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三蔵島  作者: たま


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24/25

御神宿

民宿に戻ると居間でまだ大学生達が、ワチャワチャしていた。

女子大生達が男子に「あんた達、本当はアフロディアの友達じゃないの?」と尋問していた。

優の配信が上手くいった証拠だ。

「お兄さんとお姉さん、疑ってすいませんでした〜」と他の女子大生が軽く手を上げた。

会釈だけして2階に上がった。

機材とか全部胎内洞に放置してきた。

片付ける気力も体力も2人にはもう残ってなかった。

2人で重なるように泥のように眠った。


下で何か騒がしい。

翌朝、早朝雨は止んだがまだ暴風が吹き荒れる中

役所の奴等がワラワラと御神宿に来た。

おじさんやおばあちゃんが朝食の支度をしている中

勝手に2階に上がってきた。

3部屋を一気に開けて荷物を勝手に開ける。

「何するんですか?おじさん!泥棒ですよ!

泥棒が入って来ました!」淳が飛び起きて荷物を押さえた。

他の部屋からも「泥棒ーっ」と悲鳴が上がる。

奥の部屋の男子学生が飛び出してきて男達を抑えた。

50代と30代の男が遅れて2階に上がってきた。

「ここに配信者と学芸員はいないか?検めさせて貰う。」と言ったが、

「なんの権利があって、こんな事するんですか?」

淳が怒鳴り、女子大生に「すぐ警察に通報して!」と言い、抑え込んでない男子学生に「携帯で動画も撮って!

すぐに警視庁に送って!」と指示した。

「コ、コラーッ!やめろ!」30代の男が学生に向かうと優が30代を歯がじめにした。

「人の宿で何してる?!」おじさんがユックリ上がってきた。

「お前…稲葉義景(いなばよしかげ)が、なんでウチで泥棒してるんだ?てか、部下の村長も一緒か?」おじさんが笑い出す。

「えっ、この人、村長?」淳が優が抑えてる小柄の男を見て驚く。

優だって男性では小柄だと思うが、それより小さい。

淳は163cmなので、ほぼ同じくらいだ。

稲葉義景は180近い体格の良いオヤジだ。

ロマンスグレーのヒゲを蓄えたダンディなオヤジだ。

漁師で鍛えたおじさんもガッチリしてるが、

大学生達は大学の水球部の学生なので皆体格良いので

目立たない。

「朝から本当に何事や?あれ?ヨソもんのお二人さん、朝からなんの用事や?」

動画が回ってるので、稲葉は口を開かない。

抑えられてる村長が、「三蔵島のデマをネットに勝手に上げた奴らが居る。誹謗中傷は困るから検めさせてもらう!」と叫ぶ。

「誹謗中傷なら警察に通報しろ!なんで民宿の客に手を出す?

三蔵島の住民は、いつからそんな無法者の乱暴者になったんだ!

恥ずかしくないのか?お前たち!」おじさんが役所の人間に怒鳴る。

学生に抑えられてる役所の人間は皆目を伏せる。

「もしかして、他の民宿でもこんな事してないやろな?観光客がもう2度と来ないようになったらどうする?

島の産業が成り立たんようになる。

お前ら、なんてことを…」おばあちゃんがガッカリする。

淳が皆の荷物を断って集めて全部中を見せる。

「私達、普通の観光客です!なんでこんな目に遭わないといけないんですか?

この事はキッチリ警察に通報させてもらいますからね!」と稲葉義景をにらむ。

おじさんと学生達と優に皆追い出された。


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