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われら青春応援隊  作者: リア充爆発し隊
2/8

ミッション01ー私物ー

傾いた太陽が、白い校舎を真っ赤に染め上げるころ。


それでもまだ外は熱いだろうに、野球部やサッカー部、テニス部にラグビー部、かれらの大きな声が教室の中にいるというのに響いてくる。


「青春、かぁ」


誰に聞かれることもなく、つぶやく。


小学生の頃は青春という言葉にあこがれを持っていたと思う。

中学生になれば、高校生になれば。


だけど、時を経るにつれ、背が大きくなるにつれ、知ったのは青春なんて言う青臭い言葉じゃなく、この「現実」という苦くてまずいものばかりだった。


「なんて、変なこと考えてる暇があったら目の前の課題、どうにかしろって話だよな…」


そして、今目の前にどんと積まれた、そびえたつ「課題」という名の「現実」


「ったく、なんでこんなに課題がたくさん出てるんだよ。終わるわけねーよ…」


やらなければならないと分かっていても、どうしてもやる気が起きない。

勉強然り、課題然り。

目の前の課題も、夏休み一度も手を付けられることなかった者たちだ。


あぁーだ、こぉーだと考えている間も、外からは威勢のいい部活動生の掛け声が聞こえてくる。


「はぁ、やるか。」


この言葉も何度目になるのだろうか。

時計を見ればその針はすでに18時を示していて、今日が始業式で学校が早く終わったことから考えるとすでに6時間もたっていることになる。


「その成果といえば…」

横にちょこんと並べられた、手のつけていない課題と比べたらあまりに存在感の少ない者たち。


「やっぱり、帰ろう。うん、これもう駄目だわ」


そう決心するや否や、机に出ていた課題をすべて机の中にしまい、中身の詰まっていない学生鞄を肩にかける。


ーこの男、佐藤健二は家でこの課題に手を付ける気は毛頭ない様だ。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ただいまー」


「あ、おかえりーお兄ちゃん。今日始業式だったんでしょ?なんでこんなに帰りが遅かったの?」


家に帰るとそこにはアイスを立ち食いする我が妹、幸が待っていた。


「いや、夏休みの課題、やってなくてそれやってた」


「…うわー、マジでいるんだこんな奴」


「やめろよ、その冷たい視線ぞくぞくするだろうが。んなもんより、おれにもアイスくれ」


「自分で買いに行けば?」


「つまり俺の分はないと…」


この妹め、いつか絶対しめてやる。


「それよりお兄ちゃん、なんか荷物届いてたよ?」


「お、まじか!今どこおいてる?」


「にーちゃんの、エロ本隠してるところ」


「ば、ばっか、お、おれ、エロ本なんてか、かくして、ねーし!?」


「どもりすぎだよ、バカ兄貴…」


そんなこんなで妹と楽しいスキンシップを取った後、俺はすぐに部屋にとって帰り、本棚の隣を見てみた。

そこにはうずたかくつまれた、Myコレクションたち…

そして、今までそれの存在を身を挺して隠してきてくれていた、本カバーの数々。


「俺の隠してた私物(エロ本)全部外に出してるし…。はぁ、また新しい隠し場所探さないと」


とりあえずは置いといて、階下にいる妹に声をかける。


「おーい、幸、荷物何もねーぞ!?あ、あと俺の私物(エロ本)勝手にあさるのやめろー!!」


「えー、エロ本(=私物)の隣に置いてなかったー!?」


階段とリビング、扉を隔てての会話だから大声で話していたら、なんと我が妹は大声でわが私物(エ○本)の存在を叫びやがった。


「ちょ、おまえ、嫁入り前のやつがそんなこと大声で言っちゃいけません!」

「嫁入り前って、なにそれ…」

「え、なに、おまえずっと独身貫くの?」

「ちっげーし!」


バタンッと、勢いよく開かれる扉。

「おぉ、この世に光がまいもどられたぁ~」

「天照大神とちげーし!」

うむ、我が妹ながらなかなかに乗りはよろしいようで。


「えーっと、たしかここに…あれ?ここじゃなかったけ」

我がもの顔で兄の部屋に入り、兄の私物(エロ本)をみても表情を変えない我が妹。

「ねぇ、ちょっと俺のほうのLPライフポイントぎりぎりなんですけど!?」

「いや、兄貴が巨乳やら貧乳やらブルマやらのエロ本集めてるのなんてそれこそ今更だし」

「ちょ、おまえ中身まで読んだのか!?」

「モチ読んだにきまってるでしょ」


―――――――――――――――――

とっぅーつ、とぅとぅーつぅ

あ、妹の幸が現れた

幸の攻撃

「ねえ、エロ本買うなとは言わないけど兄貴ちゃんと隠してよね…」

おぉーっと!?急所に当たった――――!!!

効果は抜群のようだ。

健二に9999のダメージ!

「くっ、なら、探すなよ…」

返事がない、ただの屍のようだ。

―――――――――――――――


「あ、あったこれこれ」

「へ、なにが?まだ俺エロ本隠してたっけ?」

「荷物だよ、荷物。あと、いい加減エロ本から離れろ」

「おまえもエロ本エロ本連打するのやめろ」


そういって幸が取り出したのはこじんまりした小さな箱。


「あ、どこにあった?」


「ベットの下」


「そこ、本棚の前の私物(♡エロ本♡)の隠し場所じゃねーか…」


「テヘペロ(^_-)-☆」


「なにそれ、どうやって発音しての

…まあ、ありがとよ」


「うぬ、どういたしまして。

で、その中身になに?またエロ本?」


「ちっげーっし!ただの財布だし!!

あと、エロ本にこだわりすぎ!」


「だって目の前にエロ本積まれてんだもん」


「積んだのお前じゃねーかよ…」


「でも使ったのはお兄ちゃんでしょ?」


「使うとか言うな!お兄ちゃん泣いちゃうぞ!?」


「あー、もう!うるさいなーこのクソ兄貴!!」


――――――――――――――――――――――――――

「で、財布だったけ?」


「グスン、うん、財布…グスンッ」


「マジ泣きすんなよ」


「だ、だって…」




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