#22〔石巨人〕
ブンブンブン、Gが飛ぶ。
てことで今俺は再びブンブンブンしている。背中のアキも自分の羽音も非常に不快。でも飛んでるの気持ちいい。プラマイゼロ。いぇい!
「ねぇねぇ、あれ何?」
ふと不快なむs——ゴホン、背中の虫が声をあげた。背中に刺さる視線を無視して言われた方向を見る。そこは坑道から少し離れたところ。家々が連なった——集落というところであった。
誰か住んでいるのか?
「取り敢えず上陸するぞ?」
「そうね」
集落の隅に着地する。
——あれは?
氏名:ドゴゴル
種族:石巨人
職業:生贄
HP:139
MP:0
筋力:86
防御:89
魔力:0
魔防:76
素早:30
器用:26
幸運:4
スキル:炎耐性
称号:真なる邪竜への贄
なるほど、ここに住んでいるのは石巨人という種族のようだ。それよりも——だ。職業欄の生贄、称号の真の邪竜への贄、これがどうにも気になる。
それと石巨人の外見だが、名前からすればゲームでよく見るゴーレムのようなものを想像するかもしれないがそれは少しだけ違い、よくあるゴーレムと人間の中間というところだ。なんだかカチカチしている感じである。
「ごめん、この後約束があるから今日は落ちるわね」
アキが言う。
「おっけ。また明日な」
「ごめん、明日も無理だと思うわ」
「そうか。じゃあまたな」
「えぇ」
アキがポリゴンとなって消える。
取り敢えず——
「すみませーん」
その石巨人に話しかけてみる。
「??」
あらあら、わたくしの身長が低くて見えないみたいですわ。おほほ。
「下!下です!」
「ん?んぇ?もしかして、そこの虫か?」
「はい、ここの虫です」
「なんだ、気色の悪い虫だな。なんという種族なのだ?」
「今はエルダーコックローチですね。それで、色々と聞きたいことがあるのですが、良いですか?」
「えるだーこっくろーち?聞いたことがないな。話か……まぁいいさ……」
「ありがとうございます!」
やった。聞かせてくれるらしい。
「それで、いきなりなのですが、真なる邪竜の贄とは——どういうことなのでしょうか」
その石巨人の表情が少し濁った気がした。
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