンと座っていた。
「また会いに来てくれたの?嬉しいわ。中へどうぞ」
窓を開け部屋の中に招き入れる。黒猫は足元に一度擦り寄ると、リン、とチョーカーの鈴を鳴らしソファへ飛び乗る。そしてまた、チョコンと座る。
「すっかり元気になったみたいね。」
レイラも隣に腰掛け、黒猫の背中を優しく撫でると気持ち良さそうにしているので、なんだか心が安らぐのを感じた。優しい笑みを携え
「今日は想像もしていなかった事が起きて眠れずにいたの。良かったらお話相手になってくれるかしら?」
と尋ねると黒猫は ニャーン と一鳴き。話して良いよと言わんばかりにレイラの手に頬を擦り寄せた。
レイラは少し驚いて目を丸くし、その後また目尻を下げた。
「まあ。ありがとう。あなたお名前はなんて言うのかしら?何か呼び名が欲しいわ…そうね。私の推し様からお名前を頂いて、エリーと呼ばせてね。」
黒猫改め エリー は一瞬耳をピクッと立てレイラの様子を伺う。そして、悪意は感じないと認めたのか、また頬を擦り寄せる。
「エリー。フフ。かわいい!私ね、今とある目標の為に生きているのよ。でもね、その目標は叶わないかも知れない。その事について考えていたの」
エリーはレイラをじっと見つめる。
「私の目標を達成するにはね、ある二人が出会わなければいけないの。でも一向に出会う様子が無くて…私に出来る事は二人が出会った後、引き裂こうと邪魔をする事なの。そうする事で私の目標は達成されるわ。もう既に好感度が40%くらいまで上がっている頃だと言うのに全く動きが見られないわ。どうしたら良いと言うの?どうしたらエリアス様とソフィは結ばれるの?はぁ。。あっ、ごめんなさい。また思考の波にのまれてしまったわ」
エリーは変わらず青い瞳でこちらをじっと見つめている。
「あなたはエリアス様と同じとても美しい青い瞳ね。吸い込まれてしまいそう。何でも話したくなる様な、そんな目をしている。誰にも話せないからついあなたに話してしまったわね。聞いてくれてありがとう。吐き出す事って大切ね。さあ、解決策は見えないけれど、明日からもチャンスは見逃さない様にアンテナをはらなくちゃ!いつでも悪役令嬢モードになれる様に!」
そう決意すると、レイラはベッドに腰掛けエリーを手招きする。
「エリー、今日はあなたのおかげで気持ちが落ち着いたわ。落ち着いたらなんだか眠くなってしまったわ。こちらで一緒に寝ましょう?」
一瞬怯んだ様にも見えたが、エリーはベッドへ駆けそして飛び乗り布団に潜ったレイラの枕元に丸まって腰掛ける。おやすみの合図の様に、レイラの頬をペロっとひと舐めした。
「おやすみなさい。良い夢を」




