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あの頃、毎日リザとの性的な妄想に耽っていた。それが正しいことなのか、悪いことなのかはわからなかった。ただ、彼女の前に立つと、自分が狂っているのではないかと思うことがあった。
また、彼女が他の男たちの目に晒されながら生きていくことを考えると、ひどく嫉妬した。
卒業してから一度だけ、リザを見たことがある。
グレースランドで、女友達と三人で来ていた。ちょうどそのとき、僕もそこにいた。
その時間帯に集まった二十人ほどの観光客と一緒に、エルヴィス・プレスリーの家を見学して回った。その先頭にリザがいた。
きらめくような笑顔が、くっきりと浮かんでいた。
夢のようだった。
すぐそこに、憧れのリザがいる。
しかし、それは同時に、自分がまったくのダメ人間であることを思い知らされる瞬間でもあった。僕の人生は、取るに足りない日々の繰り返しだった。
それでも、心は再び彼女に釘付けになった。
彼女は記憶にあるほど長身ではなく、どこにでもいそうな女友達二人に和やかな笑みを浮かべながら、何かを話していた。
僕は意識してグループの一番後ろに立ち、彼女に気づかれないようにしていた。
彼女は僕のことを覚えていなかったから、隠れる必要なんてなかった。
だが、放浪者でしかない僕は、そうせざるを得なかった。
そして昼の光の中を、僕はドキドキしながら足早にシャトルバスに乗った。
世界中で一番好きな人をそこに残して、僕はグレースランドを立ち去った。




