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#31〔毒蠍〕

石巨人達が眷属となった翌日も俺はログインしていた。


「なぁドゴゴル、ここら辺にダンジョンとか迷宮とか城とかないか?」


「…まぁ思い当たるところはあるが、それがどうかしたのか?」


「ギルドが設立可能になったみたいでな」


「ほぅ。ギルドか。それは面白そうだ」


「で、それはどこにあるんだ?」


「少し南に行った方だ。大昔に強大なアンデットによるスタンピードによって崩壊、そして遺棄されたマダタタルって都市らしい。今じゃアンデットが闊歩する危険地帯だ。暗黙都市とも呼ばれてる。その中心だな。キャーリヴ城って城だ。なんでもその城だけは新品同然らしいぞ」


「キャーリヴ城ねぇ…


そこまで案内してくれるか?」


「それはいいんだが…危険だぞ?」


「そんなのは当たり前だろう」

 

「ならいいさ。案内してやる」



◆◆◆◆◆◆◆



石巨人達が出立の準備を終えたようで、俺の前に集まってくる。


「じゃあみんなは亜空間に入ってくれ。今からマダタタルに向かう」


1列に並び、恐る恐るという感じで亜空間に入っていく。

ドゴゴル以外が入りきったようだ。


ひとまずヒヒイント鉱山を出る。特に魔物が出ることも無かったので何ら問題はなかった。東の森に出て、ドゴゴルの案内に従って南下している。

繁々と草木が生えながらも適度に差し込む木漏れ日が快適な探索にしてくれる。というとき、また新たな魔物が見える。


種族:ベア

レベル:6

HP:50

MP:0

筋力:31

防御:28

魔力:0

魔防:15

素早:19

器用:16

スキル:爪撃


2メートルほどの巨体に茶色の毛皮を纏っている。ふとベアが明後日の方向を向いて威嚇を始めた。唇を震わせ、歯を剥き出しにしている。

グルルルと唸ったベアは手を大きく振りかぶったかと思うとパタリと倒れた。


何があったんだ?理解ができない。すると仰向けに倒れたベアの上に何かが乗った。あれは——


種族:猛毒(デッドリーポイズン・)蠍王(スコーピオン・キング)

職業:猛毒王

レベル:24

HP:129

MP:100

筋力:65

防御:48

魔力:62

魔防:50

素早:111

器用:81

幸運:71

スキル:猛毒攻撃lv8、猛毒魔法lv4、鋏撃lv9


強っ!しかも(キング)らしい。これは凄いな。


ふと猛毒蠍王がこちらを向く。

黒に蒼が混じったような身体に、30センチもある身体でも特に目立つ大きすぎる鋏を左右に持っている。


そしてあろうことか鋏をこちらに向けてくる。


「ちっ、面倒な」


言葉を発したのは蠍だ。どこから声を出しているのだろう。口の辺りが動いた訳でもなさそうだ。


「待て待て、俺達はお前とやり合うつもりはない」


ドゴゴルが弁明する。


「嘘をつけ。お前もあの邪竜の手下なのだろう。さっさと殺してやるわ」


「邪竜と言ったか?」


思わず俺が聞き返す。


「あぁ。あいつのせいで…俺は!」


「話をしよう。俺は邪竜の手下ではない。お前と同じ境遇にあるんだ」


言ったのはドゴゴルだ。そこに悲痛な思いが込められているのを蠍も感じ取ったのだろう。先程のような敵意はもうない。


「いいだろう。少し話をしようではないか」


ベアの傍に移動してドゴゴルが腰掛ける。俺はドゴゴルの肩に乗ってみる。なかなかに良い。鱗がひんやりとしていて気持ちが良い。ドゴゴルも嫌そうな顔はしていないのでここが俺の定位置になるかもしれないな。


まずはドゴゴルが邪竜のことを一通り語る。蠍も表情は読み取れないものの静かに聞いている。ドゴゴルの話を終えたのを確認し、蠍も語り始める。そして——


「私の仲間は、同胞は、全員殺されたんだ」


衝撃的な一言を吐き出す。


「奴、邪竜の手下の飛竜(ワイバーン)がやって来て、支配を受け入れろと、言ってきた。もちろん私たちは断った。次の瞬間だよ。無差別に同胞を殺した。私は配下の(ポイズン・)(スコーピオン)が殿となってくれたおかげで生きながら得たというわけさ」


ドゴゴルの話とほとんど一致する。(ストーン)巨人(ジャイアント)のところには邪竜自ら赴いたが毒蠍の場合は手下がきたようだ。本当に差異はそれぐらいだろう。もしかしたら他の種族にも同じような境遇の者がいるかもしれない。


「…そうか」


沈黙がその場を支配したが、しばらくしてドゴゴルが口を開く。


「名前はなんて言うんだ?」


「リール・スコルピオン。毒蠍族の王だ」


「王ということは1番強いということか?」


「あぁいや、そういう訳ではない。もちろん3本の指に入るぐらいには強かったが1番ということはない。王族であるというだけだ」


なるほど。もしかするとLORD(ロード)KING(キング)の違いはそこなのかもしれない。


「それで、これからはどうするつもりなのだ?」


「今最も優先すべきは種の存続のため雌の毒蠍を見つけねばならないな」


「ならば探しにいろんなところに回らねばならんのだな?」


「?…まぁ、そうなるな」


ならば——


「「俺たちと一緒に来ないか?」」


当然の提案する。隣の(デーモン)と共に。




これからは1話2000文字を目処にして1日1本投稿しようと思います。できない日もあるかもですが応援よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] これでメスサソリが見つかれば毒サソリも量産されるんだね! このGキングだけみんなと別のゲームやってる感(笑)
[良い点] 新たな毒虫が仲間になった! [気になる点] アキはどうするのか? 鉱山に置いてけぼり? [一言] アンデットに支配され遺棄された『マダタタル』という都市… まだ祟る?w
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