↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
71/125

The later story14

旅館


「…良いんですか?」


「何が!?」


「木の事ですよ」

「僕達は旅館に泊まりましたけど…」


「あぁ!?いつも通り寝てるだろ!」


「1人で寂しく」


「ぐっ…」

「…し、知った事じゃねぇんだよ!!」

「悪いのはアイツだ!!」


「そんな小学生の言い訳みたいな…」

「どっちも悪いんですから、謝れば良いじゃないですか」


「…ッ」


「あ-あ、今頃は…」

「寂しくお腹を空かせて待ってるんでしょうね-」


「…」


「猟師に襲われたりしたら…」

「密輸人に連れ去られたら…」

「変態に狙われたら…」

「研究者に捕まったら…」

「ああ、可哀想に…」


「…うるっせぇ!!」

「お前には関係ねぇだろうが!!」


「…ハァ」


「…」



「お客様、料理をお持ちいたし…」


「…あ」


「ひぃ…!!」

「きゃぁああああああ!!」


悲鳴を上げ、走り去っていく女


「ど、どうしたんでしょうか?」


「お前、覚えてないのか?」


「え?」


「アレだよ」

「大会で戦った…、SWとか言う奴」


「この旅館で働いてたんですね」


「面倒くせぇなぁ…」


「え?」


「アイツが居るって事は…」


「出て行きなさいよ!!」


「ほら、な」


「大丈夫!?SW!!」


「DW!早く…!早く追い出して!!」


「誰が…!!」


「コイツも、か」


「アナタは…」

「…謝りに来た方ね」


「…チッ」

「ああ、そうだよ」


天鹿和に槍を向け、威嚇するSW


「帰って!!」


「SW!!」


「へいへい、解りましたよ-」

「俺だって好きで来たワケじゃ…」


「待って」


「…あぁ?」

「テメェは…、表が潰した野郎じゃねぇか」

「何て言ったか…」


「AWよ」


「…何の用だ?」

「テメェは…」


「…少し」


「あ?」


「少し、話したいの」


「何だと?」

「俺の聞き間違いか?」


「いいえ」

「聞き間違いでも何でも無いわ」


「AW!!」


「SW、DWは席を外して」


「でも…!!」


「お願い」


「…解ったわ」

「アンタ達!AWに手を出したら殺すわよ!!」


「逆に殺すぞ」


「うっ…!!」


「早く行きなさい」


「え、ええ」


バタン



「…で、どういう事だ?」

「何を言いたい?」


「…あの戦闘での異常状態」

「和風さんにワケを聞いたわ」


「…口の軽い野郎だ」


「私は…、アナタに殺されかけたわ」

「でも、アナタは違う方ね」


「…テメェを殺しかけた方は俺の中に居る」

「ワケ有りなんだよ」


「…その目」


「あ?」


「あの時と同じ目ね」

「私と戦った時と」


「アレは俺じゃねぇ俺だ」


「…そうね」

「でも、目が同じ」

「何かを抱えてる目」

「無理をしている目よ」


「何だ?テメェもSWと同じで人の心が読めるのか?」


「いいえ、読めないわ」

「誰でも解るもの」


「…はぁ?」


「天鹿和さん、やっぱり木の事を…」


「あら、恋愛の話?」

「私なら相談に乗るけど」


「興味津々ですね」


「コレに興味津々にならない女の子なんて、そうそう居ないわよ」


「「女の「子」!?」


「何よ?」


「…「子」って歳じゃねぇだろ」

「むしろ、オバサンだな」


「はぁ!?私は20代よ!!」


「29か」


「21よ!!」


「あの-、話が逸れてませんか?」


「あ…、そうね」


「で?俺に話って何だよ」


「…アナタ、働き口は?」


「あ?」


「働かなきゃ、ご飯も食べられないでしょ?」

「その「木」って子も養えないわよ」


「…まさかとは思うが」

「ここで働け、と?」


「そうよ」

「最近は変な客も多くてね」

「用心棒に…」


「ふっっざけんな!!」


「え?どうして?」


「俺はテメェを殺しかけたんだぞ!!」


「アナタじゃないアナタが、でしょ?」

「それに、アナタの強さを知ってるからこそよ」


「ってか!俺は森で暮らしてて飯にも困ってねぇ!!」

「木は…」


「「木」は?何?」


「木は…」


「やっぱりね」


「え?」

「どういう事ですか?AWさん」


「SWが言ってたのよ」

「「彼から嫌な気持ちを感じる」って」


「…アイツか」


「少し詮索してみたらコレね」

「もう少し用心した方が良いわよ?」


「このクソ女…!!」


「酷い言葉遣いね」

「それじゃ「木」に嫌われて当然よ」


「…ッ」


「少し頭を冷やしなさい」

「そして、その子と話を付けてきなさい」

「そうしなきゃ、私の三文芝居も無駄になるわ」


「…チッ」


「少し着いてきてくれる?秋雨君」


「え?は、はい」




事務室


「…彼ね」


「天鹿和さんの事ですか?」


「長くないわ」


「どういう事…、ですか?」

「そんな…」


「…もう1度、言うわ」

「彼は長くない」

「その内…」


小さくため息をつくAW


「…死ぬわ」

読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。